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1/27 モールトン博士を偲ぶ会 レポート
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2013.01.27
革新的な設計と開発コンセプトを持つ小径車「アレックスモールトン」の生みの親であるアレックス・モールトン博士が2012年12月9日、享年92歳でこの世を去った。その博士を偲ぶ会が、モールトン自転車を輸入販売するダイナベクター株式会社と有志によって、1月27日(日)東京・代官山にて行なわれた。
ダイナベクター・代表取締役社長の富成太郎氏は「モールトン博士は2年前からペースメーカーをつけていたが、ブラットフォードの自宅で元気に過ごされていたので残念に思う。今年の冬はイギリスも非常に寒く体温保持に苦労されていたようだ。その日はベッドから落ちて病院に運ばれ、苦しむことなく亡くなられたとのこと。12月19日に葬儀が行なわれたが我々は参列できず、このような形で追悼会を執り行なうこととなった。息子のショーンが、博士が最後まで乗り続けていたAM-GTを送ってくれたので、ここに展示している。今日は皆さんと一緒に故人を偲びたい」と語った。
その後、モールトン博士と交流があった個性的な愛好家たちが交替でエピソードやモールトン自転車のすばらしさを語り、在りし日の姿を偲んだ。
乗り心地の良さにこだわり、優れたサスペンションを研究し続けたモールトン博士は、日本で新幹線の乗り心地にダメ出ししたり、ヒルクライムではロードバイクよりモールトンのほうが有利なはずだと言っていたとのこと。繊細な感性を理解してくれる国・日本を愛し、コンピュータに頼らない設計、機能とルックスの両立で「自転車というより文化」と言われる名車を生み出した稀代のエンジニアのご冥福をお祈りしたい。