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ツール・ド・フランス第1ステージはガビリアが初優勝してマイヨ・ジョーヌ獲得/落車でフルームが遅れた
レース
2018.07.07
第105回ツール・ド・フランス(UCIワールドツアー)が、7月7日にフランス西部のペイ・ド・ラ・ロワール地方バンデー県で開幕した。
初日はノワールムティエ・アン・リルからフォントネ・ル・コントまでの201kmで第1ステージが競われ、ツールに初出場したコロンビアのフェルナンド・ガビリア(クイックステップフロアーズ)が、集団ゴールスプリントで世界チャンピオンのペテル・サガン(ボーラ・ハンスグローエ)とドイツのマルセル・キッテル(チームカチューシャ・アルペシン)を下して区間初優勝し、今年最初のマイヨ・ジョーヌを獲得した。
今年のツールは初日から荒れる展開になった。序盤の逃げが吸収されるタイミングで落車が発生し、総合優勝候補のリッチー・ポート(BMCレーシングチーム)とアダム・イエーツ(ミッチェルトン・スコット)が遅れてしまった。さらに残り5kmで英国のクリストファー・フルーム(チームスカイ)が落車。3人の優勝候補は初日から51秒のタイムを失ってしまった。
不運だったのはナイロ・キンタナ(モビスター・チーム)で、残り3.5kmでパンクし、車輪交換で集団から遅れ、フルームたちの集団にも加われなかった。彼は結局1分15秒も失ってしまった。
(ツール公式サイト)
今年最初の逃げはフランスの3選手
オフィシャルスタートを知らせる旗が振り落とされると同時にアタックしたのは、ジェローム・クザン(ディレクトエネルジー)、ヨアン・オフレド(ワンティ・グループゴベール)、ケヴィン・ルダノワ(チームフォルチュネオ・サムシック)の、3人のフランス人選手だった。集団はこの逃げを許し、彼らは50km地点で3分20秒差を付けることができた。
メイン集団では、中盤の補給地点で米国のローソン・クラドック(チームEFエデュケーションファースト・ドラパック・P/Bキャノンデール)が落車して肩を負傷。彼は治療を受けながらレースを続行したが、7分50秒遅れの最下位でゴールした。
119.5km地点の中間スプリント地点は、クザンが1位で通過した。2分10秒遅れのメイン集団は、ガビリアが先頭で通過し、早速13ポイントを稼いだ。今年からルールが変更し、中間スプリント地点にはボーナスタイムが付かなくなった。
ゴールまで残り28km地点にあったこの日唯一の山岳ポイント(カテゴリー4)は、ルダノワが先頭で通過し、山岳賞のマイヨ・アポワを獲得した。彼は30km地点で通過したサン・ジャン・ド・モン出身の選手で、この日のコースは隅から隅まで把握していた。
ルダノワはここで集団に戻ったが、地元で表彰台に上がる栄誉を得ることができた。彼の父親は元選手のイボン・ルダノワで、現在はチームフォルチュネオ・サムシックの監督を務めている。
終盤にアクシデントが続出!
