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デローザ・プラネット 試乗レポート

2013年初出のミドルレンジモデル、R838の後継として登場したのがプラネットだ。 惑星を意味するこの名称は、かつてアルミ+カーボンバックのフレームに使われていたもの。

 
text:大屋雄一 photo:岡 拓

ロングライドからエンデューロまで楽しめるモデル

 

ヘッドチューブのリブにR838の名残が見られるものの、フレ ームのスタイリングは一新されている。材質はユニディレクショナル・スーパーハイモジュラス・カーボンで、機械式と電動式の両コ ンポに対応。

 

BBは、従来のBB30からデローザの新規格であるBB30-46に移行した。なお、ヘッドチューブの下ワンはR838と同じ1-1/2インチを継承する。  

 

このプラネット、完成車販売のみとなり、コンポは11速化されたシマノの新型105を採用。デローザはカンパニョーロとの親和性が高く、前作R838も完成車はアテナで組まれていたが、ここはあえてコストを下げることを優先したのだろう。事実、税抜価格は1万5000円ダウンした。  


サドルやボトルケージにデローザのロゴを入れるなど、所有欲をくすぐる演出はさすがである。

 

DEROSA PLANET

 

デローザ・プラネット

シマノ・105 完成車価格/31万8000円(税抜) 

 

フレーム●カーボン 

フォーク●カーボン 

コンポーネント●シマノ・105  

ホイール●シマノ・RS-21 

タイヤ●ヴィットリア・ルビノプロ 23C 

ハンドルバー●FSA・ヴェロ コンパクト 

ステム●FSA・OS168 

サドル●セラ イタリア・SL(デローザオリジナル) 

シートポスト●FSA・ゴッサマー  

試乗車実測重量●8.27kg(55SLサイズ、ペダルなし) 

サイズ●47SL、 50SL、53SL、55SL、58SL 

カラー●ブラック×ホワイト×レッド、ブラック ×グレイ×レッド、ブルー×ブラック×ホワイト

 

 

後方にリブを設けていたR838に対し、よりプレーンなデザインとなったストレートフォーク。ハー ドなブレーキングに対して高い縦剛性を発揮しつつ、優れた振動吸収性も秘める。

 

 

リヤエンドからの突き上げを巧みに吸収。ホイールはリヤにオフセットリムを採用したシマノのWH-RS21を採用。

 

 

デローザの新規格BB「BB30-46」を採用。シフトワイヤは、フル内蔵処理だったR838に対して、プラネットではBB~リヤエンド間で外部に露出させ、メンテナンス性を高めた。

 

 

ヘッドチューブからトップチューブへとつながった特徴的なリブにR838時代の面影が感じられる。上下異径ヘッドの下ワン径は1-1/2インチで、より安定したハンドリングを提供。

 

大屋雄一の試乗レポート

 

イタリアの老舗ブランドだけに 「同郷のカンパでなければ」というデローザファンも多いだろうが、 モダンなデザインのフレームと新型105コンポの見た目のマッチングはなかなかのものだ。

 

走りについては、乗り心地と直進安定性に優れていながら、ライダーの操作に対して小気味よく反応してくれるなど、レベルの高いまとまりを見せる。

このアッセンブルのままでもトレーニング的なロングライドを十分に楽しめるし、ホイールを軽量なものに交換すればエンデ ューロレースなどで高い戦闘力を 見せてくれるはず。

 

傑出した部分こそないものの、1台でさまざまな遊び方を楽しみたい人には、価格も含めて魅力的なモデルだ。

 

問い合わせ先

日直商会
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