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ツール・ド・フランス第7ステージは集団ゴールスプリントでフルーネウェーヘンが優勝

レース
ガビリアとサガンを集団ゴールスプリントで打ち負かした25歳のフルーネウェーへン (©Bettiniphoto)
ガビリアとサガンを集団ゴールスプリントで打ち負かした25歳のフルーネウェーへン (©Bettiniphoto)
 
第105回ツール・ド・フランス(UCIワールドツアー)は、7月13日にフジェールからシャルトルまでの231kmで第7ステージを競い、集団ゴールスプリントでオランダのディラン・フルーネウェーヘン(チームロットNL・ユンボ)が、今大会ですでに区間2勝しているフェルナンド・ガビリア(クイックステップフロアーズ)とペテル・サガン(ボーラ・ハンスグローエ)の2人を打ち負かして区間優勝した。

25歳のフルーネウェーヘンは昨年パリのシャンゼリゼ区間で優勝していて、これがツールで2度目の区間優勝だった。

総合首位のマイヨ・ジョーヌは、ベルギーのグレッグ・ヴァンアーヴェルマート(BMCレーシングチーム)が守った。



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今大会最長ステージ

MAP : ASO
MAP : ASO
第7ステージは231kmで今年最長区間だった。170人が出走し、気温は26度C。ツール一行はブルターニュ地方を後にし、マイエンヌ県に入った。スタートして3kmでベルギーのトマ・デガント(ワンティ・グループゴベール)がアタックし、1分差を付けたが、長距離区間を1人で逃げ切るのは難しいと判断し、17km地点で集団に戻った。

カウンターアタックで10人の選手が飛び出したが、オリヴェル・ナーセンとトニー・ガロパン(AG2R・ラモンディアル)、トマス・デヘント(ロット・スーダル)、ルーカス・ポストルベルガー(ボーラ・ハンスグローエ)、イヴ・ランパールト(クイックステップフロアーズ)、サイモン・ゲランズ(BMCレーシングチーム)といった逃げを成功させそうな選手が揃った危険なグループだったため、集団ゴールスプリントを望むチームロットNL・ユンボが集団を引いて25km地点で吸収した。

35km地点で、今度は地元フランスのヨアン・オフレド(ワンティ・グループゴベール)が単独アタックを決め、70km地点で集団に8分半のタイム差を付けた。そこでクイックステップフロアーズ、ロット・スーダル、グルパマ・FDJ、チームロットNL・ユンボが集団を引き、タイム差はそれ以上にはならなかった。

120km地点のカテゴリー4の丘はオフレドが先頭で通過した。ゴールまで残り100kmになり、風の強いエリアでAG2R・ラモンディアルとトレック・セガフレードが先頭を引き、メイン集団は3つに分断した。前日に区間優勝したダニエル・マーティン(UAEチーム・エミレーツ)が後ろの集団に入ってしまったが、メイン集団はすぐに1つに戻った。

この攻防で、先頭のオフレドはゴールまで残り90kmで集団に吸収された。残り84kmで、今度はローラン・ピション(チームフォルチュネオ・サムシック)が飛び出し、残り76kmで2分差を付けた。

ゴールまで残り63kmの中間スプリント地点をピションが先頭で通過した後、集団は1分15秒後にガビリア、サガンの順で通過した。ピションは残り38kmで集団に吸収されたが、敢闘賞を獲得できた。残り31kmに設定されていたボーナス地点は、マイヨ・ジョーヌを着たヴァンアーヴェルマートが先頭で通過し、3秒のボーナスタイムを獲得した。

その後は誰もアタックを試みず、残り10kmでスプリンターを擁するチームが位置取りを開始するまでは、1週間の疲労を癒やし、日曜日の石畳区間のためのエネルギーを節約するかのような走りが続いた。

終盤はマーク・カヴェンディッシュを勝たせたいチームディメンションデータが集団を引いてフラム・ルージュを通過したが、最後はやはりクイックステップフロアーズが優位になった。しかし、ガビリアが先頭でスプリントを開始したと同時に後方からスパートしたフルーネウェーヘンが、あっという間にガビリアを追い抜いて先頭に立ち、そのままフィニッシュラインを通過してしまった。


