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【入門ロードバイク2017】グエルチョッティ・カルテジオ

グエルチョッティのロードバイク国内展開ラインナップにおいて、唯一の完成車である「カルテジオ」。フルカーボンフレームで、その素材として数年前にはトップレンジのカタログスペックにうたわれていた24HMカーボンを採用している。
 
text:中島丈博 photo:小見哲彦

コストパフォーマンスに優れるパーツ構成

「カルテジオ」は、エアロロードを彷彿とさせる大口径のダウンチューブに細身のシートステーを持ち、もちろんヘッドチューブは上下異径という、ポイントをしっかり押さえた仕様となっている。フレームサイズは小さいサイズXXS=身長140cm台後半から選択できる。

フレームの仕様もさることながら、何より魅力的なのはそのパーツアッセンブルである。シマノ・ 105を変速機からブレーキまでフルで採用し、ハンドル、ステム、シートポストはデダエレメンティ、サドルはSMP。タイヤはコンチネンタル・ウルトラスポーツが採用されている。

価格自体を見ればそれほどパフォーマンスが高く見えないかもしれないが、このパーツ構成を見れば、ライバルに対して高い競争力を持っていることが分かる。それは、購入してからあれこれとパーツを交換する必要が少ないことはもちろん、ヘルメットやペダル、シューズ、ウエアなどアクセサリー類にそのぶん予算をまわせることを意味する。  

サイクリングの質は、バイクのみで決まるわけではない、周辺アクセサリーと合わせたトータルバランスが大切なのだ。スポーツバイクの魅力を存分に味わうための相棒になってくれるだろう。


GUERCIOTTI CARTESIO
グエルチョッティ・カルテジオ
シマノ・105完成車価格/24万5000円(税抜) 

フレーム●24HMカーボン 
フォーク●カーボンモノコック 
メインコンポ●シマノ・105 
ホイール●シマノ・RS010 
タイヤ●コンチネンタル・ウルトラスポーツ 700×25C 
ハンドルバー●デダ・ゼロ1
ステム●デダ・ゼロ1 
シートポスト●デダ・ゼロ1 
サドル●セラSMP・ヘル 
サイズ●XXS、XS、S、M、L、XL
カラー●マットブラック×レッド、マットホワイト×レッド

 
大口径のダウンチューブは、ペダリングパワーを逃がさないよう剛性向上を狙っている。縦方向に扁平し、サイドにはリブが立った形状
大口径のダウンチューブは、ペダリングパワーを逃がさないよう剛性向上を狙っている。縦方向に扁平し、サイドにはリブが立った形状
フォークはコラムまでフルカーボン製。エントリーグレードにはアルミコラムのものもあるが、カーボンであるほうが軽く高級感もある
フォークはコラムまでフルカーボン製。エントリーグレードにはアルミコラムのものもあるが、カーボンであるほうが軽く高級感もある
上下異径のヘッドチューブは、下ワン1.5インチ。ワ イヤ類は全てフ ームに内蔵される
上下異径のヘッドチューブは、下ワン1.5インチ。ワ イヤ類は全てフ ームに内蔵される
シンプルな形状のチェーンステー、縦方向にボリュームがあるので、パワーをかっちりとホイールに伝える
シンプルな形状のチェーンステー、縦方向にボリュームがあるので、パワーをかっちりとホイールに伝える
トップチューブは逆三角形断面。ヘッドチューブ側が太く、シートチューブ側へ向かうにつれて細身に。振動吸収性を向上させている
トップチューブは逆三角形断面。ヘッドチューブ側が太く、シートチューブ側へ向かうにつれて細身に。振動吸収性を向上させている

中島丈博の試乗インプレッション

硬め、踏めば進む。ハンドリングは安定志向で、低速でもバランスを崩さなくて良い。エアロシェイプに近いダウンチューブの形状ゆえ、直進での加速が楽しい。エアロシェイプのフレームで気になる快適性は、荒れたアスファルトくらいならタイヤの太さで吸収してくれるが、石畳のような荒れ具合だとつらいかも。  

セラSMP・ヘルサドルは、見た目はちょっと野暮ったいけど、ソファーに座っているみたいでバツグンの快適性。初心者が高確率で直面するのがお尻の痛み。細身のサドルに抵抗がある人が多いと思うので、これはありがたい。下りはもう一声。

1人でサイクリングやロングライドなら、もうこのパッケージでいい。タイヤが最初から25Cというのはすごい安心感だ。速度の上げ下げが多い場面では、ホイールの重さゆえちょっと苦手。レースに出るならホイールは交換しておきたいところ。とはいえ、この仕上がりは初心者の使用スピード域を考えると、良いパッケージだと思う。

 

問い合わせ先

ミズタニ自転車
03・3840・2151
http://www.mizutanibike.co.jp/brand/guerciotti/