「しまなみ」ほか4海道を連結!「瀬戸内サイクリングロード」がネットワーク化
瀬戸内海を楽しむサイクリングロードはしまなみ海道だけじゃない!? 広島県は先月、しまなみを始め「さざなみ」「とびしま」「かきしま」の各海道をつなげて、瀬戸内海を周遊できる総延長約260キロのサイクリングコース「瀬戸内サイクリングロード」の整備が完了したと発表した。県ではサイクル・ツーリズムの活性化を通して、国内外から多くの観光客を呼び込むねらいだ。
瀬戸内サイクリングロードの整備は4年前の2010年にスタート。同年、尾道市と愛媛県今治市を結ぶしまなみ海道(約76km)で、車道左側に自転車の通行を促す「ブルーライン」、および目的地までの距離を示した「距離標」したのを皮切りに、12年には呉市川尻町と今治市岡村島を結ぶ「とびしま海道」(約31km)でも同様の整備を行なった。
今回整備された「かきしま海道サイクリングロード」。車道左側にブルーラインを設置(写真提供:広島県道路整備課)
そして今回、尾道市と呉市を結ぶ「さざなみ海道」(約81km)、呉市と江田島市を結ぶ「かきしま海道」(70km)でも整備を完了。しまなみ、とびしまが瀬戸内海を横断する形で延びるのに対して、さざなみとかきしまは本州側沿岸に沿う形で走る。これらをつなげることで、県に面する瀬戸内海を自転車でほぼ1周するサイクリングコースができ上がる。
サイクリストやレンタル自転車の利用者など、しまなみ海道を自転車で楽しむ観光客は年間で約17万人。近年はサイクル・ツーリズム(自転車を活用した観光)を目的に海外から訪れる人も目立つ。
県道路整備課では「20年には東京オリンピックも控えており、外国人旅行者の増加も見込まれる。4海道をサイクリングコースとしてネットワーク化することで、より多くの観光客を誘致したい」と説明。今後もサイクル・ツーリズムの活性化のための施策を続けるとしている。(斉藤円華)