MTB全日本直前! 選手合同合宿、密着レポート
ロードレースはチーム競技であるため、チームメイトとトレーニグを行なうことは当然だろう。だが、MTBは基本的に個人競技のため、選手たちはレース前でもそれぞれに練習をすることが多い。しかしながらここ数年、新たな動きがある。それは先にも述べたように、各チームの選手たちが合同で合宿を行なうことだ。
その中心となっているのは、Jシリーズ連勝中の斉藤亮(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム)、松本駿(チームスコット)、恩田祐一(ミヤタメリダバイキングチーム)といった長野をベースに活躍するトップライダーたちだ。この合宿が最初に行なわれたのは4年ほど前のこと。初めはJシリーズのシーズン前の調整のためというのが目的だったが、昨年からは全日本選手権に焦点を絞り合同でトレーニングをしているという。合宿の6日間、選手たちはトレーニングをともにするのはもちろん、食事の準備をしたり、洗濯をしたりと生活面でも支えあっている。それだけ選手同士の関係は良好だ。ライバルであっても、いやライバルであるからこそ、目標に向かって一丸となって行動できるのかもしれない。
参加する選手たちのレベルはさまざまだが、“合同”であるメリットは大きい。“全日本に最良の状態で挑む”同じ目的を持った選手たちが集まることで、高い意識を持って練習にのぞめるのだと松本選手は話してくれた。「しっかりと追い込むためにも、ライバルの存在は必要です。パワートレーニングデータから見ても、ひとりではとうていできない高い出力での練習ができています」。練習内容についても、メリットがある。この合宿では、事前にそれぞれが行なっている、メニューを提案して合宿時のメニューを決める。経験したことのない新たなメニューに取り組むことは、さらなる成長のためのヒントがあるのだ。
斉藤亮(男子エリート:ブリヂストンアンカーサイクリングチーム)
●今シーズン、クロスカントリースキーから転向してきた恩田も「僕自身、体力には自信がありますが、技術に関してはまだまだ素人同然です。多くのライダーと一緒に走り、話をすることで得られる物が多いとも思っていました。斉藤の前、うしろを走る緊張感。多くの選手と励まし合って行なう厳しいトレーニング。どれも1人でのトレーニングでは得られないものです。年に一度の大勝負である全日本選手権。MTB転向一年目だからとかは、スタートしてしまえば関係ないし、そんな甘い考えは一切ありません。とにかくそのときの全力をつくし、少しでも速くゴールしたいと思います。斉藤と一緒の表彰台に上がれるように、頑張ります。