トピックス
イル・ロンバルディア2014
2014.10.07
ケリーに近づく2つ目のクラシックタイトル
第108回大会を迎えたイル・ロンバルディアが、10月5日に北部イタリアのコモからベルガモまでの260kmで競われ、ダニエル・マーティン(ガーミン・シャープ)が初優勝した。アイルランド人選手がイル・ロンバルディアで優勝したのは、1983年と1991年に優勝したショーン・ケリー以来の快挙だった。
マーティンは今年、不運続きだった。リエージュ~バストーニュ~リエージュでは、連覇を目前にしながら最後のカーブで転倒してチャンスを失ってしまった。祖国アイルランドで開幕したジロ・デ・イタリアでは、初日のチームタイムトライアルで落車して負傷し、レースを続けられなかった。
その不運をはねのけ、28歳のマーティンは昨年のリエージュ~バストーニュ~リエージュにつづいて2つ目のクラシックタイトルを獲得したのだ。
マーティンは今年、不運続きだった。リエージュ~バストーニュ~リエージュでは、連覇を目前にしながら最後のカーブで転倒してチャンスを失ってしまった。祖国アイルランドで開幕したジロ・デ・イタリアでは、初日のチームタイムトライアルで落車して負傷し、レースを続けられなかった。
その不運をはねのけ、28歳のマーティンは昨年のリエージュ~バストーニュ~リエージュにつづいて2つ目のクラシックタイトルを獲得したのだ。
ライバルたちを出し抜いたアタック
今年のイル・ロンバルディアは199選手がコモをスタート。このところロンバルディアは雨続きだったが、今年はお天気に恵まれた。序盤は11選手が逃げ出し、一時は集団に10分以上の差を付けた。
後半戦に入り、標高1060メートルのガンダ峠で先頭の逃げはアンドレア・フェディ(ネーリ・ソットリ)、ヤン・ポランツ(ランプレ・メリダ)、セルジョ・パウリーニョ(ティンコフ・サクソ)、ミゲルアンヘル・ルビアーノ(コロンビア)の4人に減っていた。
ゴールまで残り46.4kmのブラッカの丘で、先頭は一時パウリーニョ1人になったが、遅れていたフェディが追いつき、さらにポランツも合流した。
その先頭グループに、メイン集団から追撃に出ていたピーテル・ウィーニンフ(オリカ・グリーンエッジ)、ベン・ヘルマンス(BMC)、ミカエル・シェレル(AG2R・ラモンディアル)の3人が残り30kmで追いついたが、集団とのタイム差はたった30秒しかなかった。
ウィーニンフとヘルマンスはすぐに他の選手を置き去りにして、2人で先頭を走り続けた。そこに集団から抜け出したレオポルト・ケーニヒ(チームネットアップ・エンデューラ)が残り19kmで合流したが、彼は10kmしか先頭にはとどまることができなかった。
ゴールまで残り10kmを切ったところで、集団にいたアルカンシエルのミハウ・クウィアトコウスキー(オメガファルマ・クイックステップ)が、右足の痙攣に襲われて遅れてしまった。
今年新しくなったコースは、ゴールまで残り5kmを切った場所に、ベルガモ・アルタという小さな上り坂が設定されていた。ウィーニンフとヘルマンスはその手前で集団に吸収され、レースは振り出しに戻った。
ベルガモ・アルタの上り坂がスタートして、最初にアタックしたのは今季エネコツアーで総合優勝したベルギーのティム・ワロンス(ロット・ベリソル)だった。彼は序盤の石畳セクションであっという間に後続との差を広げた。
しかし、フィリップ・ジルベール(BMC)が追撃し、ワロンスに追いついた。この動きでベルガモ・アルタを越えた時、先頭は9人の精鋭に絞られていた。
後半戦に入り、標高1060メートルのガンダ峠で先頭の逃げはアンドレア・フェディ(ネーリ・ソットリ)、ヤン・ポランツ(ランプレ・メリダ)、セルジョ・パウリーニョ(ティンコフ・サクソ)、ミゲルアンヘル・ルビアーノ(コロンビア)の4人に減っていた。
ゴールまで残り46.4kmのブラッカの丘で、先頭は一時パウリーニョ1人になったが、遅れていたフェディが追いつき、さらにポランツも合流した。
その先頭グループに、メイン集団から追撃に出ていたピーテル・ウィーニンフ(オリカ・グリーンエッジ)、ベン・ヘルマンス(BMC)、ミカエル・シェレル(AG2R・ラモンディアル)の3人が残り30kmで追いついたが、集団とのタイム差はたった30秒しかなかった。
ウィーニンフとヘルマンスはすぐに他の選手を置き去りにして、2人で先頭を走り続けた。そこに集団から抜け出したレオポルト・ケーニヒ(チームネットアップ・エンデューラ)が残り19kmで合流したが、彼は10kmしか先頭にはとどまることができなかった。
ゴールまで残り10kmを切ったところで、集団にいたアルカンシエルのミハウ・クウィアトコウスキー(オメガファルマ・クイックステップ)が、右足の痙攣に襲われて遅れてしまった。
今年新しくなったコースは、ゴールまで残り5kmを切った場所に、ベルガモ・アルタという小さな上り坂が設定されていた。ウィーニンフとヘルマンスはその手前で集団に吸収され、レースは振り出しに戻った。
ベルガモ・アルタの上り坂がスタートして、最初にアタックしたのは今季エネコツアーで総合優勝したベルギーのティム・ワロンス(ロット・ベリソル)だった。彼は序盤の石畳セクションであっという間に後続との差を広げた。
