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【Tour速報】ツール・ド・フランス第15ステージはグライペルが今大会3勝目!

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第102回ツール・ド・フランス(UCIワールドツアー)は、7月19日にマンドからバランスまでの183kmで第15ステージを競い、ドイツのアンドレ・グライペル(ロット・ソウダル)が集団ゴールスプリントを制して今大会3勝目をマークした。

マイヨ・ジョーヌは英国のクリストファー・フルーム(チームスカイ)が守った。
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第15ステージは172選手が出走。8km地点でマイヨ・ベールのペーテル・サガン(ティンコフ・サクソ)を含めた17人が先行し、カテゴリー3の峠を越えた後、さらに合流して先頭は27人になった。

しかし、集団ゴールスプリントを望むカチューシャが逃げを嫌って集団を引いたため、タイム差はなかなか開かなかった。先頭集団からはさらにアタックがかかり、9人が先行。37km地点で集団に40秒差を付けた。

逃げのメンバーはサガン、マイケル・ロジャース(ティンコフ・サクソ)、ティボー・ピノ(FDJ)、ラルス・バク(ロット・ソウダル)、シモン・ゲシュケ(ジャイアント・アルペシン)、ミハウ・クウィアトコウスキーとマッテーオ・トレンティン(エティックス・クイックステップ)、サイモン・イエーツ(オリカ・グリーンエッジ)、ライダー・ヘシェダール(キャノンデール・ガーミン)だった。

集団からは英国のマーク・カヴェンディッシュ(エティックス・クイックステップ)や第13ステージの落車で負傷したジャンクリストフ・ペロー(AG2R)がすでに脱落していた。最初の1時間の平均時速は47.4km/hという高速レースになっていた。

この日2つ目の山岳ポイントだったベズ峠(カテゴリー4)のふもとでタイム差は2分7秒になった。つづくクロワ・ド・ボーゾン峠(カテゴリー4)の上りが始まるとカチューシャは逃げの追走をあきらめ、集団はチームスカイとモビスターが主導権をにぎった。ゴールまで残り80kmで、タイム差は3分に開いたが、それが最大だった。

108kmのスプリントポイントはマイヨ・ベールのサガンが先頭で通過。集団はジョン・デゲンコルプ(ジャイアント・アルペシン)が先頭で、グライペルは11位通過で5ポイントしか稼ぐことができなかった。

最後のエクリネ峠(カテゴリー2)を越えた後、ゴールまで残り50kmの下り坂で逃げからトレンティンがアタックし、独走を開始した。35.7kmでヘシェダールが合流して先頭は2人になったが、集団とのタイム差は47秒しかなかった。結局2人はゴールまで残り29.4kmで集団に捕まってしまった。

ゴールまで残り3.5kmで、ズデネク・シュティバル(エティックス・クイックステップ)がアタックを試みたが、残り1kmで集団に飲み込まれた。

そして最後はカチューシャのヤコポ・グァルニエーリがアレクサンダー・クリストフをゴールへと運んだが、その後ろにはグライペルがピタリと付いていた。最後のカーブを曲がってスプリントが始まると、グライペルに敵はいなかった。彼は車体1つぶん近い差を付けて、ツールで通算9勝目を勝ち取った。


■今大会で区間3勝目を上げたグライペルのコメント「1日中働いたカチューシャには脱帽する。最後は我々も働いたが、向かい風がどう影響するかわからなかった。今日はリードしてくれるアシストがいなかった(ヘンダーソンはリタイア、ジーベルクは後続集団にいた)から、違うセットアップを考えなければならなかった」

「デビュッシュールが最後に引いてくれるアシストだった。僕たちはキーポイントについて話し合い、彼はとても良く聞いてくれた。クリストフに付き従うのは適切だった。250メートルのしるしを見た時、僕はスピードを上げた。100メートルで11Tにしたけど、チェーンが留まってくれてうれしかった」

「去年と比較すると、より経験を積んでいる。さらに爆発的になったが、今年のツールで最速かどうかはわからない。僕は最速の1人ではあるけれど、他のスプリンターたちも好調だよ」

第15ステージは終盤の平坦部分でマイヨ・ベールのサガンが自転車を交換したのだが、この様子を撮影していたフランスのTV局のカメラマンに対して、ティンコフ・サクソのスタッフがボトルを投げつける事件が発生した。審判はこのチームカーの責任者であるティンコフ・サクソのショーン・イエーツ監督に対し、第16ステージへの出場停止処分を下している。


ツール一行はいよいよアルプスの玄関口へと到着。7月20日はブール・ド・ペアージュからギャップまでの201kmで第16ステージが行なわれる。後半にカテゴリー2の峠を2つ越え、最後はダウンヒルの先にゴールがある。このステージが終われば、翌日は2度目の休養日となる。
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■第15ステージ結果[7月19日/マンド~バランス/183km]
1 アンドレ・グライペル(ロット・ソウダル/ドイツ)3時間56分35秒
2 ジョン・デゲンコルプ(ジャイアント・アルペシン/ドイツ)
3 アレクサンダー・クリストフ(カチューシャ/ノルウェー)
4 ペーテル・サガン(ティンコフ・サクソ/スロバキア)
5 エドワルド・ボアソンハーゲン(MTN・クベカ/ノルウエー)
6 ラムナス・ナバルダウスカス(キャノンデール・ガーミン/リトアニア)
7 クリストフ・ラポルト(コフィディス/フランス)
8 マイケル・マシューズ(オリカ・グリーンエッジ/オーストラリア)
9 ダビデ・チモライ(ランプレ・メリダ/イタリア)
10 フロリアン・バション(ブルターニュ・セシェアンビロンマン/フランス)
■第15ステージまでの総合成績
1 クリストファー・フルーム(チームスカイ/英国)59時間58分54秒
2 ナイロ・キンタナ(モビスター/コロンビア)+3分10秒
3 ティージェイ・バンガーデレン(BMC/米国)+3分32秒
4 アレハンドロ・バルベルデ(モビスター/スペイン)+4分02秒
5 アルベルト・コンタドール(ティンコフ・サクソ/スペイン)+4分23秒
6 ゲラント・トーマス(チームスカイ/英国)+4分54秒
7 ロベルト・ヘーシンク(ロトNL・ユンボ/オランダ)+6分23秒
8 ビンチェンツォ・ニーバリ(アスタナ/イタリア)+8分17秒
9 トニ・ガロパン(ロット・ソウダル/フランス)+8分23秒
10 バウケ・モレマ(トレック/オランダ)+8分53秒
[各賞]
■ポイント賞(マイヨ・ベール):ペーテル・サガン(ティンコフ・サクソ/スロバキア)
■山岳賞(マイヨ・アポワ):クリストファー・フルーム(チームスカイ/英国)
■新人賞(マイヨ・ブラン):ナイロ・キンタナ(モビスター/コロンビア)
■チーム成績(黄ゼッケン):モビスターチーム(スペイン)
■敢闘賞(赤ゼッケン):ペーテル・サガン(ティンコフ・サクソ/スロバキア)
(http://www.letour.fr/le-tour/2015/fr/)
 


Summary - Stage 15 (Mende > Valence) - Tour de... 投稿者 tourdefrance_en