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【Tour News】アンディ・シュレクが仙骨骨折でツール欠場を発表

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6月7日にフランスのクリテリウム・デュ・ドーフィネ(UCIワールドツアー)の個人タイムトライアルで落車し、2日後にレースをリタイアしたルクセンブルクのアンディ・シュレク(レディオシャック・ニッサン)が、落車した際に仙骨を骨折していたことが判明し、今年のツール・ド・フランスには参加しないと発表した。(Photo: RadioShack- Nissan)

ルクセンブルクのメディアは13日朝に、シュレクが脊椎骨折でツールには出られないというニュースを報じた。これを裏付けるように、レディオシャック・ニッサンはその日の午後、ルクセンブルクでシュレクの緊急記者会見を開くと発表。午後4時から行われた記者会見にシュレクは、パーソナルドクターのシャルル・ドラガルデルと、ルクセンブルク中央病院の整形外科医トルステン・ゲーリッヒとともに出席し、精密検査の結果、ドーフィネの落車で仙骨のセグメントS3を骨折していたことが判明したと発表した。仙骨は脊椎の下方部の骨で、骨盤の中央に位置する。全治には4週間から6週間かかるため、シュレクは今月30日に開幕するツールへの参加は断念せざるを得なくなってしまった。

シュレクはTTでの落車の後、骨折を知らずにドーフィネを続行していた。しかし結局痛みに耐えられず、大会終了前日にリタイアしていた。そのとき彼は「筋肉だけの問題であると望んでいる。今日は背中と脚の痛みを引き起こしているのは座骨神経のようだった。ボクはツールに向けて集中しなければならないから、やる気は失えない。これをできる限り早く解決できることを望んでいるよ。ツールまでたった3週間だという人たちもいるけど、リエージュのスタートまでまだ3週間あるとも言える」と、楽天的に構えていたが、最悪の結末になってしまった。ゲーリッヒ医師はシュレクのケガの状態についてこう説明している。「アンディが重傷を負っていたことは、すぐ明らかになった。通常のレントゲン検査ではわからなかったが、MRIで仙骨体のセグメントS3に骨折があることがわかった。これは骨の打撲傷だ。脱臼はなく、骨盤の安定を危うくするものではないが、ひどい痛みを伴う。この状態でもアンディがレースをしていたのはまったく驚いたよ」

シュレク自身は記者会見でこう語っている。「ボクの人生で最大の失望だ。ツールはもっとも重要なレースだ。もう準備だってできていたのに。ボクを批判する人々に応えたかった。自転車選手というものはゴールを信じることも、夢を信じることも決してやめない。だからボクも落車の後、自転車に乗り続けたんだ。頭の中はツールだったから、続けたかったんだ。ボクはいつだって物事はより良くなると考えている。選手は厳しいものだ。かつてカデル・エヴァンスが肋骨を骨折したままツールを完走したのを覚えている。でもボクは、結局レースを止めなければならなかった。競技キャリアでボクは2回鎖骨を骨折しているけど、これは今までに経験したことがないくらいの痛みだ」
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アンディ・シュレクの今後の目標は五輪、ブエルタ、世界選
ブエルタではコンタドールとの闘いが早くも実現?!


シーズン最大の目標を失ってしまったシュレクだが「3週間で走れることを望んでいる」と、復帰に向けて前向きだ。「ボクは好調でいる必要がある。今はツールのための体重で、ボクはまだシーズン後半にむけて野望を持っている。だから体重を増やしたくはない。オリンピックを走りたいし、ブエルタ・ア・エスパーニャは勝ちに行くつもりだ。昨日の夜、"評決"を聞いた2時間後には、ボクはブエルタのコースを研究していた。あのコースはボクにとても合っているよ。ボクはそこで友達のアルベルト・コンタドールを見つけるだろう。素晴らしいレースになるだろうね。ボクはこれまで以上にやる気満々だ。ブエルタの後は、ファルケンブルクの世界選もある。そのコースもボクにぴったりだ。今年の不運続きのあとで、ボクはより強くなって戻ってくるだろう。ボクは27歳だ。まだ先は長いさ」(http://www.radioshacknissantrek.com/)