しかし、フィリップ・ジルベール(BMC)が追撃し、ワロンスに追いついた。この動きでベルガモ・アルタを越えた時、先頭は9人の精鋭に絞られていた。
メンバーはディフェンディングチャンピオンのホアキン・ロドリゲス(カチューシャ)、ジルベールとサムエル・サンチェス(BMC)、アレハンドロ・バルベルデ(モビスター)、ルイ・コスタ(ランプレ・メリダ)、ワロンス、ミヒャエル・アルバズィーニ(オリカ・グリーンエッジ)、ファビオ・アルー(アスタナ)、そしてマーティンだった。
この9人から、残り2kmでサンチェスがアタックしたが、すぐにコスタが反応し、抜け出すことはできなかった。フラム・ルージュは9人で通過し、最後はゴール勝負になるかと思われた瞬間、後方から飛び出したのがマーティンだった。
マーティンのアタックには誰も反応できなかった。彼はライバルたちに十分な差をつけたまま残り200メートルのカーブを通過した。そして後続に1秒差を付け、フィニッシュラインを通過した。
後続は2位争いのスプリントを競い、コスタに競り勝ったバルベルデは、2位で獲得したポイントでUCIワールドツアーランキング首位に返り咲くことができた。
後方では、残り200メートルのカーブで選手が次々と落車する事故が発生した。9月にブエルタ・ア・エスパーニャで総合優勝したアルベルト・コンタドール(ティンコフ・サクソ)もこれに巻き込まれてしまった。彼はツール・ド・フランスで負傷した右ヒザをふたたび痛めてしまった。
幸い重傷ではなかったが、コンタドールは予定していたツアー・オブ・北京への参加を取りやめた。これで今年のUCIワールドツアーランキングは、バルベルデの首位が確定した。
■初優勝したマーティンのコメント「ボクは躊躇の瞬間を見逃さなかった。他の選手たちは、ボクがそこにいることすら知らなかったと思う。ずっと最後尾に付けていたからだ。一度スピードに乗れば、ボクは自分が差を開けられることを知っていた。問題は落車しないことだった。去年はロンバルディアで、今年はリエージュで、ボクには最終コーナーでの落車の歴史があるからね」
この9人から、残り2kmでサンチェスがアタックしたが、すぐにコスタが反応し、抜け出すことはできなかった。フラム・ルージュは9人で通過し、最後はゴール勝負になるかと思われた瞬間、後方から飛び出したのがマーティンだった。
マーティンのアタックには誰も反応できなかった。彼はライバルたちに十分な差をつけたまま残り200メートルのカーブを通過した。そして後続に1秒差を付け、フィニッシュラインを通過した。
後続は2位争いのスプリントを競い、コスタに競り勝ったバルベルデは、2位で獲得したポイントでUCIワールドツアーランキング首位に返り咲くことができた。
後方では、残り200メートルのカーブで選手が次々と落車する事故が発生した。9月にブエルタ・ア・エスパーニャで総合優勝したアルベルト・コンタドール(ティンコフ・サクソ)もこれに巻き込まれてしまった。彼はツール・ド・フランスで負傷した右ヒザをふたたび痛めてしまった。
幸い重傷ではなかったが、コンタドールは予定していたツアー・オブ・北京への参加を取りやめた。これで今年のUCIワールドツアーランキングは、バルベルデの首位が確定した。
■初優勝したマーティンのコメント「ボクは躊躇の瞬間を見逃さなかった。他の選手たちは、ボクがそこにいることすら知らなかったと思う。ずっと最後尾に付けていたからだ。一度スピードに乗れば、ボクは自分が差を開けられることを知っていた。問題は落車しないことだった。去年はロンバルディアで、今年はリエージュで、ボクには最終コーナーでの落車の歴史があるからね」
第108回イル・ロンバルディア結果
1 ダニエル・マーティン(ガーミン・シャープ/アイルランド)6時間25分33秒
2 アレハンドロ・バルベルデ(モビスター/スペイン)+1秒
3 ルイ・コスタ(ランプレ・メリダ/ポルトガル)+1秒
4 ティム・ワロンス(ロット・ベリソル/ベルギー)+1秒
5 サムエル・サンチェス(BMC/スペイン)+1秒
6 ミヒャエル・アルバズィーニ(オリカ・グリーンエッジ/スイス)+1秒
7 フィリップ・ジルベール(BMC/ベルギー)+1秒
8 ホアキン・ロドリゲス(カチューシャ/スペイン)+1秒
9 ファビオ・アルー(アスタナ/イタリア)+1秒
10 リナルド・ノチェンティーニ(AG2R・ラモンディアル/イタリア)+14秒
2 アレハンドロ・バルベルデ(モビスター/スペイン)+1秒
3 ルイ・コスタ(ランプレ・メリダ/ポルトガル)+1秒
4 ティム・ワロンス(ロット・ベリソル/ベルギー)+1秒
5 サムエル・サンチェス(BMC/スペイン)+1秒
6 ミヒャエル・アルバズィーニ(オリカ・グリーンエッジ/スイス)+1秒
7 フィリップ・ジルベール(BMC/ベルギー)+1秒
8 ホアキン・ロドリゲス(カチューシャ/スペイン)+1秒
9 ファビオ・アルー(アスタナ/イタリア)+1秒
10 リナルド・ノチェンティーニ(AG2R・ラモンディアル/イタリア)+14秒