先頭を逃げ続けたクザンとオフレドは、ゴールまで残り10kmでメイン集団に捕まった。その直前に、集団の真ん中で大きな落車が発生し、大勢の選手が足止めを食らってしまった。そこには総合の優勝候補であるポートやイエーツだけでなく、この日の区間優勝を狙っていた地元フランスのアルノー・デマール(グルパマ・FDJ)も入っていた。
メイン集団は集団ゴールスプリントに向けてクイックステップやボーラ・ハンスグローエが先頭を引き続け、落車で遅れた選手たちには追いつく術がなかった。
そこからさらにトラブルが続出。残り8.9kmでは、道幅が狭くなっていたエリアでツール初出場のエガン・ベルナル(チームスカイ)が転倒し、メイン集団から遅れてしまった。残り5kmwではフルームも転倒。幸い大きなケガはなかったが、もう集団には戻れなかった。
ゴールまで残り3.5kmではキンタナがパンクで止まり、ニュートラルサービスから車輪交換を受けている間に、落車で遅れていた選手たちの集団に抜かれてしまった。
残り1kmのフラム・ルージュは、ルクセンブルクチャンピオンのボブ・ユンゲルスが先頭を引くクイックステップ列車を先頭に通過。さらにベルギーチャンピオンのイヴ・ランパールトが残り500メートルまで引いてゴールスプリントのお膳立てをした。
最後は残り200メートルからスパートしたガビリアを、世界チャンピオンのサガンもキッテルも追い抜くことができなかった。クライマーが多いコロンビアの選手が、ツールの集団ゴールスプリントで区間優勝したのは初めてだった。
昨年ジロ・デ・イタリアで区間4勝し、ポイント賞のマリア・チクラミーノを獲得した23歳のガビリアは、初参加したツールの最初のゴールスプリントを制して初区間優勝し、マイヨ・ジョーヌを手中に収めた。コロンビアの選手がマイヨ・ジョーヌを着たのは、2003年のビクトルウーゴ・ペーニャ以来、15年ぶりだった。
コロンビア人でマイヨ・ジョーヌを着た2人目の選手になったガビリアは、ポイント賞のマイヨ・ベールと新人賞のマイヨ・ブランも獲得している。
■初出場したツールの初日に初区間優勝を成し遂げたガビリアのコメント
「信じられない1日だ。コロンビアがマイヨ・ジョーヌを獲得してから、長い月日が経過した。多くのコロンビア人がトライして、それがボクの元にやって来た。この勝利はチームの全てのメンバー、選手とスタッフに捧げる。彼らなしではスプリントできなかったからだ。
世界中が欲しがっているジャージだから、なおさら信じられない。何と言っていいかわからないほどだが、これを着て幸せなのは確かだ。ボクたちはこれを可能な限りキープするよ。
ちょっと風があって難しいゴールだった。でも、ボクたちは常に団結してレースをしている。ボクたちはファミリーとしてレースをしているんだ。ボクたちはファミリーなのさ。ボクたちは指示を守る。ボクが勝てたのは、ボクをサポートしてくれる全てのコロンビア人のおかげでもあるよ」
■初日から落車して51秒失ったフルームのコメント
「ボクは最後の10kmで落車した。それは起こり得ることで、トリッキーで怪しいのはわかっていた。それはゲームの一部だ。ボクたちは集団の右側にいた。みんなができたことはそれほど多くはなかった。周りにスプリンターが大勢いて、そこはちょっとカオスだった。それが自転車レースだ。見方を変えれば、ありがたいことにケガはしなかった。パリまではまだ長い道のりがあるよ」
■初日から51秒失ったポートのコメント
「何が起きたのか、本当にわからない。走っていて、次の瞬間に落車したのだと気づくものだ。ボクよりもよくなかった総合狙いの選手もいた。ツール初日だから、理想的ではない。でも、道のりはまた長い。ツールはスタートしたばかりだ。状況は間違いなく変わる。明日は何が起こるかなんて、誰もわからないだろう。今日チームメートたちはボクのそばでよく走ってくれた。今後どうなるかを見守ろう」
■故郷で山岳賞のマイヨ・アポワを獲得して表彰台に上がったルダノワのコメント
「それを逃すことはできなかったんだ! ボクは家から4kmしか離れていない所を通過した。今日はこの逃げ以上にボクを喜ばせるものはなかった。計画されてはいなかったけれど、ボクはゴーサインをもらって、逃げが形成されるのには時間がかからなかった。
ボクたちが分け合うものはあまりなかったから、そのうちの1つだったマイヨ・アポワを取れてうれしいよ。もっと頼むことはできなかった。ボクはたった1ポイントしか持ってないから、明日にはこのジャージを失うだろう。でも、ボクの仕事で最も重要なのは、ワレン・バルギルをアシストすることだからね」
■第1ステージ結果[7月7日/ノワールムティエ・アン・リル~フォントネ・ル・コント/201km]
1. FERNANDO GAVIRIA (QUICK - STEP FLOORS / COL) 04H 23' 32''
2. PETER SAGAN (BORA - HANSGROHE / SVK)
3. MARCEL KITTEL (TEAM KATUSHA ALPECIN / GER)
4. ALEXANDER KRISTOFF (UAE TEAM EMIRATES / NOR)
5. CHRISTOPHE LAPORTE (COFIDIS, SOLUTIONS CREDITS / FRA)
6. DYLAN GROENEWEGEN (TEAM LOTTO NL - JUMBO / NED)
7. MICHAEL MATTHEWS (TEAM SUNWEB / AUS)
8. JOHN DEGENKOLB (TREK - SEGAFREDO /GER)
