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快晴のなか2500人が那須を堪能! エイドが大充実な那須高原ロングライドの魅力をレポート
走り&食べごたえ抜群! 快晴の那須高原を行く
7月10日(日)栃木県那須町にて、『那須高原ロングライドwith 那須ブラーゼン&宇都宮ブリッツェン2016』が今年で6回目の開催を迎えた。前日から降っていた雨が当日にも残ることが心配されたが、朝にはカラッと晴れ上がり、一転して厳しい暑さが予想された。朝7時、スタート地点である那須町文化センターにて開会式が始まり、スタート時間が一番早いヒルクライム100コースに挑戦する参加者が集まってきた。今年の那須ロングライドは、那須岳への上りを満喫できる最長100km・獲得標高2000mのヒルクライム100コースから、100kmは長くて走れないけど那須岳は上りたいという要望を受けて今年新設された那須DAKE80コース、獲得標高が1000mほどの芭蕉苦行75コース、激坂区間は避けるが走りごたえのあるチャレンジ70コース、参加しやすいエンジョイ55コース、親子で参加できるファミリー35コースと、全部で6つのコースが用意された。
4月1日にエントリーを開始したが、100kmコースはなんと15時間で定員の700人に達してしまうほどの人気ぶり。その他のコースもたった1週間で全て定員に達した。それほど那須ロングライドは人気のイベントなのだ。人気の秘密は、都内からのアクセスもしやすい那須高原という立地条件、那須岳ヒルクライムのコースを走れる走りごたえ抜群のコース設定、そして何と言っても美味しい食べ物が食べきれないほどに用意されるエイドの充実さだ。過去の大会参加者のなかには、エイドに全部寄っていたら足切りにあってしまったという経験を持つ人も……! 今年もおよそ450人のボランティアの方々の協力のもと、たくさんのおもてなしがされていた。
75kmコース以外はスタートから那須フラワーワールドまでの緩やかな上りをこなしていく。カメラを向けると参加者たちもまだまだ笑顔でポーズを決めてくれる。気持ちの良い青空の下にはこれから上る那須岳が大きくそびえ立っていた。フラワーワールドを過ぎると本格的な上りが参加者たちの顔をゆがませる。上りの途中にある那須どうぶつ王国の入り口には、アルパカやフクロウがお出迎えしており、上りの休憩がてら多くの参加者たちが立ち止まって癒されていた。それを過ぎるとさらなる上り坂が待ち受ける。那須岳ヒルクライムのゴール地点でもある大丸駐車場のエイドステーションでは、絶景を目の前に暑さと疲れにしみるかき氷がふるまわれた。
東京、神奈川からきたTamaNyuのメンバーは、「みんなで100km走ります! 食べることを楽しみに参加しました!」と、かき氷で暑さを吹っ飛ばし楽しげな表情を見せてくれた。
東京、神奈川からきたTamaNyuのメンバーは、「みんなで100km走ります! 食べることを楽しみに参加しました!」と、かき氷で暑さを吹っ飛ばし楽しげな表情を見せてくれた。
走力にあわせて、距離やヒルクライムも選べるぞ
しかし本当にキツいのはここから。平均斜度約10%、最大斜度15%の2.1kmの激坂区間へ向かう。頂上の峠の茶屋エイドには宇都宮ブリッツェン増田選手も勧める大会名物、『うなぎり』(鰻のおにぎり)が待っている!! ゲストライダーの選手たちが軽々と上っているように見える一方、多くの人がキツい表情を浮かべながら全力で上っていた。あまりの勾配に蛇行してしまう人や自転車を降りて押す人も。それでもコースのキツさに比例してエイドの食べ物が美味しく感じるのは間違いないだろう。頂上に到着した参加者は「これが食べたかったんだよ~!」と嬉しそうに頬張っていた。
距離が短いコースになるとクロスバイクやミニベロに乗る人も多く見られた。本格的なヒルクライムがあるコースよりも女性の割合が多いようであった。また、親子で参加する人も目立った。道の駅に設置されたエイドで記念撮影をしていた親子に話を聞くと、息子さんは現在小学4年生で今年は55kmのコースにエントリーしたという。お父さんは、「来年は70km、中学に入ったら一緒に100km出ようね」と息子さんに話していた。お子さんの成長に合わせて距離を伸ばしていける楽しみもまた格別だろう。
