トピックス
30周年を迎えたレーシングバイクブランド「タイム」 FSAのコンポも紹介!
2017.11.29
TIME 〜FABRIQUE EN FRANCE〜
創業から6年が経過した1993年に、当時まだ珍しかったカーボンフレームの製造に着手したタイム。
2005年にはトム・ボーネン、翌2006年にはパオロ・ベッティーニが同社のバイクを駆ってロードレース世界選手権で勝利するなど、輝かしい戦績を残している。今では同郷のコンチネンタルチーム、アウバー93に機材を供給しているのみだが、それでもなおタイムといえば最高峰のレーシングバイクを生み出すブランドとしてサイクリストに認知されている。
研究開発を最優先事項とし、エルゴノミクスに基づき機材を人間に合わせる設計を第一義とするタイム。究極の走りを体感できるよう常に技術革新を続け、最もレベルの高いメーカーとして世界中のロードバイクファンに認められること。これがタイムの掲げている もの作りのコンセプトだ。
フレームで最も特徴的なのは、黎明期から一貫しているRTM(レジン・トランスファー・モールディング)工法だ。カーボン、ベクトラン、ケブラーなどの繊維を編み込んでチューブ状にし、それをロウでできた型にかぶせたあと、樹脂を充填するというもの。あらかじめ樹脂を含浸させたカーボンシートを貼り合わせて作る一般的なプリプレグ成型法と異なり、設計どおり完璧に肉厚をコントロールでき、しかも内部のエアを完全に抜くことができる。表面だけでなくチューブ内面もスムーズに仕上がるのだ。さらに、カーボン繊維を切らずに使うので衝撃やストレスに強い構造になる。
また、2015年に登場した画期的な制振システム、アクティブフォークも技術革新の好例だ。ブレード内部にチューンドマスダンパーを内蔵したもので、この特許を取得したのが2007年であることから、製品化までに長い年月を費やしたことが分かる。独自の製法や技術を武器に、カーボンフレームを進化させてきたタイム。多くのサイクリストにとっての憧れのブランドであり、その輝きはさらに増しているのだ。
TIME BRAND STORY
ルック社の技術者、ジャン・ベイル氏が1984年に画期的なビンディングペダルを開発したあと、より理想的な製品を作るために同社を退社。娘婿のローランド・カッタン氏と設立したのがタイム社だ。
ベイル氏はフローティング機構を有する新しいビンディングペダルを開発すると、それをアメリカ人のグレッグ・レモンが採用。1989年のツールで逆転勝利を収めたことで、タイムの名は一気に広まっていった。
1993年、タイムはTVT社が所有していた施設の機械を購入し、カーボンフレームの製造に着手する。ジャン・マルク氏という優秀なエンジニアも合わせてTVT社から引き抜くことで、開発のスピードを高めた点も見逃せないだろう。
フレームはトッププロチームに供給され、トマ・ヴォクレールやトム・ボーネン、パオロ・ベッティーニといった有力選手が、グランツールをはじめさまざまなレースで大活躍。タイムはペダルだけでなくフレームの分野でも成功を収め、その画期的な進化は今もなお休まずに続いているのだ。
ベイル氏はフローティング機構を有する新しいビンディングペダルを開発すると、それをアメリカ人のグレッグ・レモンが採用。1989年のツールで逆転勝利を収めたことで、タイムの名は一気に広まっていった。
1993年、タイムはTVT社が所有していた施設の機械を購入し、カーボンフレームの製造に着手する。ジャン・マルク氏という優秀なエンジニアも合わせてTVT社から引き抜くことで、開発のスピードを高めた点も見逃せないだろう。
フレームはトッププロチームに供給され、トマ・ヴォクレールやトム・ボーネン、パオロ・ベッティーニといった有力選手が、グランツールをはじめさまざまなレースで大活躍。タイムはペダルだけでなくフレームの分野でも成功を収め、その画期的な進化は今もなお休まずに続いているのだ。
待望のカラーカスタムが可能に!