9. JAKOB FUGLSANG (ASTANA PRO TEAM / DEN)
10. RAFAL MAJKA (BORA - HANSGROHE / POL)
11. VINCENZO NIBALI (BAHRAIN - MERIDA / ITA)
14. GERAINT THOMAS (TEAM SKY / GBR)
32. MIKEL LANDA (MOVISTAR TEAM / ESP)
34. ROMAIN BARDET (AG2R LA MONDIALE / FRA)
38. ALEJANDRO VALVERDE (MOVISTAR TEAM / ESP)
44. RIGOBERTO URAN (TEAM EF EDUCATION FIRST - DRAPAC P/B CANNONDALE / COL)
83. RICHIE PORTE (BMC RACING TEAM / AUS) +51''
84. ADAM YATES (MITCHELTON - SCOTT / AUS) +51''
91. CHRIS FROOME (TEAM SKY / GBR) +51''
103. GUILLAUME MARTIN (WANTY - GROUPE GOBERT / FRA) +51''
112. NAIRO QUINTANA (MOVISTAR TEAM / COL) +1' 15''
113. EGAN BERNAL (TEAM SKY / COL) +1' 15''
130. PIERRE ROGER LATOUR (AG2R LA MONDIALE / FRA) +02' 11''
139. DAVID GAUDU (GROUPAMA - FDJ / FRA) +02' 24''
■第1ステージまでの総合成績(マイヨ・ジョーヌ)
1. FERNANDO GAVIRIA (QUICK - STEP FLOORS / COL) 04H 23' 22''
2. PETER SAGAN (BORA - HANSGROHE / SVK) +4’’
3. MARCEL KITTEL (TEAM KATUSHA ALPECIN / GER) +6’’
4. OLIVER NAESEN (AG2R LA MONDIALE / BEL) +9’’
5. ALEXANDER KRISTOFF (UAE TEAM EMIRATES / NOR) +10’’
6. CHRISTOPHE LAPORTE (COFIDIS, SOLUTIONS CREDITS / FRA) +10’’
7. DYLAN GROENEWEGEN (TEAM LOTTO NL - JUMBO / NED) +10’’
8. MICHAEL MATTHEWS (TEAM SUNWEB / AUS) +10’’
9. JOHN DEGENKOLB (TREK - SEGAFREDO /GER) +10’’
10. JAKOB FUGLSANG (ASTANA PRO TEAM / DEN) +10’’
[各賞]
■ポイント賞(マイヨ・ベール):FERNANDO GAVIRIA (QUICK - STEP FLOORS / COL)
※第2ステージはキッテルが着用
■山岳賞(マイヨ・アポワ):KEVIN LEDANOIS (TEAM FORTUNEO - SAMSIC / FRA)
■新人賞(マイヨ・ブラン):FERNANDO GAVIRIA (QUICK - STEP FLOORS / COL)
※第2ステージはフルーネウェーヘンが着用
■チーム成績:QUICK - STEP FLOORS
■敢闘賞:YOANN OFFREDO (WANTY - GROUPE GOBERT / FRA)
(レース公式サイト)
Let's have a closer look at how @quickstepteam perfectly led @FndoGaviria to his first win on Le Tour !
— Le Tour de France (@LeTour) 2018年7月7日
Superbe travail de @quickstepteam qui a véritablement dépose Fernando Gaviria dans un fauteuil à 200m de la ligne ! #TDF2018 pic.twitter.com/KxeGqfHZfD
Classifications after Stage 1
— Le Tour de France (@LeTour) 2018年7月7日
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@FndoGaviria#TDF2018 pic.twitter.com/zzY0oGp0KV
There was plenty of action in the opening stage of #TDF2018, including a crash for @TeamSky’s @chrisfroome, but fortunately the four-time Tour de France winner escaped injury and managed to limit his losses #VelonLive pic.twitter.com/UGl7fKKnjP
— Velon CC (@VelonCC) 2018年7月7日
第2ステージもスプリンターのステージ
(ツール公式サイト)