そこからは下り坂が続く。下りでのスピード出し過ぎによる事故を防ぐため、ガイドライダーが先導して十数人ずつパックで下っていった。下り切るとまたすぐにエイドが。どのエイドも魅力的で、ついつい食べてしまう人は、消費カロリーよりも摂取カロリーの方が上回ってしまいそうなほど(笑)。
終盤戦を迎え、那須りんどう園レイクビューにある大会最大規模のエイドでは、75kmコース以外全てのコースが通るため、非常に多くの人で賑わっていた。千葉から友達どうしでエントリーしたという参加者は、「エントリーしたコースが違って、ここ(りんどう湖のエイド)でやっと合流しました。これからフィニッシュまで一緒に走ります」と話した。なるほど、走力に合わせてそういった楽しみ方もできるのもこのイベントの魅力なのかもしれない。
午後1時ごろになると、ゴール地点には続々と参加者たちが帰ってきた。みんな心からの楽しそうな笑顔を浮かべてゴールゲートを通過していく。ゴールしてからも楽しみが続くのがこの那須ロングライド。地元の刈屋接骨院が無料マッサージで疲れた体を癒してくれたり、なんとA5ランクの那須和牛が試食できたりと、最後までおもてなしの限りが尽くされる。
ゴール後、茨城から来たという4人組に話を聞いた。「エントリーがすぐに埋まっちゃったので、今回は55kmにエントリーしました。前日入りして、自転車に乗る予定だったのですが、雨が降ってしまったので残念でした。普通に観光を楽しんでから、夜は飲み会をしてました(笑)。」観光スポットが多いのも那須の魅力である。前日入りして観光に繰り出せばさらに那須を満喫できる。レジャースポットだけではなく、オシャレなカフェに美味しそうなレストランなどが軒を連ねており、行ってみたいところを探し始めたら丸一日あっても足りないのではないだろうか。
参加し始めて3年目というご夫婦にも那須ロングライドの魅力について聞くと、「エイドが本当に充実していて、帰りの方がお腹いっぱい(笑)。去年よりも良かったです。来年もぜひ参加したい!」と話してくれた。
ゴール後、茨城から来たという4人組に話を聞いた。「エントリーがすぐに埋まっちゃったので、今回は55kmにエントリーしました。前日入りして、自転車に乗る予定だったのですが、雨が降ってしまったので残念でした。普通に観光を楽しんでから、夜は飲み会をしてました(笑)。」観光スポットが多いのも那須の魅力である。前日入りして観光に繰り出せばさらに那須を満喫できる。レジャースポットだけではなく、オシャレなカフェに美味しそうなレストランなどが軒を連ねており、行ってみたいところを探し始めたら丸一日あっても足りないのではないだろうか。
参加し始めて3年目というご夫婦にも那須ロングライドの魅力について聞くと、「エイドが本当に充実していて、帰りの方がお腹いっぱい(笑)。去年よりも良かったです。来年もぜひ参加したい!」と話してくれた。
もてなしの質にはこだわり続けていきたい
「今年は栃木県内からの参加者はおよそ40%、東京・千葉・神奈川・埼玉からは30%ほど、遠く南は和歌山、北は秋田からの参加してきてくれました」と那須高原ロングライド実行委員会会長の高根沢武一さんは語る。今年、募集直後に定員に達したことを受け、来年エントリー枠を増やすのかどうかについて聞くと、「おもてなしの質を落としたくないので、体制を取れればエントリー枠は増やしたいです。人的な問題や、公道を走るため事故へのリスクなど、そのあたりをクリアできれば人数を増やしていきたいなと思っています。那須でサイクリストをお迎えして、まちづくりや人づくりをやりたいっていう人はいらっしゃると思うのでそういう人たちを探して協力していきたいです」と来年に向けてのこだわりを語ってくれた。
これだけ大充実のロングライドイベントもなかなか見つけるのも大変なのではないだろうか。来年は是非ともエントリーの激戦を勝ち抜いて参加してみてはいかがだろうか。今回は実走取材とはならなかったため、私もエイドの美味しい食べ物目当てに参加してみたい。ただし事前のダイエットは必須かもしれない(笑)。
これだけ大充実のロングライドイベントもなかなか見つけるのも大変なのではないだろうか。来年は是非ともエントリーの激戦を勝ち抜いて参加してみてはいかがだろうか。今回は実走取材とはならなかったため、私もエイドの美味しい食べ物目当てに参加してみたい。ただし事前のダイエットは必須かもしれない(笑)。