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アムステル・ゴールドレースで新城幸也10位の快挙!世界選出場枠を獲得

レース
4月20日に開催されたアムステル・ゴールドレース(UCIワールドツアー)は、オランダ最大のワンデーレース。マーストリヒトからファルケンブルフまで34の上りを含む起伏にとんだ251.8kmのコースに加え「1000のカーブ」と言われるテクニカルなコースレイアウトで、クラシックと呼ばれるレースのなかでもっとも難易度が高いレースとも言われている。
 
快調にコーナーをこなしていく新城。Photo:Yuzuru SUNADA 
レース序盤から10名の選手が先頭集団を形成。この中にヨーロッパカーのメンバーは含まれておらず、追う立場となる。
チームとしては、絶対的エース、トマ・ヴォクレールと、スプリントになればオリンピック銀メダリストのブライアン・コカという2枚看板でのぞみ、各選手が新城幸也を含め、トマとブライアンのために集団の前方で位置取り、メイン集団を動かす。
レースが動いたのはラスト40km。逃げている先頭10/ekエースの選手とのタイム差が3分台に入ったところで、エースのトマがメイン集団からアタック、この動きにトマをマークしていた、各チームのエース格の選手も反応、6人の有力選手がペースを上げて先頭を負いあげる。
先頭10名は脱落していく選手が続出し、3名に絞られた。トマを含む6名を追いかけるメイン集団もみるみるペースが上がり、集団に残る選手も絞られる中、ヨーロッパカーは3選手が前方でメイン集団をコントロール。
そして、最初に逃げていた選手たちとトマを含む6人も集団に吸収され、残り8km、最後の上りに勝負をかける集団の前方に新城が位置し、このレース名物の最後の上り(カウベルク)でアタック合戦が始まった。
先頭集団は分断。ここでアタックを仕掛けたフィリップ・ジルベール(BMC/ベルギー)が、今大会3勝目を記録。
新城は惜しくも12秒遅れの10位でゴールした。さらにUCIワールドツアーポイントを獲得し、世界選手権の出場枠を自ら日本にもたらした。
このレースでの10位は、2010年の世界選手権9位に匹敵するほどのリザルトで、日本の自転車ロードレースの歴史を塗り替えたともいえる結果。
快挙を成し遂げた新城は「今日は、チームからのオーダーはトマ、セリル、そして自分が狙っていくメンバーとして選ばれていた。トマがアタックしてからは、次の展開に集中して走った。走り出して、すぐに調子の良さを感じ、250kmがアッという間だった。今回は自分が成績を出したが、チームメイト、みんなが強かった。チームメイトに感謝したい。去年の成績から見て、今シーズンの目標の一つに掲げていたレースで調子を合わせられたことは、これまでの経験があったからだと思う。しかし、悔しさは残るので課題はまだあると感じた」と語っている。【Text:Miwa IIJIMA】
今後の出場レース
4月27日 Liège - Bastogne - Liège(リエージュ・バストーニュ・リエージュ) J SPORTSで生中継