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ジロ第4ステージでクネゴが山岳賞ジャージを獲得

レース
5月10日に開催されたジロ・デ・イタリア第4ステージで、NIPPO・ヴィーニファンティーニのチームキャプテンであるダミアーノ・クネゴ(イタリア)が、この日2つめの山岳ポイントを首位通過し、山岳賞ポイントを7ポイント獲得。同ポイントの選手がいるものの、個人総合成績での順位から山岳賞リーダーとなり、マリア・アッズーラ(青色のジャージ)を獲得した。

 
2004年の総合優勝以来、12年ぶりにジロ・デ・イタリアの表彰台に立ったダミアーノ・クネゴ
2004年の総合優勝以来、12年ぶりにジロ・デ・イタリアの表彰台に立ったダミアーノ・クネゴ


5月6日にオランダで開幕したジロ・デ・イタリアは1回目の休息日を経て、イタリアの南端・カタンツァーロへと移動。第4ステージは、カタンツァーロからプライア・ア・マーレまで、ティレニア海沿いに北上する200kmで開催され、平坦基調ながら、途中126km、150km地点に3級山岳が組み込まれていた。

NIPPO・ヴィーニファンティーニは、序盤に逃げに乗ろうとするが、4選手が先行する展開となり、ジュリアーニ監督が「集団をペースアップさせ、エドワルト・グロス(ルーマニア)にブリッジ(集団から飛び出して逃げ集団に追いつくこと)を仕掛けるように」と指示。タイム差が30秒まで縮まったところで、一度、グロスは飛び出したが、ブリッジは決まらず。しかし、NIPPO・ヴィーニファンティーニの動きが影響して、2つめの山岳ポイントを前に逃げていた選手たちは集団に吸収された。

そして「調子が良かった」と話すクネゴが登坂区間で強烈なアタックをしかけ、山頂を首位通過し、山岳賞のトップに立った。その後、活発になった集団ではアタックが繰り返しかかり、最終的にはディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・メリダ)が単独で逃げ切った。

 
ジロ・デ・イタリア 第4ステージのコースレイアウト
ジロ・デ・イタリア 第4ステージのコースレイアウト


第4ステージを終えて、山岳賞争いはこの日の最初の山岳ポイントを首位通過したニコラ・ボエム(イタリア、バルディアーニCSF)とクネゴが7ポイントで並び、総合成績で上位であるクネゴが山岳賞リーダーとなり、翌日からは山岳賞を守りながら走る。

5月11日のジロ・デ・イタリア 第5ステージはプライア・ア・マーレからベネヴェントまでの233kmで開催され、3級の山岳ポイントが35km地点に組み込まれている。

 
NIPPO・ヴィーニファンティーニはチーム一丸となって逃げ集団を追走する
NIPPO・ヴィーニファンティーニはチーム一丸となって逃げ集団を追走する


ダミアーノ・クネゴのコメント
「今日の調子は良く、アタックが成功して山岳賞を獲得できたことを嬉しく思っている。最後の区間優勝争いに加われなかったことは残念だが、良い感触なので、これからのステージでさらなる活躍をしたいと思う。

総合優勝した2004年以来、12年ぶりにジロ・デ・イタリアの表彰台に立てたことはとてもうれしい。2004年以来、世界の多くの国で、たくさんの表彰台に乗ってきたけど、ジロの表彰台に乗る機会には恵まれなかった。2004年の総合優勝から、自分の周りでは多くのことが変わった。でも、表彰台に立つうれしさは、あのときと何も変わらない。自分を信頼してくれるチームメートや監督、マネージャーたちにも感謝したいと思う」


山本元喜のコメント
「オランダでのステージとは異なり、なかなか逃げが決まらず、逃げが決まってからも、追うのか追わないのか、悩むような展開だった。タイム差が3分に開いたところで、チームで組織的に追うこととなった。グロスを乗せたかったけど、グロスが追いつく前に集団は吸収されてしまった。でも、この動きのあいだ、クネゴは休むことができていたので、山岳賞につながったと思うと良かった。

上りで集団から遅れてしまったが、自分の仕事は終わっていたので、無理はせずに30人ほどの後方集団でゴールをめざした。やはり今日は仕事をしたので、疲れは残っているものの、イタリアに入ったことで、道路に変な障害物などはなく、走りやすくなった。自分の調子は良かったので、明日からのステージも頑張りたいと思う」


●NIPPO・ヴィーニファンティーニ出場メンバー
ダミアーノ・クネゴ(イタリア) 
山本 元喜(日本)※初出場
グレガ・ボーレ(スロベニア)
ジャコーモ・ベルラート(イタリア)
アレッサンドロ・ビソルティ(イタリア)
イウリィ・フィロージ(イタリア)※初出場
エドワルド・グロス(ルーマニア)
リカルド・スタッキオッティ(イタリア)
ジャンフランコ・ジリオーリ(イタリア)
監督:ステファノ・ジュリアーニ、マリオ・マンゾーニ、福島晋一