デローザ・プラネット 試乗レポート
ロングライドからエンデューロまで楽しめるモデル
ヘッドチューブのリブにR838の名残が見られるものの、フレ ームのスタイリングは一新されている。材質はユニディレクショナル・スーパーハイモジュラス・カーボンで、機械式と電動式の両コ ンポに対応。
BBは、従来のBB30からデローザの新規格であるBB30-46に移行した。なお、ヘッドチューブの下ワンはR838と同じ1-1/2インチを継承する。
このプラネット、完成車販売のみとなり、コンポは11速化されたシマノの新型105を採用。デローザはカンパニョーロとの親和性が高く、前作R838も完成車はアテナで組まれていたが、ここはあえてコストを下げることを優先したのだろう。事実、税抜価格は1万5000円ダウンした。
サドルやボトルケージにデローザのロゴを入れるなど、所有欲をくすぐる演出はさすがである。
DEROSA PLANET
デローザ・プラネット
シマノ・105 完成車価格/31万8000円(税抜)
フレーム●カーボン
フォーク●カーボン
コンポーネント●シマノ・105
ホイール●シマノ・RS-21
タイヤ●ヴィットリア・ルビノプロ 23C
ハンドルバー●FSA・ヴェロ コンパクト
ステム●FSA・OS168
サドル●セラ イタリア・SL(デローザオリジナル)
シートポスト●FSA・ゴッサマー
試乗車実測重量●8.27kg(55SLサイズ、ペダルなし)
サイズ●47SL、 50SL、53SL、55SL、58SL
カラー●ブラック×ホワイト×レッド、ブラック ×グレイ×レッド、ブルー×ブラック×ホワイト
後方にリブを設けていたR838に対し、よりプレーンなデザインとなったストレートフォーク。ハー ドなブレーキングに対して高い縦剛性を発揮しつつ、優れた振動吸収性も秘める。
リヤエンドからの突き上げを巧みに吸収。ホイールはリヤにオフセットリムを採用したシマノのWH-RS21を採用。
デローザの新規格BB「BB30-46」を採用。シフトワイヤは、フル内蔵処理だったR838に対して、プラネットではBB~リヤエンド間で外部に露出させ、メンテナンス性を高めた。
ヘッドチューブからトップチューブへとつながった特徴的なリブにR838時代の面影が感じられる。上下異径ヘッドの下ワン径は1-1/2インチで、より安定したハンドリングを提供。
大屋雄一の試乗レポート
イタリアの老舗ブランドだけに 「同郷のカンパでなければ」というデローザファンも多いだろうが、 モダンなデザインのフレームと新型105コンポの見た目のマッチングはなかなかのものだ。
走りについては、乗り心地と直進安定性に優れていながら、ライダーの操作に対して小気味よく反応してくれるなど、レベルの高いまとまりを見せる。
このアッセンブルのままでもトレーニング的なロングライドを十分に楽しめるし、ホイールを軽量なものに交換すればエンデ ューロレースなどで高い戦闘力を 見せてくれるはず。
傑出した部分こそないものの、1台でさまざまな遊び方を楽しみたい人には、価格も含めて魅力的なモデルだ。