マイクロソフトと愛媛県が連携し、自転車道サービスサイトを発表
「サイクリング・パラダイス」を目指す愛媛県が、日本マイクロソフトとの連携により「愛媛マルゴト自転車道サービスサイト」(https://ehime-cycling.jp)を公開した。同サイトでは愛媛マルゴト自転車道として整備した県内26コースについて、全体図や高低図、走行動画、グルメや景観ポイントといったおすすめ情報を表示。のみならず利用者自身が投稿する参加型サービスによって幅広く、かつきめ細かに情報を発信する。
日本マイクロソフトの樋口泰行社長(左から2番目)と中村時宏愛媛県知事(同3番目)による発表には、愛媛県のゆるキャラ“みきゃん”(同1番目)と門田基志選手(同4番目)も応援に駆けつけた
こうした利用者参加型サービスはこれまでもあったが、情報を随時更新し、その質を維持することが最大の課題。加えて今のところ日本語のみとなっているものを、英語や中国語、朝鮮語などに対応させる必要もある。これらの点については地域の団体や企業も参加するコンソーシアムで検討を進めていくとのことなので、その成果に期待をしたいところだ。
また、せっかく情報を充実させても、それを受け取る環境がなければ宝の持ち腐れとなってしまう。この点ではサイクリストや外国人旅行客が快適に利用するため、NTT西日本が自転車道周辺をはじめ県内のWi-Fi化を推進。150カ所のアクセスポイントが新設され、外国人なら2週間使い放題、日本人でも1日最大60分間無料で使えることになる。端末もスマートフォンやタブレット、PCなどさまざまな機種に対応する。
日本マイクロソフトの樋口泰行社長(左)と中村時宏愛媛県知事(右)が“しまのわ”ポーズを決めた
ちなみに冒頭で述べた愛媛マルゴト自転車道には、西日本最高峰となる石鎚山の肩まで上るヒルクライムコースや、日本一細長い半島として知られる佐多岬の突端に近い三崎港を目指すコースなど、プロの意見を参考にした多種多彩なコースが選ばれており、そこには瀬戸内しまなみ海道と同様にブルーラインが引かれ、誰でも迷わず走ることができる。サイクルスタンドを備え、パンク修理やレンタサイクルといったサービスを提供するスポットも整備される。
サイトの公開を発表した当日には、瀬戸内海に浮かぶ島々の魅力をアピールするイベント「瀬戸内しまのわ2014」の最後を飾る「サイクリングしまなみ」(10月26日)について、中村時宏愛媛県知事みずからが概要を説明。続いて同県出身の門田基志選手やモデルのラブリさん、自転車芸人を自称する安田団長を交えてのトークセッションも催され、自動車専用道路を当日のみ規制して自転車に開放する同大会への参加が呼びかけられた。
「サイクリングしまなみ」参加への意欲を語った安田団長、中村時宏愛媛県知事、ラブリさん、門田基志選手(左から順に)
text&photo●澤田 裕