■今年のツールで2勝しているガビリアとサガンを打ち負かしたフルーネウェーヘンのコメント
「このツールの最初の2ステージでは、ボクの脚は勝つのに十分良くなかった。なのにボクがツールの区間で勝てないだろうと断定する人々がいた。だから今日は脚が物を言ってくれてうれしいよ。

チームはずっとサポートしてくれた。ボクは第4ステージ以降、だんだん調子が良くなっていた。今日はチームメートたちに一緒にいて欲しいと伝えた。彼らを残り2kmで見つけて、彼らはボクを完璧にリードしてくれた。明日はもう一つのチャンスだ。でも、後は(チャンスは)そんなにたくさん残っていない」
 
 
マイヨ・ジョーヌはベルギーのヴァンアーヴェルマートが守った (©Bettiniphoto)
マイヨ・ジョーヌはベルギーのヴァンアーヴェルマートが守った (©Bettiniphoto)
 
■第7ステージ結果[7月13日/フジェール〜シャルトル/231km]

1. DYLAN GROENEWEGEN (TEAM LOTTO NL - JUMBO / NED) 05H 43' 42''
2. FERNANDO GAVIRIA (QUICK - STEP FLOORS / COL)
3. PETER SAGAN (BORA - HANSGROHE / SVK)
4. ARNAUD DEMARE (GROUPAMA - FDJ / FRA)
5. CHRISTOPHE LAPORTE (COFIDIS, SOLUTIONS CREDITS /FRA)
6. JOHN DEGENKOLB (TREK - SEGAFREDO / GER)
7. DARYL IMPEY (MITCHELTON - SCOTT / RSA)
8. ANDRÉ GREIPEL (LOTTO SOUDAL / GER)
9. ANDREA PASQUALON (WANTY - GROUPE GOBERT / ITA)
10. MARK CAVENDISH (TEAM DIMENSION DATA / GBR)

■第7ステージまでの総合成績
1. GREG VAN AVERMAET (BMC RACING TEAM / BEL) 28H 19’ 25’’
2. GERAINT THOMAS (TEAM SKY / GBR) +06’’
3. TEJAY VAN GARDEREN (BMC RACING TEAM / USA) +08’’
4. JULIAN ALAPHILIPPE (QUICK - STEP FLOORS / FRA) +09’’
5. PHILIPPE GILBERT (QUICK - STEP FLOORS / BEL) +15’’
6. BOB JUNGELS (QUICK - STEP FLOORS / LUX) +21’’
7. RIGOBERTO URAN (TEAM EF EDUCATION FIRST - DRAPAC P/B CANNONDALE / COL) +48’’
8. ALEJANDRO VALVERDE (MOVISTAR TEAM / ESP) +54’’
9. RAFAL MAJKA (BORA - HANSGROHE / POL) +55’’
10. JAKOB FUGLSANG (ASTANA PRO TEAM / DEN) +56’’

[各賞]
■ポイント賞(マイヨ・ベール):PETER SAGAN (BORA - HANSGROHE / SVK)
■山岳賞(マイヨ・アポワ):TOMS SKUJINS (TREK - SEGAFREDO / LAT)
■新人賞(マイヨ・ブラン):SØREN KRAGH ANDERSEN (TEAM SUNWEB / DEN) 
■チーム成績:QUICK - STEP FLOORS 
■敢闘賞:LAURENT PICHON (TEAM FORTUNEO - SAMSIC / FRA)


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第8ステージはフランスの祝日、革命記念日

MAP : ASO
MAP : ASO
革命記念日の祝日となる7月14日は、ドルーからアミアン・メトロポールまでの181kmで平坦区間の第8ステージが行われる。フランス北部ピカルディー地方が舞台となり、強い向かい風がレースに影響を及ぼすことが予想されている。

集団ゴールスプリントでこの地域出身のアルノー・デマール(グルパマ・FDJ)が勝って、フランスの祝日を祝ってくれることが期待されている。



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第7ステージのハイライト映像