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さいたまクリテリウムbyツールドフランス概要発表 ツール優勝者フルーム来日決定!

“ツール・ド・フランスによる世界初の公式クリテリウム”と銘打ったスーパーイベントの概要が発表された!

 

 

Photo: Graham Watson / cyclesports.jp

ツール100回記念大会の “第22ステージ” をさいたま市で開催!


世界3大スポーツイベントの1つであるツール・ド・フランスを主催するフランスのアモリー・スポール・オルガニザシオン(ASO)が、史上初めてツール・ド・フランスの名を冠したクリテリウムを主催することになった。その栄誉ある開催地として選ばれたのは、他でもない日本のさいたま市だった。

 

“ツール・ド・フランスによる世界初の公式クリテリウム”となるさいたまクリテリウムbyツールドフランスは、ヨーロッパのレースシーズンが終了したあとの10月26日(土)に、さいたま市中央区のさいたま新都心周辺で開催される。

 

7月にフランスで熱い闘いを繰り広げた8チームを代表する選手たちがふたたび集結し、日本を代表する選手たちとともに新たな闘いを繰り広げるのだ。

 

9月25日に東京都内で行われた記者発表会で、その概要を説明したASOのプロジェクト・マネージャー、クロード・ラハ氏は、このイベントを象徴的な意味合いで「シャンゼリゼ大通りからつながっているツール・ド・フランスの第22ステージ」だと語った。

 

マイヨ・ジョーヌやマイヨ・ベールがさいたま新都心を走る!

(写真はベルギーで行われたポスト・ツール・クリテリウムに参加したポートとフルーム)

 

ツール・ド・フランス終了後に、マイヨ・ジョーヌやマイヨ・ベールを獲得した選手を招待して行われるクリテリウムは『ポスト・ツール・クリテリウム』と呼ばれ、ヨーロッパでは昔から人気のあるイベントだ。

 

とくにフランスの隣国ベルギーやオランダでは盛んで、ツールがパリで閉幕した翌日にはもう開催される。通常のポスト・ツール・クリテリウムは、小さな自治体がチームではなく選手個人に高額のスタートマネーを払って招待するため、ツールで活躍した選手はそんなに大勢は参加しない。

 

しかし、今回ASOが初めて手がけたさいたまクリテリウムbyツールドフランスには、ツールで活躍した選手が大勢参加する。

 

その筆頭となるのは、今年総合優勝した英国のクリストファー・フルーム(スカイ)だ。さいたまクリテリウムbyツールドフランスは公式レースではないため、彼はツールと同じようにマイヨ・ジョーヌを着用してレースに参加できるのだ。

 

今年のツールでポイント賞を制し、マイヨ・ベールを獲得したスロバキアのペーテル・サガン(キャノンデール)、ツールには欠かすことができないフランスチャンピオンの証であるトリコロールを着るアルチュール・ビショー(FDJ.fr)、そして大会のオフィシャル・アンバサダーに任命された日本チャンピオンの新城幸也(ヨーロッパカー)も顔をそろえ、このイベントが2013年ツールの第22ステージになることは間違いない。

 

このほかにも、今年のツールで区間4勝を上げたドイツ人スプリンターのマルセル・キッテル(アルゴス・シマノ)、ラルプ・デュエズ区間を制し、スーパー敢闘賞を獲得したフランスのクリストフ・リブロン(AG2R・ラモンディアル)、区間優勝してマイヨ・ジョーヌを2日間着用したオーストラリアのサイモン・ゲランズ(オリカ・グリーンエッジ)も来日を予定していて、その豪華さは信じられないほどだ。

 

32名の海外招待選手のすべてが今年のツールに参加した選手ではないが、プロジェクト・マネージャーのラハ氏は「今年のツール・ド・フランスを競った選手が、これほど大勢参加するレースもクリテリウムも他にはない」と、自負していた。

 

さいたまクリテリウムbyツールドフランスには、海外招待選手が8チームの32名、国内参加選手が25名の合計57選手が参加する予定だ。海外招待チームに関しては9月25日現在までに7チームが決定していて、残りの1チームは2週間後に発表されることになっている。

 

 

来日を予定しているフルームのコメント

「日本で走る機会はそんなにあったわけではないが、以前来日したときに、レースファンがとても快く迎えてくれて、彼らが自転車レースにとても熱心だと思った。

 

日本のファンのみんなにボクのマイヨ・ジョーヌを見せることができるのは名誉なことだ。世界選のあとうまく調整して、さいたまクリテリウムで勝てるように努力するよ」

 

☆参加選手はここでチェック→ http://www.cyclesports.jp/depot/detail.php?id=7399

 

クリテリウムにはツールと同じ賞が設定される!

