トレック・Procaliber SL、Top Fuel。伝説のXCバイクが頂点を目指す
トレックは、クロスカントリーバイクの新たなフラッグシップモデルとなるハードテールの「Procaliber SL」とフルサスペンションの「Top Fuel」を発表した。かつてワールドカップなどで活躍したXCバイクが、トレックの誇る最先端MTBテクノロジーと融合し、再びレースシーンに登場する。
Procaliber SLで勝利を目指す 山本幸平(トレックファクトリーレーシング)
■Procaliber SL:ハードテールの概念を変えるIsoSpeed搭載
最速で最高にスムーズかつスマートなハードテール、それがOCLV MTBカーボン採用の新型Procaliber SL。スピードを求めるXCレースでは、ハードテールの剛性とパワーの伝達性が勝敗を大きく左右するが、それによって生まれる速さは、激しいトレイルからの振動によって蓄積される体への負担との戦いでもある。
そこで、トレックは新型Procaliber SLに、DomaneやBooneで快適性能が実証されている「IsoSpeedテクノロジー」を搭載した。マウンテンでの過酷な使用を想定し改良されたProcaliber SLのIsoSpeedテクノロジーは、シートチューブをトップチューブとシートステーの接合部から独立させ、最大11mmのしなりを持たせ、重量やペダリング効率を犠牲にすることなく縦方向の振動吸収性を飛躍的に向上させている。
IsoSpeedがトレイルから体に伝わる衝撃を吸収し、パワーを温存させることで、レース後半でもライダーは自分のポテンシャルをさらに引き出すことができる。
Procaliber 9.9 SL
スピードと効率性が求められるXCバイクのProcaliber SLは、トレックが昨年から採用しているホイールサイズコンセプトである「Smart Wheel Size」を採用し、ライダーの体に合った最速ホイールを提供する。
17.5インチ以上には29インチのホイールを用意し、15.5インチには27.5インチホイールを用意することで、小柄なライダーにもハンドル位置を低く抑えてパワーを生み出せる理想的なフィットをもたらす。
29er仕様のProcaliber SLには、「Boost148/110ハブスペーシング」が採用されている。ホイール剛性が向上し、より効率的で確かなバイクコントロールが実現すると同時に、短めに設計されたチェーンステーにより、さらに高い機敏性と登板能力を発揮する。
また、すべてのProcaliber SLは、ケーブルを内蔵させる「Control Freak」と呼ばれるシステムを採用。ブレーキホースやシフトケーブル、リモートロックアウト、またはリモートドロッパーポストのあらゆる組み合わせもスマートなセットアップが実現した。Di2にも対応しているので、電動システムをきれいに一体化することができる。
Top Fuel 9.8 SL
■Top Fuel:最先端テクノロジー満載のフルサスペンションバイク
ワールドカップのレースシーンで10年に渡り活躍したTop Fuelが、トレックが誇る最新のレーステクノロジーを取り入れ、復活した。 Top Fuelは重量や速さを犠牲にすることなく、より高性能なレースバイクとして、Superfly SLに代わるフルサスペンションのクロスカントリーバイク。
トレックで実証済みの「Active Braking Pivot(ABP)」、「Full Floater」サスペンションレイアウトを用いることで、様々な地形でもストレスなく走りのパフォーマンスを向上させている。同時に、一体構造の「EVOリンク」がフレームにさらなる剛性を与えた。
また、新たに搭載された「Mino Link」は、ヘッドチューブの角度調整を可能とし、ライドスタイルやコースの地形に合わせて、ジオメトリーを調整することができる。Procaliber SL同様、新型Top Fuelでは「Control Freak」のケーブル内蔵システムや「Smart Wheel Size」のホイール展開、そして、29erでは「Boost 148/110ハブスペーシング」を採用している。
山本幸平を含む、トレックファクトリーレーシングMTBのライダーは、今シーズン「Procaliber SL」と「Top Fuel」の2モデルでワールドカップに挑んでいる。選手の応援とともに、コースによってどちらのモデルで戦っているのかにも注目してほしい。
■ラインナップ
Procaliber 9.9 SL:98万円(税込)
Procaliber 9.8 SL:59万円(税込)
Procaliber 9.7 SL:45万円(税込)
Top Fuel 9.8 SL:66万円(税込)
Top Fuel 9:47万円(税込)
Top Fuel 8:36万円(税込)
※ 2モデルは、今年の8月にプロジェクトワンにも登場する予定です。
問 トレック・ジャパン(新型バイクの詳細)