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トレック2014注目モデルをチェック! パート1 進化をとめないマドンシリーズ 

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今年もトレックグループの大規模発表試乗会「トレックワールド」が京都の国立京都国際会館で行なわれた。マドン7&6シリーズのマイナーチェンジ、マドン4シリーズとスピードコンセプトのフルモデルチェンジなど、トレック2014モデルの情報を、ライター安井のレポートで820日(火)発売のサイクルスポーツ10月号にて紹介する。そのショートバージョンを3パートに分けて先行公開する。


ライダーとの一体感を増したトップモデル 新型マドン7&6シリーズ

2013年の夏にモデルチェンジを遂げ、「フレーム単体重量700g強という軽量性」、「新規格であるダイレクトマウントブレーキ」、「高い空力性能を有しつつ剛性と軽さを犠牲にしないKVFチューブ」などを武器にロードバイクシーンの最先端に躍り出たマドンのトップグレード。

しかし早くも、上位モデルである7と6シリーズがマイナーチェンジを受けて2014年モデルとなる新型へと生まれ変わった。

変更されたのはドライブサイドのチェーンステー。動力性能に大きな影響を持つ、走りの要といえる場所である。従来モデルのチェーンステーは適度に太いBB側から徐々に細くなっていき、スムーズにエンドに繋がっていた。

新型のチェーンステーを見ると縦に長くなっており、BB側から3分の2ほどのところで急に細くなっている。この形状変更により、前作比で25gの軽量化を達成。軽量化だけではなく、剛性感もさらに煮詰められているという。変更されたのは右チェーンステーのみで、それ以外は13年モデルと同じだ。

 

チェーンステーを横から見ると、ゆるやかに上にカーブしておりエンド側で一気に細くなっている。ストレスのかからない箇所を細くすることで重量をそぎ落としたのだという。


BB側が縦楕円になった新型チェーンステー。これはペダリングに対しての剛性を上げるため。設計変更されたのは右側(駆動側)のみで、左チェーンステーは変わっていない。


●安井's インプレッション

新型の7シリーズからは前作に感じられた嫌な硬さが消えていた。懐が広くなり、ペダリングがスムーズになり、シッティングでもダンシングでもパワーがかけやすくなったのだ。ゼロスタート初期の反応性はややソフトになっただろうか。しかし、高速への伸びはよくなっている気がする。どんなラフな操作にもバイクが嫌がることなくピタッと付いてきてくれる。新型マドンはライダーとの一体感を増したのだ。しかし、どんな速度域から踏み込んでもスパンとスピードを上げてくれる俊敏性はまったく薄れていない。


text●安井行生 photo●吉見幸夫協力トレック・ジャパン