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【Tour速報】頂上ゴールのツール・ド・フランス第12ステージはロドリゲスが今大会2勝目

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第102回ツール・ド・フランス(UCIワールドツアー)は、7月16日にランヌムザンから標高1780メートルでカテゴリー超級のプラトー・ド・ベイユ頂上までの195kmで、ピレネー山岳最終日となる第12ステージを競い、スペインのホアキン・ロドリゲス(カチューシャ)が悪天候の中を逃げ切って区間優勝した。

総合上位に大きな変動はなく、マイヨ・ジョーヌは英国のクリストファー・フルーム(チームスカイ)が守った。

ロドリゲスは第3ステージでも区間優勝していて、これで今大会2勝目になった。マイヨ・ジョーヌ集団は7分近く遅れてゴール。ロドリゲスは第11ステージ終了時点で20分42秒遅れの総合19位だったが、この日の逃げで13分45秒遅れの総合15位にまで順位を上げた。
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第12ステージは177選手が出走。スタートの気温は35度Cだった。ピレネー山岳最終日はスタートして20km地点に中間スプリントポイントが設定されていたため、集団はロット・ソウダルがコントロールしていた。

チームメートの働きに答え、中間スプリントポイントはドイツのアンドレ・グライペル(ロット・ソウダル)が先頭で通過して20ポンイトを稼いた。しかし、マイヨ・ベールのペーテル・サガン(ティンコフ・サクソ)も3位通過で15ポイント獲得した。

グライペルはこの日、33歳の誕生日だったが、ポイント賞総合成績で首位のサガンに2ポイント及ばす、マイヨ・ベールを奪い返すことはできなかった。

中間スプリントポイント通過後、リューウェ・ウエストラ(アスタナ)が集団からアタックしたのをきっかけに、22人の逃げ集団が形成された。そこにはアルカンシエルのミハウ・クフィアトコフスキー(エティックス・クイックステップ)、ヤコブ・フグルサング(アスタナ)、ロマン・バルデ(AG2R)、ロドリゲスが含まれていた。

22人の逃げ集団で、もっとも総合成績が上位のフグルサングですら19分以上遅れていたため、チームスカイがコントロールする集団は逃げを許し、53km地点ですでに6分以上のタイム差が付いていた。

この日2つ目の峠だったコール峠(カテゴリー1)の登坂が始まると、小雨が降り始めた。逃げ集団からは脱落する選手も出始めた。ゴールまで81kmで、先頭の逃げは14人に減ったが、集団とのタイム差は9分半にまで開いていた。

コール峠を下りきった後、ゴールまで残り76kmで先頭の逃げから世界チャンピオンのクフィアトコふスキー、セプ・バンマルク(ロトNL・ユンボ)、ゲオルグ・プライドラー(ジャイアント・アルペシン)の3人がアタック。68km地点でロドリゲスのグループに1分以上のタイム差を付けた。

レルス峠(カテゴリー1)の登坂が始まると、右膝の痛みを抱えて走っていたプライドラーは先頭から脱落した。ゴールまで残り51kmのレルス峠山頂で、クフィアトコフスキーとバンマルクはロドリゲスのグループに5秒差にまで迫られていたが、下りでふたたび差を広げた。

しかし、レースは嵐のような悪天候になった。クフィアトコフスキーとバンマルクが土砂降りの中を逃げ続けていたとき、ゴールのプラトー・ド・ベイユ山頂ではヒョウが降る大荒れの天気になっていた。

ゴールまで残り15.8kmでプラトー・ド・ベイユの登坂がスタート。クフィアトコフスキーとバンマルクは後続に1分半の差を付け、集団は11分以上後方だった。

残り13.5kmでバンマルクが脱落し、先頭は世界チャンピオン1人になった。クフィアトコフスキーは土砂降りの中で独走を続けたが、後方からはフグルサング、バルデ、ロドリゲスという強豪が次第に迫っていた。

追走の3人で最初に仕掛けたのはフグルサングだったが、抜け出すことはできなかった。そして残り8.2kmで満を持してロドリゲスがアタック。残り7.7kmでクフィアトコフスキーを抜き去ると、独走でゴールを目指した。

後方のマイヨ・ジョーヌ集団では、プラトー・ド・ベイユの登坂が始まると総合争いの攻防も始まった。マイヨ・アポワを着たリッチー・ポート(チームスカイ)が引く集団から最初に仕掛けたのはアルベルト・コンタドール(ティンコフ・サクソ)だったが、スカイ軍団を出し抜くことはできなかった。

