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地域交流型自転車イベント「ゆるゆる遠州ガイドライド2016-春-」参加レポート

イベント
4月23〜24日、茶所静岡県の中東遠5市1町−御前崎市、菊川市、掛川市、袋井市、磐田市、森町を舞台に「ゆるゆる遠州ガイドライド-春-」が開催された。主催は静岡遠州観光ネットワーク。2日間合計で延べ257人が参加。ガイド付きで、茶摘み時期の遠州路をたっぷり観光する自転車旅行を体験できる。

筆者は初日に走行距離が最長約94kmの「御前崎コース」、2日目に最短約40kmの「スイーツとアート巡りの自転車旅(掛川市)」にロードバイクで参加した。走っては食べ、飲み、見て、体験し、両コースを満喫した。【text&photo:宮内 忍】


 
掛川市南東部丘陵地帯の茶畑。茶摘みの時期で、若葉の柔らかな緑が眼にやさしい
掛川市南東部丘陵地帯の茶畑。茶摘みの時期で、若葉の柔らかな緑が眼にやさしい

風を浴び海を望む岬への旅

初日23日は、距離が最長のDコース「水平線と御前埼灯台巡りの自転車旅 <御前崎市>」に参加した。上級コースで走行距離は約94km。応声教院―潮騒橋―道の駅 風のマルシェ―増船寺―御前崎海鮮なぶら市場―御前埼灯台―あらさわふる里公園の順で巡る。発着地は、全コースとも掛川市役所の駐車場。

このような地名と施設名が渡されたスケジュール表と地図に記されているが、知っている地名は御前崎のみ。コースのイメージが湧かない。ミステリーツアーである。ガイドサイクリストという船頭に行く手を任せた船に乗る気分。このコースの参加者は22人で女性は4人、ガイドサイクリストは6人、サポートカードライバー1人の総勢29人。

掛川市役所を8時30分に出発して、まずは掛川城へ。下から三層の白壁天守閣を眺めてから、一路南の遠州灘へ向かう。市街地を抜けると、主要道から外れ“昔道”とも言うべき裏道伝いに進む。道は、地形に沿って曲がりながら続くので、行く手に次から次へと新しい景色が開け飽きることがない。交通量が少なく、走っていてストレスがない。狭いトンネルを抜け、丘を登り切ると一面の茶畑。農家のご夫婦が、刈り入れの準備をしていた。茶の若葉は柔らかな黄緑色。この季節ならではの光景だ。

 
菊川河口の潮騒橋に到着。浜松御前崎自転車道用の橋で、吊床版橋としては国内最長の232m
菊川河口の潮騒橋に到着。浜松御前崎自転車道用の橋で、吊床版橋としては国内最長の232m


田んぼの中、山裾、川の土手、とにかく細かい道をつないでは進む。自動車とあまり出会わず、安全で心地よい、まさに自転車向きのコース設定。春の陽光にきらめく菊川沿いに進むと、目の前がぱっと開けた。河口の海と空の境に横長の潮騒(しおさい)橋が見える。サイクリングロードの橋で、上から太平洋が一望できる。

ここからは遠州灘に沿って、南東の御前崎を目指す。両側は松の防風林、左手に風力発電機の並木。海から風が吹き付けてくる。ここからは風の道。風を切って走る心地よさ! これぞサイクリングの醍醐味。

「道の駅風のマルシェ」で休憩。地元の茶、御前崎つゆひかりの試飲が待っていた。その場でいれて飲ませてくれる。「生茶だよ。水分の多い“荒茶”」と説明してくれる。香りが引き立って何杯もお代わりした。

え、こんな所へ? 住宅に向かうような未舗装の細道へ折れる。やがて懐かしい白い駅名看板が見えてきた。「さくらがいけ」と書いてある。1970年に廃線になった軽便鉄道、静岡鉄道駿遠線の廃線跡の道路。しばらくはこの廃線跡を走る。これも、ガイドライドの醍醐味。こんな道があるとは外からの来訪者は気付かない。

 
道の駅 風のマルシェで地元特産「御前崎つゆひかり」の荒茶(水分の多い生茶)の接待
道の駅 風のマルシェで地元特産「御前崎つゆひかり」の荒茶(水分の多い生茶)の接待
軽便鉄道で日本一の距離を誇った静鉄駿遠線の廃線跡の道路が往路も復路もコースに組み込まれた
軽便鉄道で日本一の距離を誇った静鉄駿遠線の廃線跡の道路が往路も復路もコースに組み込まれた


小高い丘を越えると、一気に景色が開けた。右は白波が寄せるなぎさ、左遠くには緑の草木に覆われた丘の上に白い灯台が見える。サーフィンとウインドサーフィンのスポット、御前崎ロングビーチ。風と海の道だ。

