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【Tour速報】マイヨ・ジョーヌ不在のツール・ド・フランス第7ステージはカヴェンディッシュがやっと区間優勝!
レース
2015.07.11
第102回ツール・ド・フランス(UCIワールドツアー)は、7月10日にリバロからフジェールまでの190.5kmで第7ステージを競い、集団ゴールスプリントで英国のマーク・カヴェンディッシュ(エティックス・クイックステップ)が2年ぶりで区間優勝した。
これでカヴェンディッシュのツールでの通算区間優勝数は26勝になり、エディ・メルクス(ベルギー)の34勝、ベルナール・イノー(フランス)の28勝につぐ単独3位になった。
第7ステージは総合首位のトニー・マルティン(エティックス・クイックステップ)が前日の落車で左鎖骨を骨折して出走できなかったため、マイヨ・ジョーヌのいないステージとなった。
マルティンのリタイアでふたたび総合首位に浮上した英国のクリストファー・フルーム(チームスカイ)は、レース終了後に表彰台でマイヨ・ジョーヌを受け取った。
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快晴で気温が30度C近くにまで上がった第7ステージは186選手が出走。マイヨ・ジョーヌのマルティンの他に、ニュージーランドのグレッグ・ヘンダーソン(ロット・ソウダル)も出走しなかった。彼は第3ステージの落車で肋骨を痛めていた。
ヘンダーソンのリタイアでマイヨ・ベールのアンドレ・グライペル(ロット・ソウダル)は大切なスプリントの列車を1人失ってしまった。
集団にマイヨ・ジョーヌが不在のツールは、2007年のミカエル・ラスムセン(デンマーク)事件以来だった。
オフィシャルスタートの旗が振り下ろされる前のニュートラルゾーンで、アルベルト・コンタドール(ティンコフ・サクソ)とロベルト・ヘーシンク(ロトNL・ユンボ)が落車したが、ケガはなくすぐ集団に復帰した。
レースがスタートして1.5kmで、クリスティヤン・ドゥラセク(ランプレ・メリダ)、ルイスアンヘル・マテ(コフィディス)、マイヨ・アポワのダニエル・テクレハイマノット(MTN・クベカ)、そして地元フランスのブルターニュ・セシェアンビロンマンに所属するアントニ・ドラプラスとブリス・フェイユーが集団から逃げ出した。この日のゴールはブルターニュ地方のフジェールだった。
12.5km地点にあったこの日唯一の山岳ポイントは、テクレハイマノットが先頭で通過して1ポイントを獲得した。30km地点で5人とエティックス・クイックステップがコントロールする集団とのタイム差は3分50秒になったが、それ以上は開かなかった。
65.5km中間スプリントポイントを集団がジョン・デゲンコルプ(ジャイアント・アルペシン)を先頭に通過した時、タイム差は2分15秒になっていた。
ゴールまで32kmでテクレハイマノットは集団に戻り、先頭は4人になった。残り15kmでマテとフェイユーが飛び出して抵抗を続けたが、タイム差は10数秒しかなく、逃げていた選手は全員残り11kmで集団に吸収され、集団ゴールスプリントの準備が始まった。
ジャイアント・アルペシン、FDJ、カチューシャが集団の先頭で激しい位置取り争いを繰り広げたが、最後はマイヨ・ベールのグライペルがいつものように上がってきた。
しかし、その後方からカヴェンディッシュがあっという間に飛び出し、見事なスパートでフィニッシュ・ラインをトップで通過した。彼はゴールで妻と娘に出迎えられ、勝利の喜びを分かち合っていた。
これでベルギーのエティックス・クイックステップは、今年のツールでの区間優勝が3勝になった。
■ツールで26度目の区間優勝を上げたカヴェンディッシュのコメント「これまでの2度のスプリントで、ボクのチームは最善を尽くしてくれていた。けれどボクはあまりにも心配しすぎて、仕掛けるのが早すぎた。スプリントは一瞬でも躊躇すれば、1人、2人の選手に抜かれて終わってしまうものだ」