タイムは2018年モデルで、ヘッドマークの''T''をダウンチューブに大胆にあしらったニューグラフィックを採用する。そして、これまでと同様にレギュラーカラー以外にカスタムカラーを用意するのだが、2018年は使用する2色の組み合わせが自由に選べるようになった。
ペイントエリアを01と02に分け、前者で使える色として9種類、後者は3種類を用意。つまり27通りの組み合わせが可能に。さらに、塗装表面の仕上げもツヤありとマットの2種類から選べるので、カスタムカラーは合わせて54通りにもなる。
カスタムアップチャージは発生するものの、憧れのタイムに乗るからには個性を主張したいという人にはうれしいサービスと言える。購入時にはぜひ検討されたい。
カスタムアップチャージ
●6万円〜(アイゾン&フルイディティ・税抜)、8万円〜(サイロン・税抜)
●対象モデル/全モデル
●基本カラー01/9色
●基本カラー02/3色
●仕上げ選択/マット、ツヤあり
ペイントエリアを01と02に分け、前者で使える色として9種類、後者は3種類を用意。つまり27通りの組み合わせが可能に。さらに、塗装表面の仕上げもツヤありとマットの2種類から選べるので、カスタムカラーは合わせて54通りにもなる。
カスタムアップチャージは発生するものの、憧れのタイムに乗るからには個性を主張したいという人にはうれしいサービスと言える。購入時にはぜひ検討されたい。
カスタムアップチャージ
●6万円〜(アイゾン&フルイディティ・税抜)、8万円〜(サイロン・税抜)
●対象モデル/全モデル
●基本カラー01/9色
●基本カラー02/3色
●仕上げ選択/マット、ツヤあり
サイロン 2018モデル
タイムが誇る究極のエアロロード
タイムにおけるフラッグシップが、エアロロードのサイロンだ。スカイロンからモデルチェンジし2017年にデビュー。基本的なスタイリングを踏襲しつつ、先代比でヘッド付近のねじれ剛性を6%、BB付近の剛性を5%引き上げた。リムブレーキ仕様とディスクブレーキ仕様に大別でき、それぞれISPに分類されるトランスリンクシートポストと翼断面のシートポスト、チューンドマスダンパー入りのアクティブフォークと一般的なクラシックフォークが選択可能。なお、電動コンポを組む場合は専用キットが必要だ。
●フレームセット価格/ 52万円(税抜)~ 65万円(税抜)
●フレーム/カーボン
●フォーク/カーボン
●フォーク仕様/クラシック、アクティブ
●シートポスト仕様/シートポスト、トランスリンク
●ブレーキシステム /リムブレーキ、ディスクブレーキ
●BB / BB386
●サイズ/ XXS、XS、S、M、 L、XL
アイゾン 2018モデル
高い能力を秘めたオールラウンダー
2015年、画期的なアクティブフォークとともに華々しくデビューしたアイゾンは、山岳からクリテリウムまで万能にこなせるフレームだ。サイロンが86mm幅のBB386を採用するのに対して、68mm幅のBB30を選択していることからも、しなやかな走りがイメージできよう。サイロンと同様にディスクブレーキ仕様も用意するが、こちらはクラシックフォークのみとなる。ただし、シートポストに関してはリムブレーキ仕様ともトランスリンクと翼断面の一般的なタイプが選択できる。電動コンポは専用キットの用意を。
●フレームセット価格/ 46万円(税抜)〜54万円(税抜)
●フレーム/カーボン
●フォーク/カーボン
●フォーク仕様/クラシック、アクティブ
●シートポスト仕様/シートポスト、トランスリンク
●ブレーキシステム /リムブレーキ、ディスクブレーキ
●BB / BB30
●サイズ/ XXS、XS、S、M、 L、XL
フルイディティ 2018モデル
コンフォートな走りと速さを両立
アイゾンと同じく2015年にデビューしたエンデュランスロードがフルイディティだ。優れた振動吸収性を有するポリアミド繊維のベクトランを、他モデルに対して2倍の量をフレームに編み込んでおり、魔法の絨毯ともフルードライド(流れるような走り)とも形容される快適な乗り心地を実現。それをさらに高めるアクティブフォークはリムブレーキ仕様のみ選択可能だ。シートポストはディスクブレーキ仕様ともトランスリンクと31.6mm径の一般的なタイプが選べる。なお、BBの規格はアイゾンと同じBB30。
●フレームセット価格/ 41万円(税抜)〜49万円(税抜)
●フレーム/カーボン
●フォーク/カーボン
●フォーク仕様/クラシック、アクティブ
●シートポスト仕様/シートポスト、トランスリンク
●ブレーキシステム /リムブレーキ、ディスクブレーキ(アクティブフォークのディスクブレーキ仕様はなし)
●BB / BB30
●サイズ/ XXXS、XXS、XS、S、M、L、XL
アクティブフォークとは
勝負の世界と快適性が結びつかない人もいようが、路面からの衝撃はボディブローのように少しずつライダーにダメージを与えるので、最終局面まで脚を残すには快適に走れることが重要なのだ。タイムは振動吸収性に優れるポリアミド繊維のベクトランをカーボン繊維とともに編み込むなど、独自の画期的なスタンスでこの問題に取り組んできたのだ。
2015年に製品化されたアクティブフォークは、そんな同社の次なるステップと言えよう。ライダーが最も不快と感じる25〜50ヘルツ(1秒間の振動数が25〜50回) という低周波帯の振動を減衰させるのが狙いである。フォークブレードの内部にはエンドから金属のプレートが伸びており、その先に取り付けられたウエイトが前後方向に可動する仕組みだ。これはチューンドマスダンパーと呼ばれ、モデルごとにチューニングが行われている。低周波振動を30% もカットすることに成功したと聞けば、このシステムの効果がイメージできるだろう。
