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ビアンキのロングライド向け、インフィニートCV

イタリアで創業130年近い歴史を誇る「ビアンキ」。「チェレステ」と呼ばれる独特の緑色に塗られたフレームは、ひと目で同社のバイクだとわかるほど、強いアイデンティティを持っている。

そのロングライドカテゴリー「C2C」のトップレンジとして、2010年モデルから登場したのが「インフィニート」だ。

 

 

text:ナカジ photo:小見哲彦

ロングライドカテゴリー、CTC(Coast to Coast)

 

ヘッドチューブはおきまりの上下異径となっており、フロントまわりの剛性を確保。

一番の特徴となるのは「カウンターヴェイル」という振動減衰性を持ったシートをバックに取り入れているところ。

これにより快適な乗り心地と、軽快な走行性能を両立している。

 

また、レーシングモデルと比べるとチェーンステーが長めに取られているので、操作に対するバイクの反応がきびきびしすぎない。

もうひとつリヤまわりで注目なのは、タイヤとフレームのクリアランスだ。

しっかり余裕をもたせてあるため、最近話題の太めのタイヤを装着することもできる。

実際、試乗車には25Cのタイヤがセットされていた。これにより、さらに快適性を向上させている。

 

フレーム販売のほか、完成車のラインナップも豊富。

試乗した機械式アルテグラモデルのほか、アルテグラDi2モデルもある。

 

Bianchi INFINITO CV

ビアンキ・インフィニートCV

シマノ・アルテグラ6800完成車価格  45万1500円

 

フレーム:カーボン

フォーク:カーボン

コンポーネント:シマノ・アルテグラ6800 

ホイール:フルクラム・レーシング3

タイヤ:ハッチンソン・フュージョン3

ハンドルバー:FSA・ウイングプロ コンパクトアロイ

ステム:FSA・チームイシューカーボン

サドル:フィジーク・アリオネ

シートポスト:FSA・SL-Kカーボン

試乗車実測重量:7.67kg(530サイズ、ペダルなし)

サイズ:470、500、530、550、570

カラー:CK、KK

 

 

■古典的なS字にベントされたチェーンステー。タイヤクリアランスが大きく取られているのも特徴だ。

 

 

■完成車に付属するFSAのパーツは通常なら赤いワンポイントが入るが、そこがすべて「チェレステ」に変更されている。

 

 

■BBの裏側には、機械式のワイヤルートのほか、電動コンポーネントのワイヤをフレームに内蔵するための穴がある。

 

 

■フォークとシートステーには部分的にケプラーを挿入。振動吸収性と路面追従性の向上を図っている。

 

ナカジの試乗レポート

 

試乗車は、新型のシマノ・アルテグラ6800に、新しいフルクラム・レーシング5を搭載しており、しっかり走りたい人へアピールする完成車としてのパッケージングがよくできている一台だと思う。

このレベルのパーツで構成されていれば、購入してから不満なく長く乗り続けることができるからだ。

 

タイヤもハッチンソン・フュージョン3が付いているので申し分ない。

太さははやりの25Cが装着されているので、好みが分かれる部分だ。

C2Cというビアンキのラインナップのなかでもロングライドを走るカテゴリーに分類されるフレームなら、25Cが付いていてもなんら違和感はないし、むしろキャラクターに合っているといえる。

 

自分は170cm、62kgと標準的な体型なのだが、体重やパワーのないライダーにとっては25Cはやや重いかもしれない。レースで使いたいなら23Cへの交換をお薦めする。

それと、ホイールにシャキッとした乗り味のフルクラムを採用しているのに、フレームがそこまでかちっとしていないので、ホイールとフレームのキャラクターがまちまちな印象がある。

 

自分は適度にしなるホイールが好きということもあるが、ホイールにもマイルドな性格のものをセットして徹底的に快適性を追求してみたいバイクだ。

 

 

 

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サイクル・ヨーロッパ・ジャパン
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