ルート・ドゥ・スッド第4ステージでコカール2勝目。新城幸也、完全復活!
コンタドールらと最前列から笑顔でスタートを切る新城 Photo Miwa IIJIMA
ルート・ドゥ・スッド第4ステージをチームヨーロッパカーのブライアン・コカールが制し、今大会2勝目とスプリント賞を獲得した。
この日は最終日ということで、区間優勝を狙うチームによるアタック合戦が序盤から続く。チームヨーロッパカーも必ず逃げに入る作戦で、新城が積極的にアタックし、逃げグループの形成を試みる。
しかし、それを許さなかったのが、リーダージャージのアルベルト・コンタドール擁するティンコフ・サクソ。後半、強力なチームを逃げには乗せたくない、ヨーロッパカーだけは逃がすな!という指示が出ており、新城の逃げには厳しいチェックが入る。
前から3番目に新城。つねに前方でアタックに反応し、その動きをマークするティンコフ・サクソ Photo Miwa IIJIMA
前半の長いアタック合戦で消耗戦のすえ、60km地点で10人の逃げグループが形成される。ヨーロッパカーはその中にジェローム・クザンを乗せることに成功。こうなるとエーススプリンターのブライアン・コカールを集団の中で温存しなが走ることになる。
ティンコフ・サクソやスプリントに持ち込みたいチームはゴールに向けて逃げを吸収するため、スピードをあげ終始ハイスピードなレースとなる。逃げている10人も残り2kmまで粘る。
集団が一つになると、アシストの選手たちがブライアン・コカールを前方に引き上げ、そこからは力の差を見せつけるスプリントで2勝目を挙げ、マイヨベェール(ポイント賞)も獲得した。
2勝目を挙げたブライアン・コカール。後ろにはアシストのアンジェロの姿も Photo Miwa IIJIMA
総合優勝はアルベルト・コンタドール(ティンコフ・サクソ) Photo Miwa IIJIMA
新城は集団ゴールの73位、総合100位でレースを終えた。
「ブライアンの2勝目、最高にうれしい!自分自身は前半のアタック合戦に全力を注いで、だいぶ他のチームを消耗させてと思う。やはりレースを走っていると、日に日に感触が戻ってきて、コンディションも上がってくるのを感じることができた。これでケガから完全復活です」と、レースの感想を語った。
これで新城がツール・ド・フランスまでに与えられたレースがすべて終わり、チームヨーロッパカーのツール出場メンバーの発表は各国のナショナル選手権後の28日(日)以降となる。新城の出場は現時点では未定。ケガによりスケジュール変更を余儀なくされ、レース数も限られた中で、やるべきことはやったと言える。【text&photo:Miwa IIJIMA】