 

さいたまクリテリウムbyツールドフランスでは、10月26日(土)にさいたま新都心駅周辺に設定された2.7kmの特設コースで3つのレースが行なわれる。

 

プレレースとなる2つのポイントレースは、コースを8周して競われ、選手の半数ずつが出走。フィニッシュラインを通過する順位に応じて付与されるポイントの合計を競う。

 

メインイベントであるクリテリウムメインレースは全選手が参加し、コースを20周してトップを競う。このレースには、なんとツール・ド・フランスと同じ賞が設けられ、スプリント賞、山岳賞、新人賞、中間スプリント賞、敢闘賞、チーム成績が予定されている。

 

競技ディレクターは、実際のツールと同じジャンフランソワ・ペシュー氏が来日して指揮を取る予定だ。

 

ツールで5回優勝したフランスの英雄、ベルナール・イノー氏も来日を予定しており、表彰式ではツールのようにプレゼンテーターを務めることになるだろう。


さいたまクリテリウムbyツールドフランスは、海外132ヶ国での放送も予定していて、その指揮を取るためにASOのTVディレクターをつとめるジャンマリー・オーグ氏も来日する。

 

ASO関係者は10月23日(水)にパリで来年のツール・ド・フランスのコース発表会を行ったあと、2日後に選手たちと一緒に日本へと向かう予定だ。

 

まさに、ツールのすべてがフランスから日本へと渡ってくるのだ。

 

ツールのチャンピオンたちとともに海外で紹介されるさいたま市は、さいたまクリテリウムbyツールドフランスでスポーツの街、そしてサイクリングの街として世界中のレースファンに知られることになるだろう。

 

自転車保有台数全国1位の埼玉県では、3年前から自転車に関するさまざまなイベントを展開している。

 

さいたまクリテリウム実行委員会会長をつとめる、さいたま市の清水勇人市長は「1回目の大会を成功させたあと、このクリテリウムを継続してやって行きたいと考えている。継続することで、自転車文化やツール・ド・フランスの素晴らしさを皆に伝えることができると思う」と、語り、これが1回限りのビッグイベントではないことを明言している。

 

さいたまクリテリウムbyツールドフランスでは、レースの他にもさいたま市とフランスの特産品を販売する市場さいたまるしぇや、スポンサー企業と自転車関連企業のPRブースが設置されたサイクルフェスタなど、周辺イベントも盛りだくさんだ。

 

詳しくは公式サイトでチェックしてほしい。(http://saitama-criterium.jp

 

 

 

 

■さいたま新都心駅周辺に設定された2.7kmの特設コース。ここをマイヨ・ジョーヌやマイヨ・ベールが走るのだ!

 

 

 

 

 

 

 

 

■さいたまクリテリウム実行委員会会長をつとめる、さいたま市の清水勇人市長にASOから記念メダルが贈呈された

 

 

 

 

 

 

 

■さいたまるしぇの応援団長をつとめるシンガーソングライターの中村あゆみさんは、日本らしい大会イメージソング『サムライ見聞録』も手がけた

ASOのプロジェクト・マネージャー、クロード・ラハ氏にサイスポ.jpが独占インタビュー!

CS:何故、このクリテリウムの開催地に日本を選んだのですか?


ラハ氏:最初の構想ではこのイベントは日本で行なう、というものではなかった。景観、文化、そこに集う観客などを考えれば、さまざまな可能性があった。このイベントを南アフリカで行なうこともできた。

 

我々には自転車レースというスポーツをプロモーションするというポリシーがあり、それに投資したいと望むスポンサーがあり、日本は重要なエリアの1つだとは認識していた。日本は西洋とは異なった文化を持ち、とても独特なキャラクターを持っている国だからだ。

 

しかし、実際になぜ日本を選んだのかと言うと、さいたま市側も自転車レースで街を振興していきたいというストラテジーを実践していて、我々は2年前にカナダで開催されたスポーツフォーラムで出会ったからだった。

 

そのとき我々は、このクリテリウムのコンセプトを立ち上げて、まだ1ヶ月しか経っていなかった。さいたま市はそのフォーラムに参加していた唯一の日本の都市で、彼らがプレゼンテーションしていたことに、我々のイベントのコンセプトがピッタリだったんだ。

 

 

CS:選手はチームとして来日するのですか?


ラハ氏:チームとしてではなく、個人で参加する。だから監督やスタッフは来日しない。

 

彼らはとにかくこのイベントに来ることをまず喜んでいる。今まで訪れたことのない新しい土地、新しい文化を発見できるからね。

 

我々は彼らのスケジュールを3日間だけアレンジしているが、イベントの後に日本観光するのは彼らの自由だし、同行者を連れてくることもできる。10日間の滞在を予定している選手もいるよ。

 

 

CS:総合ディレクターのクリスティアン・プルドム氏は来日しないのですか?


ラハ氏:彼はとても忙しい人物だから来日できない。けれど、競技ディレクターのジャンフランソワ・ペシュー氏が来日する。この大会は彼が競技ディレクターをつとめる最後のレースになるので、彼にとっては最後の大舞台となるだろうね。

 

 

CS:まだ発表されていない最後の1チームについては?


ラハ氏:現在交渉中だが、世界選が終わらないと選手たちはその後の予定が決まらないからまだ決定していない。けれど今年のツール参加したチームで、ツールに参加した選手が来日することになるだろう。

 

☆さいたまクリテリウムbyツールドフランスの記者発表会は
ツール公式サイトでも紹介されている!→ 
http://www.letour.fr