ブラバンツペイルでチェコチャンピオンのバコッチが初優勝！

フランダース・クラシック最終戦のブラバンツペイル（ヨーロッパツアー1.HC）が、４月13日にベルギーで開催され、チェコチャンピオンのペトル・バコッチ（エティックス・クイックステップ）が初優勝した。

２位にはイタリアのエンリーコ・ガスパロット（ワンティ・グループゴベール）、３位にはフランスのトニ・ガロパン（ロット・ソウダル）が入った。バコッチはゴールまで残り１kmのスカーベイの坂のふもとで５人の先頭グループからアタック。ガロパンとガスパロットが追いかけたが、10％の勾配に阻まれてバコッチのリードを許してしまった。

バコッチはそのまま独走で残り300メートルのカーブを曲がり、ガスパロットに６秒差を付けてゴールに飛び込んだ。「最後の数キロで、他の選手たちは衰えていると気がついていた。だから上りのふもとでエンジン全開で行ったんだ。このゴールは僕に向いていて、自信もあった」と、23歳のバコッチは語っている。彼の夢はアムステル・ゴールド・レースで勝つことだ。

一方、負けたガスパロットはゴール後に、ヘント・ウェヴェルヘム（ＵＣＩワールドツアー）の事故で亡くなったチームメートのアントワン・デモワティエのために勝ちたかったと言って、肩を落としていた。

「僕たちのグループの中でガロパンが一番強かったから、僕は彼をマークしていたんだ。バコッチが強いと知らなかったわけじゃない。とてもがっかりしている。僕はアントワンのために勝ちたかった。チームのためにもだ。なぜなら僕たちのチームはまだ大きなショックを受けていて、レースを続けるのがとても難しいからだ…」と、ガスパロットは語っていた。

ガスパロットは表彰台へ上がった時、天国にいるデモワティエに挨拶するように、空に向かって手を振っていた。
 

今大会で２度優勝している地元ベルギーのフィリップ・ジルベール（ＢＭＣ）は、４月８日のトレーニング帰りに酔っ払いに絡まれて左手中指を骨折し、今年は出場できなかった。彼が今週末のアムステル・ゴールド・レース（ＵＣＩワールドツアー）に出場するかどうかはまだわからない。


■第56回ブラバンツペイル結果［４月13日／ヨーロッパツアー1.HC／ベルギー／205.3km］
１ ペトル・バコッチ（エティックス・クイックステップ／チェコ）4時間48分50秒
２ エンリーコ・ガスパロット（ワンティ・グループゴベール／イタリア）+6秒
３ トニ・ガロパン（ロット・ソウダル／フランス）+12秒
４ ブライアン・コカール（ディレクトエネルジー／フランス）+20秒
５ マイケル・マシューズ（オリカ・グリーンエッジ／オーストラリア）
６ ソニー・コルブレッリ（バルティアーニ・ＣＳＦ／イタリア）
７ モウリッツ・ラメルティンク（ロームポット／オランダ）
８ ジュリアン・アラフィリップ（エティックス・クイックステップ／フランス）
９ トムイェルテ・スラフテル（キャノンデール／オランダ）
10 ロイック・ブリーゲン（ＢＭＣ／ベルギー）
(http://www.debrabantsepijl.be)