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最適なパフォーマンスを提供する、コルナゴ CX-ゼロ

「CX-ゼロ」はコルナゴ初のインテグラルヘッド採用モデルであるCX-1の後継モデルであり、初のプレスフィットBBを採用したカーボンモノコック構造のバイク。

それぞれのコンポーネントに対応、C59同様にディスクブレーキ対応モデルも用意されている。

 

text:小林徹夫 photo:山内潤也

コルナゴ初のプレスフィットBB 採用モデル

剛性に優れたフレームはパワー伝達に長けているが、路面からの振動吸収性に不安が残る。そこでCX-ゼロに搭載されているのが、コルナゴ独自の3PRS補強リブ加工を施したチュービング。オーバーサイズのチェーンステー、リーフ型シートステー。剛性向上と同時に路面からの振動を分散させている。

 

注目すべきは、シートステーの極細化と25Cタイヤの装着が可能となっている点。C59などの剛性がしっかりとれているレーシングモデルに比べ、エンデュランス系としての快適なバイク作りがなされている。

 

細く絞られたシートステーは、ゆるくベンドしたトップチューブとの交点をずらしてわずかに下に付けられている。チェーンステーはハンガー周辺ではボリュームを持たせ、リヤエンド間近で曲げられる。またコルナゴらしい剛性感と安定性を確保しながらも、27.2mm径のシートポストや長めのヘッドチューブなどで微細な振動を吸収し、疲労軽減に貢献している。

 

かといってCX-ゼロは単に初心者やエンデュランスレースを対象としたモデルではない。

かつてC40は北の地獄パリ~ルーベで6年間で13人もの選手を表彰台へと導いた。ライダーの快適性を増すことは、レース用バイクとして、より優れた効率性を発揮することが証明されている。CX-ゼロはまさしくその系統のバイクだ。コルナゴのなかで、もっとも幅広くライダーの能力をカバーし、最適なパフォーマンスを提供するモデルといえる。

 

コルナゴ・CX-ゼロ

フレームセット価格 36万7500円

フレームセット価格(ディスクブレーキ仕様)38万8500円

 

フレーム:カーボン

フォーク:カーボン

コンポーネント:シマノ・アルテグラ6800

ホイール:シマノ・RS11

タイヤ:パナレーサー・レースL EVO2

ハンドルバー:デダ・ゼロ100

ステム:デダ・100セルヴィッツィオコルセ

サドル:セライタリア・SLR

シートポスト:オリジナル

試乗車実測重量:7.64kg(サイズ500S、ペダルなし)

サイズ:420S、450S、480S、500S、520S、540S、560S、580S

カラー:LANE/マットブラック、LABL/ブルー、LABLK/ブラック、LAIT/ホワイト

 

 

 

■写真下・左:25Cの太めのタイヤを標準的に使えるリヤセンターと、オーバーサイズのチェーンステーで剛性と振動吸収性をバランスさせている。

 

■写真下・右:ハンドル位置が高い傾向を考慮して、CX-ゼロのヘッドチューブはかなり長めに作られ、乗車クオリティを最適化している。

 

■写真下・左:コルナゴ初のプレスフィットBBは、今まででもっとも高い横剛性のフレームと、完璧なバランスのパフォーマンスを提供する。

 

■写真下・右:最近では珍しくなった27.2mmのシートポストで横剛性を確保しながらも縦方向の振動を軽減している。

 

小林徹夫の試乗インプレッション

スチールからアルミ、カーボンへ変わっても入門用から最高級モデルまで一環して貫かれていたコルナゴらしさは感じられない。

しかし、それは否定的な印象ではない。

コルナゴ伝統のカーボンラグ構造とは違った、クリスタロからCX-1、そしてモノコックをメインとした新たなモデルの流れの始まりともいえるものだ。

 

横剛性は前、後ろともに非常に高いが、剛性の味付けがC59やEPSとは違うように感じる。

縦方向の剛性感もしっかりとあり、腰への突き上げ感が少ない。

操作性は直進安定性だけが強調されるものではなく、高速コーナーからタイトコーナーまでの微妙なコントロール性がある。ハンドリングが軽くなった印象だ。

 

かといってすくわれるような不安感はまったくなく、すべてのバランスがいい。

ハードブレーキングへの耐性も十分で、クセもないのは万人向け。

踏みだしが軽く、上りの軽さも印象的だ。

 

問い合わせ先

エヌビーエス
072-254-3423
http://www.colnago.co.jp/