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新城幸也は5月末のレース復帰を目指して治療に専念

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4月26日のリエージュ~バストーニュ~リエージュで骨折した新城幸也は、ヨーロッパカーのチームドクターの紹介により、トマ・ヴォクレールの鎖骨骨折など多くの選手たちの骨折を治療してきた医師の診断を受けた。結果、左肩甲骨先端の陥没骨折と左肋骨上部の骨折と診断された。

体の左肩と側頭部から地面に叩き付けられ強打した際、上腕骨(肩の付け根)が肩甲骨とぶつかり、その衝撃で上腕骨と肩甲骨の接点側が陥没骨折したとのこと。

 

新城のレントゲン写真

 

この部分の陥没骨折については自然治癒以外の治療法がなく、腕を吊ってしばらくは安静を余儀なくされるが、医師の話によると「一般人とは違うので、痛みが大丈夫なようなら日常生活の中で少しずつ動かしても構わない。2週間ほどで自転車に乗れるようになる」

一般人ならば全治2か月の怪我と診断されるが、選手の場合は痛みがあっても、運動を開始するので、全治何か月という判断が難しいとのこと。

 

新城が着用していたヘルメット

 

また、ヘルメットの状況から心配された頭部ダメージも、首にむち打ち(寝違えた)ような症状があるものの、CTスキャンの結果に異状はなかった。

本人にとっては競技生活の中で一番の大怪我になってしまったが、落車の状況から考えると、シーズンを棒に振るような怪我でも、選手生活に関わる怪我でもなかったことは、幸いだったと言える。しかし、ここまでのレースはコンディション調整も完璧であったため、今回のアクシデントは本人としても、チームとしてもダメージはかなり大きいと言わざるをえない。

診断結果を受けて新城は「ツール・ド・ロマンディは狙っていたレースで絶対にチャンスがあると思っていたので、欠場したことがすごくショックだ。先は見えないけど、、、今はとにかく痛みに耐えるだけ。5月末にはレース復帰するつもりで、そのために、体重が増えないようにしっかりコントロールして生活しないと。」と、語っている。

しばらくは患部の激しい痛みとの戦いになりそうだが、これを乗り越え、またさらに精神的にも強くなって復活することを信じ治療に専念していく。【text&photo:Miwa IIJIMA】