「今日はもうイライラしないで、とても長い間そのままにしておいた。クリストフが2人のアシストを従えているのが見えた。大抵彼は早く仕掛ける。ボクは彼が行くのを待っていて、かなり遅れてしまった」
「ボクはグァルニエーリをよけなければならず、かなりパニックに陥った。もしグライペルがボクをフェンスの方に押し寄せていたら、ボクは負けていただろうけれど、彼はジェントルマンなんだ。彼はまっすぐスプリントをした」
「ボクはこれまでのステージでも同じパワーを持っていたけれど、今回勝てたのはタイミングの問題だった」
「昨日マルティンに起こったことは、非常に悲しいマイヨ・ジョーヌの失い方だった。ボクたちにとって彼を失ったことは大きな損失だ。自転車に乗っている時もそうでない時も、彼は素晴らしい男だ。まるでツールを12人でスタートして、今は8人になってしまったようなものだ」
「マルティンの手術が成功してよかったよ。今日は彼のために勝ちたかった。ボクたちと一緒にここにいて祝福して欲しかった。この勝利は彼に捧げるよ」
7月11日はレンヌからミュール・ド・ブルターニュまでの181.5kmで第8ステージが行われる。ゴールのミュール・ド・ブルターニュ(カテゴリー3)は、“ブルターニュのラルプ・デュエズ”と呼ばれる2kmの坂で、平均勾配は6.9%。2011年にはオーストラリアのカデル・エバンズが区間優勝した。(MAP:ASO)
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■第7ステージ結果[7月10日/リバロ~フジェール/190.5km]
1 マーク・カヴェンディッシュ(エティックス・クイックステップ/英国)4時間27分25秒
2 アンドレ・グライペル(ロット・ソウダル/ドイツ)
3 ペーテル・サガン(ティンコフ・サクソ/スロバキア)
4 ジョン・デゲンコルプ(ジャイアント・アルペシン/ドイツ)
5 アレクサンダー・クリストフ(カチューシャ/ノルウェー)
6 アルノー・デマール(FDJ/フランス)
7 タイラー・ファーラー(MTN・クベカ/米国)
8 レイナルト・ヤンセバンレンスブルク(MTN・クベカ/南アフリカ)
9 ダビデ・チモライ(ランプレ・メリダ/イタリア)
10 サム・ベネット(ボーラ・アルゴン18/アイルランド)
■第7ステージまでの総合成績
1 クリストファー・フルーム(チームスカイ/英国)26時間40分51秒
2 ペーテル・サガン(ティンコフ・サクソ/スロバキア)+11秒
3 ティージェイ・バンガルデレン(BMC/米国)+13秒
4 トニ・ガロパン(ロット・ソウダル/フランス)+26秒
5 グレッグ・バンアーベルマート(BMC/ベルギー)+28秒
6 リゴベルト・ウラン(エティックス・クイックステップ/コロンビア)+34秒
7 アルベルト・コンタドール(ティンコフ・サクソ/スペイン)+36秒
8 ズデネク・シュティバル(エティックス・クイックステップ/チェコ)+52秒
9 ワレン・バルギル(ジャイアント・アルペシン/フランス)+1分03秒
10 ゲラント・トーマス(チームスカイ/英国)+1分07秒
11 バウケ・モレマ(トレック/オランダ)+1分32秒
12 ビンチェンツォ・ニーバリ(アスタナ/イタリア)+1分38秒
15 アレハンドロ・バルベルデ(モビスター/スペイン)+1分51秒
16 ナイロ・キンタナ(モビスター/コロンビア)+1分56秒
17 ホアキン・ロドリゲス(カチューシャ/スペイン)+2分00秒
[各賞]
■ポイント賞(マイヨ・ベール):アンドレ・グライペル(ロット・ソウダル/ドイツ)
■山岳賞(マイヨ・アポワ):ダニエル・テクレハイマノット(MTN・クベカ/エリトリア)
■新人賞(マイヨ・ブラン):ペーテル・サガン(ティンコフ・サクソ/スロバキア)
■チーム成績(黄ゼッケン):BMCレーシングチーム(米国)
■敢闘賞(赤ゼッケン):アントニ・ドラプラス(ブルターニュ・セシェアンビロンマン/フランス)
(http://www.letour.fr/le-tour/2015/fr/)