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トロフェオ・ライグエリアでNIPPO・ヴィーニファンティーニのボーレが3位。2週連続で逃げた山本元喜

レース
2月14日、フランス国境に近いリグリア海沿岸で開催された第53回トロフェオ・ライグエリア(UCIヨーロッパツアー1.HC)にNIPPO・ヴィーニファンティーニが出場。山本元喜を含む3選手が100kmに及ぶ距離を先行し、先週のG.P.コスタ・デリ・エトルスキ(UCI1.1)で優勝したグレガ・ボーレ(スロベニア)が3位でフィニッシュ。2週連続で表彰台に上がった。

 
先週のレースに引き続き100kmにおよぶ距離を逃げ続けた山本元喜(C)Bettini
先週のレースに引き続き100kmにおよぶ距離を逃げ続けた山本元喜(C)Bettini


トロフェオ・ライグエリアは、先週のG.P.コスタ・デリ・エトルスキと同様、イタリアにシーズン開幕を告げるレースとして定着している。同じワンディレースだが、トロフェオ・ライグエリアのレースカテゴリーは超級であり、よりレベルの高いレースとなる。

192km、変則的な周回コースを使ったレースで、この日の逃げが決まったのは20kmを過ぎて、最初の登坂区間に入ってから。“逃げのスペシャリスト”として、チーム内でも認められている山本元喜が先週のレースに引き続き、2選手とともに先行。最大で10分ほどのリードをメイン集団から奪った。

 
レース終盤、最後の登坂区間を利用してアタックを仕掛けたダミアーノ・クネゴ(C)Bettini
レース終盤、最後の登坂区間を利用してアタックを仕掛けたダミアーノ・クネゴ(C)Bettini


レースが進むにつれ、シナリオ通りに山本ら逃げ集団とメイン集団のタイム差は縮まっていき、逃げはしだいに吸収される。そして終盤、3周回する急坂を含む小周回コースに入ると、最後の周回で、ダミアーノ・クネゴ(イタリア)が鋭いアタックを開始。あいにく、クネゴのアタックはゴールまでは続かず、クネゴとボーレのダブルエース体制をとっていたNIPPO・ヴィーニファンティーニは、1選手が先行した2位以下の集団ゴールスプリントでボーレが2着となり、3位に入った。

●リザルト
1位 アンドレア・フェディ(イタリア、サウスイースト・ヴェネズエラ) 5h00'55"
2位 ソニー・コルブレッリ(イタリア、バルディアーニ・CSF)+2"
3位 グレガ・ボーレ(スロベニア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ)+2"

●NIPPO・ヴィーニファンティーニ 出場メンバー
山本元喜
ダミアーノ・クネゴ(イタリア)
グレガ・ボーレ(スロベニア)
ピエールパオロ・デネグリ(イタリア)
ジャンフランコ・ジリオーリ(イタリア)
エドワルド・グロス(ルーマニア)
ジャコーモ・ベルラート(イタリア)
イウリィ・フィロージ(イタリア)
監督:ステファノ・ジュリアーニ

●大会公式サイト
https://trofeolaigueglia.wordpress.com
http://www.gsemilia.it

 


グレガ・ボーレのコメント:
「クネゴと自分は、今日はとても調子が良く、二人で違った方法で仕掛けようとレース中に話をしていた。最後の登坂区間での彼のアタックは本当に速く、素晴らしいものだった。勝てるチャンスがあっただけに、最後の局面で優勝したフェディを先行させてしまったことを残念に思う。先週に引き続き、チームは最大限のチームワークを発揮して、良い仕事をしてくれた。チームメート全員に感謝したい」

 


山本元喜のコメント:
「今日の逃げは、平坦区間でアタック合戦に決着が付かず、最初の上りに入ったところで決まりました。まずノルダの選手が飛び出し、それに遅れて自分が反応しました。自分の反応後もしばらくは集団が追ってきていたのですが、踏み続けていると離れていき、その後、集団から追い上げてきた数名の内から飛び出したアモーレ&ヴィータの選手と自分が合流し、2人でノルダの選手に追い付いた形です。

逃げが決まってからは、前回のエトルスキで途中で千切れてしまった反省を生かして、できるかぎりの脚を温存する走りに徹していました。最終的には最後の小周回に入った最初の登りでのアタックに反応できずに千切れてしまったのですが、自分が千切れた時点で集団と30秒差を切っていたので、十分に粘ることができたと感じました。逃げることに対しての自信はもともとありましたが、体がヨーロッパレベルに対応できるようになってきたおかげで、やっとそれを生かせるようになったと実感しています。

この2レースはシーズン序盤のイタリアでのレースということもあり、普段よりもスポンサー関係の方が多く来られていました。そういうレースで逃げれたということもあり、チームからの評価は結構好感触を得ています。

今後の課題に関しては、今がかなり好調なので、それを生かしてさらに能力を強化することと、これからシーズンが本格的に始まり、レベルが上がっていくレースの中でも今のように仕事をすることです。自分の特徴を全面的にアピールしていくことで、チーム内は当然として、チーム外の方々にも印象に残る走りをしていきたいと思います」

●山本元喜ブログ(詳細なレースレポートがあります)Genki一杯

 


チームの次戦は、ベルギーでのクラシックレース初戦となる2月27日のオンループ・ヘット・ニュースブラッド(UCI1.HC)、28日のクールネ〜ブリュセル〜クールネ(UCI1.1)。そして28日は2チーム体制となり、スイスで開催されるグランプレミオ・チッタ・ディ・ルガーノ(UCI1.HC)にも出場する。好調な山本元喜はスイスのレースに出場する予定。

アジアツアーの初戦は3月6日からのツール・ド・台湾(UCI2.1)で、福島晋一監督のもと、日本人3選手が出場予定。ロードレース全日本チャンピオンの窪木一茂は日本代表として、3月2日から6日までイギリス・ロンドンで開催されるUCIトラック世界選手権に出場予定。

http://teamnippo.jp