個人も気軽に出店 関戸橋サイクルフリマ
自転車にまつわる古物や掘り出し物を中心に取引され、自転車好きが交流する場としても人気が高いサイクルフリーマーケット。多摩川を渡る関戸橋そばの河川敷(東京・府中)で18日、恒例の「関戸橋サイクルフリーマーケット」が開かれた。
多くの人でにぎわう関戸橋サイクルフリーマーケット
■ビンテージ以外も出品
10年以上の歴史がある関戸橋サイクルフリマ。これまでに開催が途絶えたこともあったが、事前登録や出店料が不要な同フリマの人気は根強い。業者に加え、個人の出店が多いのが特徴だ。
町田市から来た近藤英延さんは国内外から収集したビンテージパーツを出品。現行品にはない質感やデザインなどの「味わい」が好きだという。「自動車でいう『旧車趣味』と共通点がある」と近藤さん。同じ趣味の人や仲間との会話も楽しみで、ほぼ毎回出店している。
阿部さんは完成車や700Cホイールなどを出品した
厚木市に住む阿部修司さんは使わなくなった完成車やホイールなどを並べる。品物はビンテージではなく、比較的新しい。自宅には自転車が14台もあるとのことで「(家人に)売ってこい、と言われて」と笑った。
近藤さんと同様、10年来の出店歴があるという阿部さん。関戸橋の魅力を「出店料がかからない。空いている場所を見つけて店を出せる。値付けも売る時間も自由」と話す。早い人では日の出とともに店を出し、朝9時過ぎには片付けて帰るのだそうだ。早朝から市が立つことも関戸橋フリマの特色といえる。
近藤さんのテーブルには自転車のビンテージパーツが並ぶ。1950年代のものも
■次回は秋に開催
自転車にまつわる1970~80年代の雑誌やカタログ、社内報を売っていたのは都内で働く吉澤直樹さん。部品メーカーの関係者や自転車店などから収集したという。「バブル期以前の紙媒体には余裕、遊び心が感じられる」(吉澤さん)。例えば女性のヒップを大写しした表紙は、自転車カタログとは思えない大胆さだ。
大阪にあった自転車メーカー「出来鉄工所」のカタログ
関戸橋サイクルフリマは毎年4月と10月に実施。毎回訪れるという男性は「お目当ての品に出会えるかも知れないというワクワク感が楽しい」と話した。今春のサイクルフリーマーケットは4月19日に「伊佐沼バヴァルダージュ」(埼玉・川越)、5月10日に「サイクルマルシェ」(東京・赤坂)が開催予定。(斉藤円華)
<参考サイト>
伊佐沼バヴァルダージュ http://isanuma.web.fc2.com/
サイクルマルシェ http://cyclemarche.com/