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チャンピオンクラスは森本誠が3連覇! 女子は金子広美が5連覇! 第31回全日本マウンテンサイクリングin乗鞍

イベント
第31回大会は4年ぶりの好天に恵まれた。前日こそ、時折小雨がぱらついたが、夜からは雨も降らず、絶好のヒルクライム日和での開催。毎年参加している参加者からは「今年こそは畳平へ」という強い思いを持っている人が多く、その思いが空にも届いたのだろう。エントリー人数も4077人に及んだ。いまだ乗鞍の人気の高さがうかがえる。

国内のヒルクライムイベントにおいて、一番熱気高まるイベントといえばやはりこの「乗鞍」。標高1260mのスタート地点から20.5kmを上り、ゴールの畳平は2720m。平均勾配6.1%だが、変化に富んでいて走りごたえがある。ただ、直近3年間は悪天候に見舞われ、コースを短縮しての開催となっていた。毎年、優勝者たちはフルコースでのガチンコ勝負を望む声を残しながら会場を後にしてきただけに、久々のフルコースフィニッシュは格別である。

兼松、清宮とのゴールスプリントを制した森本が3連覇達成

注目のチャンピオンクラスは連覇中の森本誠、兼松大和、清宮洋幸、矢部周作が事前の優勝候補として上がっていた。7時にスタートを切ったチャンピオンクラスは中盤の勾配がきつくなる区間で数人が抜け出し、最後の畳平フィニッシュへの左コーナーを森本、清宮、兼松の3人がスプリントで駆け上がり、森本がわずかに先着。見事3連覇を達成した。森本から3位の兼松までのタイム差は0.581秒。計測は「ネットタイム」、各選手が計測開始(スタート)ラインを通過した時刻からゴールラインを通過するまでに要した、それぞれの時間で順位が決定するので、写真の見た目以上に僅差だった。
女子は金子博美が独走、連覇記録を5に伸ばした。

優勝した森本 誠選手のコメント
「4年ぶりにフルコース開催なんて、まさにヒルクライマーにとってのオリンピックですよね。今年は思うようにコンディションが上がらないまま当日を迎えることになりました。原因はいまいちわかっていないのですが、ほかのライバルたちの調子がいいことは事前情報として聞こえてきていたので、正直勝てる自信はあまりありませんでした。なので、まずはメイン集団でしっかりと走り、途中で必ず起こるであろうペースアップのときに遅れないようにと考えながら走っていました。あとは、勝利にこだわりすぎてしまうと、いい結果にはつながらないので、まずは楽しもうという気持ちに切り替えてスタートを切りました。

勾配がきつくなる区間でのペースアップからは遅れることなく終盤まで走ることができ、ラストは200mからスプリントを仕掛けました。フィニッシュラインはコース幅が狭くなるので、早めに前に位置取りしておかないと前走者をかわすのが難しい。結果、僅差で優勝することができました。コースを熟知していたのがよかった。やはり乗鞍は特別な存在です。それは自分だけではないと思うのですが、8月だけで19本このコースを走りました。それが苦ではないくらいに景色、コースに魅力があります。
■ロードレーサーチャンピオンクラスリザルト

1位 森本 誠 56:12:993
2位 清宮洋幸 56:13:289
3位 兼松大和 56:13:574
4位 矢部周作 56:17:071
5位 田中裕士 56:42:328
6位 大久保知史 56:50:647
 

女子は金子広美が5連覇を達成

金子広美選手のコメント
優勝はできましたが、目標としていたコースレコードの更新にあと2秒およばず、とても悔しいです。春からコンディションが上がらず悩んでいたのですが、それが結果にも出てしまいました。今回の乗鞍は女子ナショナルチームのフランス遠征を断ってまで参加したものだったので。ナショナルチームの選手とはお互いに頑張ろうという話をしていただけに、ただ悔しいです。
 
ロードレーサー女子Aリザルト

1位 金子広美 1:08:12:301
2位 近藤民子 1:14:56:409
3位 宮下朋子 1:15:32:434
4位 山本恵子 1:17:53:821
5位 中込由香里 1:19:43:485
6位 清水朋美 1:20:14:727