折り返し地点の御前崎に到着。12時に御前崎観光物産会館「なぶら館」で昼食。メニューは御前崎の店「がっこーにいこう」のカレーとコロッケ。昼食後は、隣接する「御前崎海鮮なぶら市場」で買い物。昼食会場には「買った物は名前を書いてクーラーボックスに入れておいてください」の張り紙。サポートカーのワンボックス車で運んでもらえるので、心置きなく買い物ができる。デザートで人気だったのは、本わさびアイス(!?)と、しらすアイス(!?)。しみじみここは静岡と感じる。

本日のハイライト、御前崎灯台へ。カーブ3つで標高50mを一気に上る。灯台前の展望台からは太平洋のパノラマ。地球が丸く見える場所がうたい文句。「ここから、天気が良ければ富士山が見えるんですよ、今日は見えないけれど」と、地元在住のガイド高木宏明さん。春霞で見えないのが残念。

 
御前崎の手前から、白羽海岸からロングビーチのシーサイドコース
御前崎の手前から、白羽海岸からロングビーチのシーサイドコース
フィニッシュのご褒美は、法多山の厄除け団子。抽選で地元の産品も当たる
フィニッシュのご褒美は、法多山の厄除け団子。抽選で地元の産品も当たる


ここからは岬の尾根道を走って戻る。あらさわふる里公園で一休みした後、つづら折りの道で標高差150mを登る。上りきった台地は広大な茶畑。キャタピラ付きの摘み取り機を初めて見た。脚部が茶畑の上部に合わせて上下して刈り取る。ボディに「OCHIAI」プレート。「茶を刈る専用機械のメーカーで、よく使われています」と、紅一点のガイド、青山繭子(まゆこ)さんが教えてくれた。

またもや狭いトンネルを抜けて下ると最後の休憩場所、地元の和菓子店チェーンの「たこまん掛川本館」。せんべいとまんじゅう、そしてたっぷりの冷茶をいただいてリフレッシュ。

17時に掛川市役所帰着。両側から、ハイタッチで出迎えを受ける。

今回で参加が3回目となる篠原奈津子さんに感想を聞いた。札幌市から新千歳空港-富士山静岡空港の航空便でロードバイクを輪行して参加。「茶畑を走るのはいつもどおりで良かった。海の香りも感じて走れたので、風も苦にならなかったですね。ロコ(地元)ガイドが説明してくれるのももちろんいいけれど、参加者同士が話したりできるのが、ほかのサイクルイベントにない魅力です」

 

手摘みからお手前まで茶を体験する旅

2日目は距離が最短のGコース「スイーツとアート巡りの自転車旅 <掛川市>」に参加した。 初級コースで、距離約 40km。ルートは、松浦苺農園ー小ちゃなトンネルー彗星発見の丘ーねむの木美術館ー西の市ー資生堂企業資料館ー掛川城二の丸茶室。

参加者は19人で女性は11人と半数を超えた。ガイドサイクリストは5人、サポートカードライバー2人の総勢26人。ファムツアー(メディアや旅行事業関係者を無料で観光地に招待するツアー)で台湾から来日した自転車旅行関係者も含まれる。ふじのくに静岡県台湾事務所所長の宮崎悌三さん、自転車旅行ガイド会社の台灣樂活自行車協會(ロハス協会) 理事長の戴 祖輝(Mr. Tai Chu Hui)さんと副理事長の林 惠忠(Mr. Lin Hui Chung)さん、サイクリング旅行の催行実績が豊富な萬客隆旅行社総経理の呉 佳怡(Ms. Wu Chia Yi)さん、それに自転車誌『單車時代』の特約記者林 心如(Ms. Lin Hsin Ju)さんの5人。

8時45分に掛川市役所出発。まずは北へ向かって松浦苺農園へ。「東京で“掛川のイチゴ”として売られている」品種の紅ほっぺの温室1棟が解放され、食べ放題。通路の両側から、赤く実った大粒の実が下がっている。取っては食べの繰り返し。ここは観光農園でないが、このガイドライドに協力してくれている。「意外と知られていないのですが、掛川はイチゴの産地なんですよ」と、ツアー運営担当の佐藤雄一さん(静岡県サイクルツーリズム協議会事務局長)がフォロー。

 
台湾から「ファムツアー」で自転車旅行関係者5人が参加した
台湾から「ファムツアー」で自転車旅行関係者5人が参加した


幅2mほどの山裾伝いの細い道に入る。両側がうっそうとした林になり、上っていくと暗いトンネルが口を開けていた。短い素掘りのトンネルで中は真っ暗。出ると上は竹林。「明治44年(1911年)に開通した岩谷隧道です。こちら側の方が穴が大きい。ということは、こちら側の人が掘り始めた。途中で岩にぶつかり穴が細くなった」とガイドから説明があった。前日のツアーの際には、軽トラックが通り抜けたという現役の生活道路だ。

