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クップ・デュ・ジャポン開幕レースで平野星矢が独走勝利!

昨年までJシリーズの名で行なわれたMTBのクロスカントリーのシリーズ戦。今年からは『Coupe de Japon(クップ・デュ・ジャポン)』と名を変えて行なわれることとなった。

 

text&photo Ryuta IWASAKI

好調の平野が後続を大きく引き離す

 

5月3日(日)に滋賀県高島市の朽木スキー場で開催されたXCO(クロスカントリー・オリンピック)の『CJ-Uびわこ高島ステージ』は、UCIクラス3のカテゴリーのレースで、オリンピック出場のためのポイントを得られる今シーズン最初国内のレース。


前週にトルコ遠征を終えたブリヂストンアンカーサイクリングチームの斉藤亮、平野星矢。アメリカUSカップから戻ったミヤタメリダバイキングチームの小野寺健、松尾純。昨年のJシリーズで何度も表彰台に上り、今年の菖蒲谷で優勝を手にしたチームジャイアントの門田基志、今年立ち上がった新チームBHレーシングMTBの恩田祐一、中原義貴などのトップ選手たちが顔をそろえる本格的なシーズン開幕を知らせるレースだ。

 

 

コースは1周4.48km。長い上りと下りを繰り返すコースレイアウト。スタート直後からゲレンデの上まで一気に上がる長い上りがあり、その後、ドロップオフなどを含むややテクニカルなセクションを備えた林間コース。


林間を抜けるとゲレンデへ戻り、山の斜面に設置された次の林間コースへ。スイッチバック、木の根や岩を越えるセクション、高速の下りも用意されている。路面はドライで砂が浮いているため、シビアなスピードコントロールが必要となる。


再びゲレンデに戻り短いアップダウンを越え、斜面に戻ると直線のハイスピードな下りからのスイッチバック、そしてスター地点へ戻る。テクニカルな部分もあるが、長い上りと下りを繰り返す、体力を要するコース。エリートMENは6周回でレースが行なわれた。

 

独特のポーズでフィニッシュラインを越える平野。次回はどんなポーズが飛び出すのか?

 

 

レースがスタートすると先頭に立ったのは平野。最初の上り区間で他を引き離し早速の独走状態に入る。その後ろには松尾、斉藤、小野寺の3人がパックで前を追う状況に。1週目後半になると「前が離れていったので追うことにした」という小野寺が単独で平野を追い上げる。


2周目に入っても平野の独走状態に変わりはない。後続の小野寺が1分30秒ほどの差、そのあとに斉藤、門田が続く。3周目、平野に小野寺が必死で食らいついていく。下りで差を詰めようと攻める小野寺だったが、スイッチバック区間でタイヤのエア漏れのトラブルに見舞われホイール交換、その間に順位を下げてしまう。斉藤が2番手に上がるがトップの平野との差は縮まらない。


4周目以降、後続に順位の変動はあったが独走を続ける平野が後続に2分以上の大差をつけて優勝を果たした。


●序盤ゲレンデをパックで走る恩田と沢田

 

 

 






 

●終盤。沢田を追い上げる昨年シリーズチャンピオンの斉藤

 

 


 





 

●好調に1位平野を追った小野寺だったが、3周目のトラブル以降ペースが上がらない

 

 

ブリヂストンアンカーチームがワンツーフィニッシュ!

 

■リザルト

1位 平野星矢(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム) 1時間25分55秒13

2位 斉藤 亮(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム) +2分12秒43

3位 恩田祐一(BHレーシングMTB) +4分02秒09

4位 小野寺健(ミヤタメリダバイキングチーム) +5分33秒67

5位 門田基志(チームジャイアント) +6分57秒46

6位 沢田 時(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム) +7分29秒46

7位 松尾 純(ミヤタメリダバイキングチーム) +8分28秒52

8位 松本 駿(チームスコット) +8分55秒96

9位 前田公平(ビオレーサー) +9分07秒14

10位 佐藤誠示 (USM)+9分27秒94

 

ゲレンデを走る選手たち。その向こうには琵琶湖が見える