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CJ石川で小野寺健が今期2勝目!
2015.10.14
雨天の体力勝負!
3連休の最終日、紅葉が美しい白山一里野温泉スキー場の天候は激しく変わった。穏やかだった土曜、決勝の前日の日曜はバケツをひっくり返したかのような大雨が降り、気温は一気に下がった。決勝当日も雲の流れは速く、雨がぱらついたり、晴天になったりを繰り返し、いつ雨が降るのかわからない状況だった。
レースコースは昨年からの大きな変更はなく、ゲレンデを中心に、アスファルトを含むループ、ゲレンデの長い上り下りを経て、森林内遊歩道を走りスタート地点に戻る、1周4150m。エリート男子はスタートループ+7周でレースが行われた。
号砲が鳴り中原義貴(BHレーシングMTB)、続いて沢田時(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム)の若手2選手が集団を引き連れて、急な芝のゲレンデを上っていく。スタートループを終えて1周目、ゲレンデの上り口にあるフィードゾーンに先頭で現われたのは、斉藤亮(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム)、沢田、小野寺健(ミヤタメリダバイキングチーム)、恩田祐一(BHレーシングMTB)、松尾純(ミヤタメリダバイキングチーム)のパック。
2周目に入ると車列はほどかれて、先頭には小野寺、少し離れて斉藤が続く。前日の雨でぬかるんだ森林内歩道の下りは、滑りやすく、スラロームやギャップなどの細かなバランスコントロールが必要とされる。小野寺はそこで後続を引き離し、独走態勢に入った。昨年の優勝争いのような抜きつ抜かれつの接戦が期待されるも、斉藤はメカトラブルを抱えており苦しい展開。
残り3周、後続で順位の変動はあるものの小野寺、斉藤の順位は変わらない。しかし、そんな2選手に後ろから迫る選手がいた。MENジュニアの平林安里(ウエストベルグプロライド)だ。エリートの2分後にスタートした彼は、ものすごい勢いでエリート選手たちを抜いていき、ついにはトップの小野寺まで飲み込んでしまった。周回数はエリートより2周少ない5周とはいえ、すばらしい走りだった。
そんな平林に触発され、ペースアップした小野寺は、残り2周後続との差を少し広げそのまま1位でフィニッシュした。出走62人中完走が21人、5位までが1分以内の差という長く、厳しいレースを制した小野寺は今季2勝目。
「若い選手はじめ、僕らも世界を目指して頑張って行きたいと思う。応援よろしくお願いします」とコメントを残した。来年はリオ五輪、日本MTBの2枠目に期待したい。
[リザルト]
1位 小野寺健(ミヤタメリダバイキングチーム) 1時間36分07秒13
2位 斉藤 亮(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム) +44秒54
3位 恩田祐一(BHレーシングMTB) +51秒89
4位 沢田 時(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム) +57秒23
5位 門田基志(チームジャイアント) +59秒60
6位 松尾 純(ミヤタメリダバイキングチーム) +2分4秒88