下って川沿いに進み、茶畑の斜面を上る。上りきった五明(ごみょう)の丘では主催者の太田忠四郎さん(静岡県サイクルツーリズム協議会会長)はじめ大勢の人がお出迎え。「清き五明の空に彗星を発見す」と記された、1994年に掛川市に在住のアマチュア天文家西村氏が彗星を発見した記念の石碑が建つ。五明茶の試飲・即売所まで設けられている。地元の夫人が手料理をお重に盛って振る舞ってくれた。筍煮、芋カリ、豆腐、麩のラスク、キュウリ。どれもおいしかったが、特に旬の筍は絶品だった。

五明は「世界農業遺産」に認定された茶草場農法を実践している茶業組合の1つ。ブランド茶である。丘の上からは360度のパノラマが開け、見事に手入れされた段々の茶畑が見渡せる。ここでサプライズ。なんと!茶摘みをさせてくれた。ほとんどの人が初体験で大喜び。皆で茶畑に入り、伝授してもらった「一芯二葉」の摘み方にしばし没頭。

 
茶どころ、五明の丘では手料理が振る舞われた。芋カリ、筍煮、豆腐、麩ラスク、キュウリ
茶どころ、五明の丘では手料理が振る舞われた。芋カリ、筍煮、豆腐、麩ラスク、キュウリ
茶の手摘みを初体験。天ぷらにするとうまいとのこと
茶の手摘みを初体験。天ぷらにするとうまいとのこと


丘を下って、川に沿って上りやがて木陰の道で「ねむの木村」へ。ここは、女優の宮城まり子が設立した肢体不自由児ための療護施設。ドングリをモチーフにした建築の美術館を訪れる。岩谷隧道から五明を経てねむの木村に至る道は、まさに自転車向きのすばらしい里山コースだった。森と茶畑の緑が春の陽光に輝き、全身が緑に染まる感覚を覚えた。

12時、農産物の直売所「かけがわ西の市」で昼食。巻き寿司がメインで、おかずは筍の煮物とタラの芽と、椎茸、かき揚げの天ぷら、そしてイチゴのシャーベットが供された。どれも旬の産物の取れたて。

資生堂企業資料館を見学した後には、前庭でキウイの食べ比べ。果肉が緑色で酸味があるヘイワードと黄色で甘いティアドロップの2種類を味わった。

飲食と観光はまだまだ続く。掛川城の場内へと上り、天守閣の直下にある二の丸茶室へ。靴を脱ぎ、広間に上がってお茶会。掛川の深蒸し煎茶をいただく。香りを楽しむ一煎、牡丹を模した和菓子、濃い二煎を味わった。前述の、台湾から参加した戴さんは「甘みがある大人の味で十分に楽しませていただきました」と感想を述べた。台湾組はここで、帰国の航空便に乗るため離脱した。

 
掛川城の二の丸茶室で煎茶を使ったお手前。茶のおいしいいれ方の手ほどきも受ける
掛川城の二の丸茶室で煎茶を使ったお手前。茶のおいしいいれ方の手ほどきも受ける
掛川城の二の丸御殿を後にして、大手門へ向かう
掛川城の二の丸御殿を後にして、大手門へ向かう


二の丸から坂を下って大手門へ。と言っても、お目当てはその前にある駄菓子屋の「お菓子処すいのや」。名物はおでん、1串が40円と90円という安さ。早速、はんぺんと田楽を注文。花より団子、門よりおでんである。ここは、ガイドサイクリストのリーダーを務める山崎清一さんの推薦でコースに組み入れられた。おかげで掛川のB級グルメも楽しむことができた。

最後に、松ヶ岡(旧山﨑家住宅)へ。堀を巡らせた豪商の木造建築を、社会教育課主幹の鬼沢勝人さんの解説付きでじっくり見学。高級な木材と匠の技が随所に見られる。木造によるアーチ型の廊下の天井は初めて見た。ここは、A4判全28頁の観光パンフレット「静岡県 掛川市観光ガイドブック」にも載っていない穴場。ガイドライドのお陰で訪れることができた。

16時45分に市役所駐車場へ帰着。走り終えた人には、さらに冷茶と白い生地にあんこがたっぷり乗った法多山(はったさん)名物の厄除け串団子が振る舞われた。

浜松市からクロスバイクで参加した永田真理子さんは、ガイドライドの参加が今回で3回目。月に1回ほどサイクリングをしているという。「里山ののどかな景色を見ることができ、水田のカエルの声、林の鳥の鳴き声が楽しめました。スイーツが魅力的だけでなく、スタッフが親切。ゆるゆるだから参加しているので、きつい坂があるのは困る」と、ゆるゆる路線の継続を願っていた。
 

イベントに隠された企み?

