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R246三茶-駒沢間で「自転車ナビライン」、自転車通行の分離促す

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国土交通省と警視庁は24日、国道246号線の三軒茶屋-駒沢間で自転車通行空間を整備すると発表した。車道左側の路面に、自転車の通行位置と方向を示す「自転車ナビライン」と呼ばれる矢羽根型のマークを表示する。このうち、上馬-駒沢間では年明け1月から工事を始め、2月に供用を開始する計画だ。

整備区間の距離は約2km。同区間は片側3車線でとくに交通量が多い。とりわけ2010年から12年の3年間に三軒茶屋-上馬間の約1kmで発生した自転車関連事故は53件と、23区内の直轄国道での平均を約3倍上まわる数を記録した。

同区間の左車線は朝夕、バス専用通行帯に指定されているが、車線内で自転車と他の車両とが交錯することも多いとされる。また、歩道は幅が3.5mあるが、内1mは植栽が占め、狭い幅員内で歩行者と自転車が輻輳(ふくそう)する状態となっている。

このため今回、ナビラインの設置を通じて自転車の通行を分離し、自動車や歩行者と交錯している現状の改善を目指す。ナビラインの横幅は設置箇所によって異なるが、最大で75cm程になる見通し。三軒茶屋-上馬間は15年度内に着工する。

 

「自転車ナビライン」の整備イメージ(国交省発表資料から引用)

■「一触即発」状態、解消へ一歩

今回ナビラインが整備される区間は、都心方向へ行き来する交通の量が多い。自動車の1日の交通量は約47000台。通勤や通学、生活の足として自転車の通行も増え、車道や歩道を他の交通と交錯しながら通行する状態が続いている。

発表資料では、自転車が車道を逆走したり、歩道上でバス乗降客と自転車が交錯したりする様子が写真で示されている。自転車の通行を分離することで、こうした危険な場面を減らすことが期待される。

その一方で、路上駐車が自転車の流れをさまたげ、分離された交通が再び交錯することも懸念される。こうした危険を減らしていくことも課題だ。(斉藤円華)

国土交通省東京国道事務所 報道発表資料   http://www.ktr.mlit.go.jp/kisha/toukoku_00000190.html