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クネゴ・トークショー@秀光ONE青山ショールーム

レース

引退間近のクネゴが東京・青山でトークショー

TOJでスポンサーを務めた秀光のショールームを訪れたNIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニの選手たちと株式会社秀光の佐久間悠太取締役(右) 
TOJでスポンサーを務めた秀光のショールームを訪れたNIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニの選手たちと株式会社秀光の佐久間悠太取締役(右) 

第21回ツアー・オブ・ジャパンが東京で閉幕した翌日、南青山(東京都港区)にある秀光ONE青山ショールームに、NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニのダミアーノ・クネゴがやって来た。ツアー・オブ・ジャパンでチームのスポンサーを務めた株式会社秀光が、ファンのために今シーズンで引退するクネゴをゲストに迎え『Serata di Damiano Cunego(ダミアーノ・クネゴの夕べ)』と銘打った無料イベントを企画してくれたのだ。


現在36歳のクネゴは、6月にツール・ド・スイス(UCIワールドツアー)とイタリア選手権を走って現役を引退することが決まっている。ツアー・オブ・ジャパンは、彼にとってプロ選手として日本のファンの前で走る最後のレースだった。1週間の闘いを終え、帰国を翌日に控えた5月28日(月)に行われた今回のイベントでは、引退が間近に迫ったクネゴのトークショーとアフターパーティーが催された。
 
選手として最後のトークショーを行ったクネゴ 
選手として最後のトークショーを行ったクネゴ 
トークショーとパーティは無料で誰でも参加申し込みができた
トークショーとパーティは無料で誰でも参加申し込みができた
 
秀光ONE青山ショールームの、ガラスパーテーションに囲まれたスペースで行われたトークショーで、クネゴは17シーズンにわたるプロ競技人生を振り返り、1999年に地元ヴェローナで開催されたロード世界選手権ジュニアカテゴリーで優勝した時の思い出や、2004年に22歳の若さでジロ・デ・イタリアを優勝した時の秘話などを話してくれた。

ジロ優勝といえば、当時チームのエースだったジルベルト・シモーニとの確執が話題になっていたものだが、クネゴは「彼とは良い友達で、ベビーカーのお下がりをもらったこともある。こないだのツアー・オブ・アルプスで会った時もお喋りしたよ」と、もう仲直りしていることを強調し、会場の笑いを誘う場面もあった。
 
 
 
トークショーの後には、ショールームがパーティー会場に早変わり。参加したラッキーなファンは、美味しいワインやプロシュット(生ハム)に舌鼓を打ち、クネゴと現役最後のひとときを共に過ごすことができた。

パーティーの最後には、ジョルジョ・スタラーチェ駐日イタリア大使が、多忙にもかかわらず時間を作り、クネゴに会うために駆けつけるサプライズもあった。イタリア人にとって、クネゴという自転車選手がどれだけ偉大なカンピオーネ(チャンピオン)なのかがわかる出来事だった。
 
その場でスライスされたプロシュットにはクネゴも大喜び
その場でスライスされたプロシュットにはクネゴも大喜び
クネゴと秀光を結びつけたのは、実は今中大介氏(左)だった 
クネゴと秀光を結びつけたのは、実は今中大介氏(左)だった 
秀光ファミリーと記念撮影に収まったスタラーチェ駐日イタリア大使(右から2人目)
秀光ファミリーと記念撮影に収まったスタラーチェ駐日イタリア大使(右から2人目)
「日本でジロをやりたい!」と、スピーチしたスタラーチェ駐日イタリア大使(左)
「日本でジロをやりたい!」と、スピーチしたスタラーチェ駐日イタリア大使(左)

秀光とクネゴの絆

木目調もあるランプレ社製のカラー鉄板が、みずほ銀行や羽田空港で使われていると言うのには驚いた
木目調もあるランプレ社製のカラー鉄板が、みずほ銀行や羽田空港で使われていると言うのには驚いた
2011年からランプレをサポートし続けていた秀光のショールームには記念の品がたくさんある 
2011年からランプレをサポートし続けていた秀光のショールームには記念の品がたくさんある 
ショールーム内のアルミとガラスを使ったパーテーションも秀光の製品。外に出ると中の音はほとんど聞こえなくなり、オフィスに欠かせない遮音性の高さを実感できた 
ショールーム内のアルミとガラスを使ったパーテーションも秀光の製品。外に出ると中の音はほとんど聞こえなくなり、オフィスに欠かせない遮音性の高さを実感できた 
家具製造販売と内装工事を主に行う株式会社秀光とクネゴの接点は、イタリアの鋼板メーカーであるランプレ社だ。オフィスインテリアの施工を秀光は、マイクロソフト社のオフィス用に、ランプレ社からスチールパーテーションを大量輸入したのをきっかけに、2011年に同社と日本での独占輸入契約を結んだ。

秀光の主要マーケットは銀行で、みずほ銀行のカウンターとATMのウォールの8割は、ランプレ社から輸入したカラー鉄板が使用されている。羽田空港のチェックインカウンターもそうだというから驚いた。

そう言えば、以前ランプレチームが東京観光をしていた時、街のあちらこちらでスチール壁を叩いては「ランプレのかな?」と言っていたのは、ジョークではなかったようだ。

ランプレ社と契約した当時、秀光の佐久間悠太取締役は自転車競技について詳しくはなかったが、今中大介氏と親交があり、ジャパンカップで来日するランプレチームのスポンサーを務めるようになった。そしてチームのエースとして来日したクネゴと、イタリア語が堪能な佐久間取締役の交流が始まったのだ。

「クネゴはジロのチャンピオンだから大変なのかと思ったら、すごくフレンドリーで真面目で、日本のファンを大事にする青年でした。日本のプロスポーツにはないスポンサーに対する敬意があるとも思いました。イタリアの選手はスポンサーやファンに対してすごく温かい、それが自転車競技の1つの魅力だと思い、ランプレが来た時は必ずスポンサーをするようになりました」と、佐久間取締役は当時を振り返っていた。

ランプレ社は2016年のシーズンを最後に自転車チームのスポンサーを辞めてしまったが、秀光は引き続きNIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニをサポートしている。秀光はイタリア人がデザインした家具を日本で作っていて、イタリアと日本を融合して良いものを作ろうとしている所が、チームのコンセプトと共通している、というのも理由の1つだが、何よりもクネゴの存在が大きい。

「クネゴがいたからこそ、その縁でスポンサーを続けています。引退した後も、皆さんと彼をつなげていくような存在でありたいと思っています」と、佐久間取締役は約束してくれた。

 
 
クネゴと固い握手を交わした佐久間取締役(右)。秀光が企画するイベントで、またクネゴに会えるのが楽しみだ 
クネゴと固い握手を交わした佐久間取締役(右)。秀光が企画するイベントで、またクネゴに会えるのが楽しみだ 

■株式会社秀光 公式サイト

■NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニ 公式サイト