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【現地レポート】リエージュでヴィノクロフが優勝!

レース

第96回リエージュ・バストーニュ・リエージュ(UCIワールドカレンダー、歴史的レース)が4月25日にベルギーで開催され、アスタナのアレクサンドル・ヴィノクロフが、2005年以来2度目の優勝を果たした。2位はアレクサンドル・コロブネフ(チームカチューシャ)、3位はアレハンドロ・バルベルデ(ケスデパーニュ)だった。地元期待のフィリップ・ジルベール(オメガファルマ・ロット)は、ゴールスプリントでバルベルデに負けて4位に終わっている。

残り21km、ロッシュ・オ・フォコンの丘でディフェンディング・チャンピオンのアンディ・シュレック(チームサクソバンク)がアタックしてジルベールが追走。後続に差を付けた。2人を追いかけたのは、ヴィノクロフのチームメートであるアルベルト・コンタドール。一時は3人で先行したが、優勝候補が顔を揃えた追走集団に追いつかれた。

ヴィノクロフは残り16kmでこの集団からアタック。コロブネフが追走し、2人で先頭集団を形成した。ジルベールが必死で2人を追いかけたが、残り10kmでその差は24秒。後方から水曜日にフレッシュ・ワロンヌを制したばかりの世界チャンピオン、カデル・エバンズ(BMCレーシング)とバルベルデがジルベールに追いつき、3人で前を行くロシア語圏コンビを追いかけたが、結局2人を捕らえることはできなかった。ヴィノクロフはゴール手前500メートルの最後の坂でコロブネフを置き去りにし、単独でゴールラインを通過した。

ヴィノクロフは直前にイタリアで開催されたジロ・デル・トレンティーノで総合優勝し、絶好調でリエージュに乗り込んだ。「ヴィノはここにいるんだ、ということを示したかった。ドーピングではなく一生懸命働くことで、レースには勝てるのだと証明し、ジャーナリストと、とくに観衆の信頼を取り戻したいと思っていた。リベンジできたよ。ドーピングで処分を受けていた2年間、ボクは毎日トレーニングしていた。カムバックして、もう一度勝ちたいと本当に望んでいたからだ。アルベルト(コンタドール)には感謝している。彼がシュレックをマークしてくれたおかげで、ボクはカウンターアタックを仕掛けることができた。けれど、アルベルトだけではなく、チーム全体の働きのおかげで勝てたんだ。チームは今日、本当によく働いてくれた。これはチームの勝利だよ」と、優勝したヴィノクロフは語っている。

 

■リエージュ・バストーニュ・リエージュ[UCIワールドカレンダー、歴史的レース/4月25日/260km]
1 アレクサンドル・ヴィノクロフ(アスタナ/カザフスタン)       6時間37分48秒
2 アレクサンドル・コロブネフ(チームカチューシャ/ロシア)            +6秒
3 アレハンドロ・バルベルデ(ケスデパーニュ/スペイン)            +1分4秒
4 フィリップ・ジルベール(オメガファルマ・ロット/ベルギー)         +1分4秒
5 カデル・エバンズ(BMCレーシング/オーストラリア)            +1分4秒
6 アンディ・シュレック(チームサクソバンク/ルクセンブルク)         +1分7秒
7 イゴール・アントン(エウスカルテル・エウスカディ/スペイン)        +1分7秒
8 クリストファー・ホーナー(チームレディオシャック/米国)          +1分7秒
9 フランク・シュレック(チームサクソバンク/ルクセンブルク)         +1分7秒
10 アルベルト・コンタドール(アスタナ/スペイン)               +1分7秒