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三島サイクルラックデザインコンテスト表彰式

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3月24日、「静岡県東部地域スポーツ産業振興協議会主催 サイクルラックデザインコンテスト」の表彰式が、静岡県三島市の三島市民生涯学習センターで行なわれた。

 


最優秀賞に選ばれたのは「フジヒノキバイクラックプロジェクト」の作品。静岡県のシンボルともいえる富士山をモチーフにし、材料にはひのきの間伐材や、チューブの廃材を利用するなどしてコストをおさえ、地元企業に製作、塗装を依頼するという徹底した地域密着のコンセプトと製作コストの経済性。サイクリストが見て、すぐに使い方がわかる機能とデザインが評価されての受賞だ。フジヒノキバイクラックプロジェクトは、11人からなる組織。メンバーはサイクリストはもちろん、建築士やデザイナーなど、さまざまなジャンルからあつまっている。

代表の鈴木剛氏は受賞に際して「このコンテストがなくても、間伐材を有効利用したバイクラックを作ろうということで、森林組合などと話をしてスタートしていたプロジェクトでした。そこにちょうどのタイミングでこのコンテストが開催されていることを知り、応募しました。サイクリストだけでは、このデザインは出来上がりませんでした。多様なメンバーがいたからこそです。最優秀賞を受賞できたことをとてもうれしく思っています。収納できるところも注力しました。週末だけ設置して、平日はしまっておくといった使い方です。また、色を塗り替えれば、独立峰が地域の象徴になっている各地でも使用することができます。」

 

 

ラック部分に設けられた穴にホイールをはめ込んでバイクを駐輪する。鍵を引っ掛けるフックもちゃんと用意されている。700Cホイールのバイクはもちろん、MTB、小径車についても対応するような絶妙なサイズに仕上げられている。

 

 


優秀賞には、神奈川県藤沢市の建築デザイン事務所「アートスタジオ ザ ディープ」の小田勇一氏のデザインが選ばれた。支柱にドロップハンドルをモチーフにしたフックが組み合わされ、それを上下させてトップチューブにひっかけることでバイクを固定するデザイン。省スペースで街中にも設置しやすい。


小田氏は「アイディアの発端は、複数台を止められるバイクラックはさまざまあるけれど、それを道路、歩道、敷地が狭いところに設置しようとするとむずかしい。建物や道路に対して直角に駐輪することになるので、道をふさいでしまうことになり難しい。そこで、並行にできないかということでデザインしました。支柱は当初のデザインでは自転車をモチーフにしたものでした。それなら、自転車に使うものだと一目瞭然だからです。製作コストとの関係でシンプルなものになりました。」

 


 最優秀賞は田子の浦港エリアに、優秀賞は富士、富士宮エリアに試験的に設置される予定になっている。