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デローザ・アヴァント試乗レポート

アヴァントは2000年代中盤にデビューしたデローザのミドルレ ンジを担うカーボンバイク。全体的に太くマッシブだった初代に対し、新型アヴァントは数々の新規格&流行を取り入れ、滑らかながらメリハリのある形状となった。 

 

text:安井行生 photo:岡 拓/ 岩崎竜太

20万円台で楽しめるカーボンのデローザ

 

コンポーネントの操作感はバイクの走行感に驚くほど大きな影響を与える。レバーの動きがちょっと軽く滑らかになるだけで、バイク全体の動きが1ランク軽快になったように感じられるほどだ。

だから低価格ながら高い完成度を誇る新型105の登場は、ミドルグレード完成車の立ち位置を変えたのだ。

 

同じフレームであっても、5700系105完成車 と5800系105完成車では気持ちよさに天と地の差がある。 要するに、今年からシマノ・105完成車の魅力がグッと増したのだ。

それをわかってか、イタリアのデローザは新型105を搭載するニューモデルを同時に2台も市場に投入した。そのうちの1台が、この新型アヴァントである。

 

用意されるのは105完成車のみで、デローザのカーボンバイク中もっとも安価なモデルとなる。

 

DEROSA AVANT

デローザ・アヴァント 

シマノ・105 完成車価格 25万円(税抜) 

 

フレーム●カーボン 

フォーク●カーボン 

コンポーネント●シマノ・105  

ホイール●シマノ・RS21 

タイヤ●ヴィットリア・ルビノプロ 23C 

ハンド ルバー●FSA・ヴェロ コンパクト 

ステム●FSA・OS168 

サドル●セラ イタリア・SL(デローザオリジナル) 

シートポスト●プロ・PLT 

試乗車 実測重量●8.15kg(39SLサイズ、ペダルなし) 

サイズ●36.5SL、39SL、 42SL、45SL、48SL 

カラー●ブラック×レッド×ホワイト

 

 

デローザのロゴが入ったセライタリアのサドルとエリートのボトルケージが付属する。コンポにしてもパーツにしても、いびつなコストダウンが見られないのは長所である

 

 

BB規格はBB30。フレームサイズによってクランク長とステム長は調整されるという。ホイールはシマノの11速対応モデル、RS-21。ケーブル類はすべて内蔵される。

 

 

細身のトップチューブとシートステーに対し、下側パワーラインはボリュームがある。トップチューブの特徴的なグラフィックは、数多あるミドルグレードのなかで個性を放つ。

 

 

クランクからブレーキまですべて105で統一されている。まじめなアッセンブルである。電動式コンポーネントにも対応済み。ヘッドは下ワン径1-1/4インチの上下異径タイプ。

 

安井行生の試乗レポート

 

シート角は立っているがトップチューブ長490mmという極小サイズが用意されるアヴァント。日本人に優しいジオメトリー設定である。

新型105のクリスピーな操作感に引っ張られ、バイク全体の印象は自然とよくなる。

 

コンポ&パ ーツには不満はないが、脚まわり(ホイールとタイヤ)は伸び代あり。フレームの剛性は低くないが、ホイールのグレードがさほど高くはないのでレーシーな走りは得意ではない。しっとりと落ち着いた走りが楽しめる。

 

タイヤをフュージョン3あたりに替えるだけで走りはさらによくなるだろう。ちょっと背伸びしてホイールを10万円クラスにすると、コンポ&フレームとのバランスが取れるかも。

 

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