トレック:史上最軽量のロードラインナップ、?monda(エモンダ)登場
トレック・バイシクルコーポレーション(以下、トレック)は、完成車重量4.65kgの世界最軽量の市販バイク「Émonda SLR 10」を含む、史上最軽量のロードラインナップ「Émonda」を発表した。
Émonda(エモンダ)はフランス語の動詞で「削ぎ落とす」という意味のémonderから名付けられた。3年に及ぶÉmondaの開発プロジェクトは、他に類をみないほどの厳格な基準を設けたフレーム形状の最適化から始まった。カーボンフレームは時として、性能よりも見栄えを優先してデザインされる場合があるが、Émondaは使用するカーボン繊維一本一本が明確な目的に基づいて配置されている。
そのフレーム形状は、アメリカ建築の三大巨匠であるルイス・サリヴァンの「形態は機能に従う」という言葉どおり、無駄なものが一切なくなったことによって、美しく、エレガントで、洗練されたボディに仕上がった。このように、Émondaのラインナップはフレームデザインから、各モデルのパーツ・コンポーネント選択まで「史上最軽量のロードラインナップを作る」という無謀な目標を達成するために作られている。
完璧なまでに無駄を削ぎ落とした結果は、Émondaのハイエンドモデル「Émonda SLR 10」の4.65kgという重量で具現化されている。アメリカ ウィスコンシン州にあるトレックの本社工場で、業界最先端の性能を誇るOCLVカーボンをフレーム素材に使用し、“世界最軽量の市販ロードバイクを作る”という厳しい条件をクリアしたパーツだけを使用して作られたÉmonda SLR 10は間違いなく世界最軽量の市販バイクだ。
Émondaはライディング性能でも今までのバイクを上回る。この事実は、3年に渡って、幾度とないテストを行なったTrek Factory Racingのライダー、社内の専門家、他のプロレーサーによって証明されている。彼らのフィードバックがそれぞれのフレームサイズに合わせたバイクの完璧なカーボンレイアップと走りの特性を決め、開発を進め、彼らのフィードバックに基づく改善を重ねるうちに、Émondaは彼らがもっとも好むロードバイクへと進化していったのである。
常識を超えるために。トレック・ファクトリーレーシングが語るÉmondaの魅力 (動画)
開発当初からテストライダーとして開発チームに加わり、テストライドとフィードバックを行なってきたボブ・ユンゲルスのコメント:軽量で、高剛性で、今まで乗ったバイクの中で最高のバイクだ。加速性能がとにかく素晴らしい。
Émondaプロジェクトはフレーム以外でも素晴らしい製品を生み出した。市場で手に入る軽量パーツが、Émondaの開発チームが定める条件を満たさない時は、チーム自らがパーツを開発。このようなチームの姿勢がÉmonda SLR 10に使用されるXXX Integrated Bar/Stem(ドロップ129mm、リーチ93mm)を生み出した。
トレックとボントレガーのコラボレーションによって生まれたこの製品は、ハンドルバーとステムが一体化しており、一体化していないステムとハンドルバーに比べて75gの軽量化を果たしている。
また、ボントレガーはXXX Integrated Bar/Stemだけでなく、軽量で制動能力にも優れるSpeed Stop Brakeも開発した。このブレーキはブレーキマウントにダイレクトに装着することで、使用するボルトを2本におさえ、両キャリパーで最大70gの軽量化を果たしている。
さらに、このコラボレーションによってタイヤクリアランスも広がり、よりワイドなタイヤを装着できるようになった。
Émondaの開発ストーリー(動画)
ロードバイク部門プロダクトマネージャーのベン・コーツ氏(Émondaの開発に関してのコメント):トレックにはフレームだけでなく、パーツを含めた”完成車”を開発できる強みがありました。その強みを生かし、“ロードバイク”という乗り物を、一から考察し、個々のパーツがその他の部分に与える影響を何度も見直し、最も軽量なバイクにふさわしいパーツを見つけていきました。