2日間を思い出してみると、はたと気付いたことがある。「スタート時に茶のボトルを渡され、風のマルシェで御前崎つゆひかりの試飲、たこまんで冷茶、五明の丘で新茶・ティーバッグ・冷茶の試飲、二の丸で煎茶のお手前、走り終えて冷茶……いったい何杯のお茶を飲んだだろう。五明で茶摘みも体験したし、二の丸ではおいしいお茶の入れ方を教えてもらった」。もしかしてこのツアーには、深い企みがあるのではないか。参加者をお茶好きにするという。

その疑問を運営スタッフの、提坂(さげさか)まきこさんにぶつけてみた。「今ごろ気付いたんですか、お茶好きに洗脳して帰すの」と、笑顔で答えが返ってきた。そういえば、このツアーに参加して以来、お茶が身近になり、消費量も増えた。おいしくいれる湯の温度やいれる時間も身についた。どうやら企みは、見事に成功しているようだ。
 

−秋−のガイドライドは10月29〜30日開催決定

2015年同様、ゆるゆる遠州ガイドライド2016−秋−の開催日が10月29〜30日に決定した。2日間で各日6コースを設定、7月から募集開始、下記サイトで告知の予定。

ゆるゆる遠州サイクルツーリズム公式サイト:http://yuru2.jimdo.com/
公式Facebook:https://www.facebook.com/yuru2tourism
 

女性の参加比率が30%に上昇

主催者発表の参加者データを紹介しよう。

参加者数は200人(2日間参加の延べ参加者数は256人)。まず居住地。北は北海道から11人と、西は兵庫県から2人、海外は台湾から5人が参加した。一番多いのが、地元の静岡県で94人(47%)、次いで隣接する愛知県31人(16%)、3番目が東京都21人(11%)だが、首都圏の1都3県では38人(19%)に達する。

年齢は、16歳から78歳までが参加したが、中心となるのは年齢層は30〜60代の165人(82.5%)で一番多いのが40代の58人(29%)。性別は男性139人、女性61人。女性比率が昨年の20%から30%に増加した。一般の走行イベントは1女性比率が10%程度なので、“ゆるゆる”が女性に受け入れられている証左だ。

運営者の佐藤さんは、結果に手応えを感じた。まず、事故とケガがなかった。「今回で7回目の開催だが、これからもコースの改良は行います。いいタイミングの開催でした。茶の旬の時期に開催するのが効果的と再認識しました。参加者がライドから笑いながら帰ってきて、楽しかった感が伝わってきました。『どうでした?』と尋ねると、『ガイドの○○さんが良かった』と、固有名詞が出てくる。ネームテープを胸に張ったのも良かった」

参考までに、全コースの概要を紹介しよう。

A)小京都の風情と茶のまち巡りの自転車旅 <森町>
初・中級コース 約 50km
小国(おくに)神社―大洞院―天宮(あめのみや)神社―森の茶で一服―アクティ森―治郎柿の原木―天浜線原谷駅―田園滑走路

B)メロウフードと美景寺院巡りの自転車旅 <袋井市>
初・中級コース 約 53km
エコパスタジアム―法多山(はったさん)―茶ピア―名倉メロン農場―和の湯―モータの店―油山寺―旧東海道松並木

C)ローカル鉄道とレジェンド巡りの自転車旅 <磐田市>
中級コース 約 45km
天浜線へ自転車そのまま乗車―天竜二俣駅―本田宗一郎記念館―天竜川―熊野(ゆや)長藤―又一庵―ジュビロスタジアム

D)まあるい水平線と御前埼灯台巡りの自転車旅 <御前崎市>
上級コース 約 94km
応声教院―潮騒(しおさい)橋―道の駅 風のマルシェ―増船寺―御前崎海鮮なぶら市場―御前埼灯台―あらさわふる里公園

E)萌える茶畑と棚田巡りの自転車旅 <菊川市>
中級コース 約 54km
キウイフルーツカントリーJapan―赤レンガ倉庫―千框(せんがまち)の棚田―世界農業遺産茶草場・東山―日坂(にっさかしゅく)宿―事任(ことのまま)八幡宮

F)フルーツとヘリテージ巡りの自転車旅 <掛川市・袋井市>
中級コース 約 62km
馬伏塚城址―名倉メロン農園―横須賀城址―横須賀の街並み―潮騒橋―川口イチゴ農園―高天神城址―掛川城界隈

G)スイーツとアート巡りの自転車旅 <掛川市>
初級コース 約 40km 松浦苺農園ー小ちゃなトンネルー彗星発見の丘ーねむの木美術館ー西の市ー資生堂企業資料館ー掛川城二の丸茶室

H)北海道スペシャル
北海道から4月22〜24日の2泊3日の団体ツアーで参加した11人向けのオーダーメード特別コース。3日目は浜名湖方面を巡った