つづいてビンチェンツォ・ニーバリ(アスタナ)が飛び出したが、スペインチャンピオンのアレハンドロ・バルベルデ(モビスター)が引き戻した。結局この日はマイヨ・ジョーヌ集団からは誰も抜け出せなかった。

土砂降りの中、ロドリゲスは単独でフィニッシュラインを通過した。これで彼のツールでの区間優勝は、2010年の1勝と合わせて3勝になった。2010年にロドリゲスが勝ったのはマンド山にゴールした中級山岳ステージで、彼がツールの厳しい山岳ステージを制したのは今回が初めてだった。


■区間優勝したロドリゲスのコメント「ピレネーでの2ステージの後、やる気はすごく下がっていた。今日なんとかするには、逃げるしか方法がなかった」

「ツールには総合成績のために来ていると僕はいつも言っているが、総合争いから脱落してからは区間優勝に焦点を絞っている。ラ・ピエール・サン・マルタンではハンガーノックになってひどく打ちのめされた。昨日はニュートラルゾーンで落車して、尻が痛かった」

「プラトー・ド・ベイユの坂は好きだ。50km離れたところに住んでるんだ。ここには何千回も来ていて、ここで勝つことは何千回も夢見た。今日は沿道に知り合いが大勢いて、応援してくれた」


ピレネー山岳3連戦を終えたツール一行は、アルプスを目指してフランス南部を横断する。7月17日はミュレからロデーズまでの198.5kmで第13ステージが行なわれる。
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■第12ステージ結果[7月16日/ランヌムザン~プラトー・ド・ベイユ/195km]
1 ホアキン・ロドリゲス(カチューシャ/スペイン)5時間40分14秒
2 ヤコブ・フグルサング(アスタナ/デンマーク)+1分12秒
3 ロマン・バルデ(AG2R/フランス)+1分49秒
4 ゴルカ・イサギレ(モビスター/スペイン)+4分34秒
5 ルイ・メインティス(MTN・クベカ/南アフリカ)+4分38秒
6 ヤン・バルタ(ボーラ・アルゴン18/チェコ)+5分47秒
7 ロマン・シカール(ヨーロッパカー/フランス)+6分03秒
8 ミカエル・シェレル(AG2R/フランス)+6分28秒
9 アレハンドロ・バルベルデ(モビスター/スペイン)+6分46秒
10 クリストファー・フルーム(チームスカイ/英国)+6分47秒
11 ナイロ・キンタナ(モビスター/コロンビア)+6分47秒
13 ティージェイ・バンガーデレン(BMC/米国)+6分47秒
14 アルベルト・コンタドール(ティンコフ・サクソ/スペイン)+6分47秒
16 ビンチェンツォ・ニーバリ(アスタナ/イタリア)+6分47秒
27 ミハウ・クフィアトコフスキー(エティックス・クイックステップ/ポーランド)+11分35秒
■第12ステージまでの総合成績
1 クリストファー・フルーム(チームスカイ/英国)46時間50分32秒
2 ティージェイ・バンガーデレン(BMC/米国)+2分52秒
3 ナイロ・キンタナ(モビスター/コロンビア)+3分09秒
4 アレハンドロ・バルベルデ(モビスター/スペイン)+3分58秒
5 ゲラント・トーマス(チームスカイ/英国)+4分03秒
6 アルベルト・コンタドール(ティンコフ・サクソ/スペイン)+4分04秒
7 ロベルト・ヘーシンク(ロトNL・ユンボ/オランダ)+5分32秒
8 トニ・ガロパン(ロット・ソウダル/フランス)+7分32秒
9 ビンチェンツォ・ニーバリ(アスタナ/イタリア)+7分47秒
10 バウケ・モレマ(トレック/オランダ)+8分02秒
[各賞]
■ポイント賞(マイヨ・ベール):ペーテル・サガン(ティンコフ・サクソ/スロバキア)
■山岳賞(マイヨ・アポワ):クリストファー・フルーム(チームスカイ/英国)
■新人賞(マイヨ・ブラン):ナイロ・キンタナ(モビスター/コロンビア)
■チーム成績(黄ゼッケン):モビスターチーム(スペイン)
■敢闘賞(赤ゼッケン):ミハウ・クフィアトコフスキー(エティックス・クイックステップ/ポーランド)
(http://www.letour.fr/le-tour/2015/fr/)
 


Summary - Stage 12 (Lannemezan > Plateau de... 投稿者 tourdefrance_en