さらに2017年には、ディスクブレーキ版も登場した。左右にチューンドマスダンパーを内蔵するリムブレーキ版に対し、こちらは左ブレードにキャリパーを装着するため、右側のみにチューンドマスダンパーを内蔵している。現在のところサイロンのみが採用しており、チューニングによってリムブレーキ版と同等の効果を得ている。
大屋雄一の試乗インプレッション
テストはオールラウンダーのアイゾンで実施した。
まずはクラシックと名付けられた一般的な構造のフォークから。そもそもアイゾンに試乗するのは初だが、ピュアレーシングバイクとは思えないほど振動吸収性に優れていながら、レスポンスはすこぶるいい。フォークを含めた全体のバランスがすばらしく、何の不満もない。それゆえに、見た目にボリューム感のあるアクティブフォークに交換したあと、そのトータルバランスが崩れないか、または別方向の走りに変化してしまわないか心配だった。
だが、それらは杞憂に終わった。乗車位置から見えるフォークは明らかに太いものの、ダンシングやコーナリング、そしてハードなブレーキング時に感じる剛性感はクラシックフォークとほぼ同等。そして、やはりハンドルやサドルを通じて伝わってくる振動の質が変化した。サスフォークのような伸縮構造ではないので、入力方向の感触はしっかりと伝わってくる。これにより接地感が失われていないのがいい。
感動的なのは振動が収束するまでの速さで、むしろこれを知ったことで既存のフォークは振動の余韻が残りやすいと気付かされた。チューンドマスダンパーの分だけ重量は増えているのだが、その位置が限りなく路面に近いからか、想像していたほどのネガは感じない。クラシックフォークのソリッドなフィーリングとスレンダーなフォルムも捨てがたいが、最新のタイムらしさを味わうならアクティブフォーク一択だろう。
新ペダル登場
主力製品、エクスプレッソシリーズをベースに作られたもので、裏面にエアロカバーが付いたのをはじめ、シャフトのベアリングにグリスを充填するための専用ホールを追加。さらに上位モデルについては踏面を700mm²へと拡大しているのもポイントだ。なお、ステップインしやすいプリオープンシステムや、13.5mmという低いスタックハイトなど、エクスプレッソの長所はそのままエクスプロにも生かされる。
Xpro15
●価格/5万4000円(税抜)
●重量 /79g(片側)
●シャフト/中空チタン
●ボディ/軽量カーボン
●プレート /アルミ
●ベアリング/セラミックスピード
●付属品/クリート
●重量 /79g(片側)
●シャフト/中空チタン
●ボディ/軽量カーボン
●プレート /アルミ
●ベアリング/セラミックスピード
●付属品/クリート
Xpro12
●価格/3万4800円(税抜)
●重量 /87g(片側)
●シャフト/チタン
●ボディ/カーボン
●プレート/アルミ
●付属品/クリート
●重量 /87g(片側)
●シャフト/チタン
●ボディ/カーボン
●プレート/アルミ
●付属品/クリート
Xpro10
●価格/2万3000円(税抜)
●重量 /115g(片側)
●シャフト/中空スチール
●ボディ/カーボン
●プレート /アルミ
●付属品/クリート
●重量 /115g(片側)
●シャフト/中空スチール
●ボディ/カーボン
●プレート /アルミ
●付属品/クリート
体に負担をかけず自然な動きを実現
今でこそ、クリートが一定の範囲で可動するビンディングペダルが主流だが、その先鞭を付けたのはタイムだ。しかも、その可動域は一定方向ではなく、ある程度自在に動くように設計されている。これはアンギュラー&ラテラルフロートと呼ばれ、足の自然な動きを妨げない。加えて、クリートがセンターに戻ろうとする力を3段階に調整できるのも優れた配慮と言える。
ビンディング機構には、金属のバネではなくカーボン製のプレートを採用。独自のシステムにより、軽い力でステップインできるのがポイントだ。クリートは左右でわずかに形状が異なり、左右を入れ替えることで、クランクの取り付け面からクリート中央までの距離を、51.7mmから54.3mmへと広げることができる。これはQファクターを調整するのが目的だ。こうしたエルゴノミクスに基づいた設計により、ペダルはタイムでなければ、というファンは多い。
ビンディング機構には、金属のバネではなくカーボン製のプレートを採用。独自のシステムにより、軽い力でステップインできるのがポイントだ。クリートは左右でわずかに形状が異なり、左右を入れ替えることで、クランクの取り付け面からクリート中央までの距離を、51.7mmから54.3mmへと広げることができる。これはQファクターを調整するのが目的だ。こうしたエルゴノミクスに基づいた設計により、ペダルはタイムでなければ、というファンは多い。
SPECIAL INTERVIEW タイム技術部門トップに聞いた
2017年6月某日。急きょ、タイム技術部門トップのルサブシャール氏が日本のファンと交流するため来日することに。その際、氏に話を聞く機会を得た。タイム技術者と話ができるのは非常に貴重なことだ。
早速、核心に迫る質問を投げかけてみた。それは、あの「タイムの魅力」はいったいどこから来るのか?ということだ。タイムのオーナーは、うまく言い表せないが「タイムらしさ」のようなものに魅了される。それはいったい何か。そもそも、そうしたものを彼らは意図しているのか。
「確かに、私たちはそうしたタイムらしい魅力を意図し、バイクを作っています」 ミステリアスな笑顔を浮かべ、氏は答えた。やはりか。では、それは数値や具体的な技術によるものなのだろうか?
「いえ。実は、そうしたことでは言い表せないものなんです。実際、社内でもタイムらしい魅力とは何か、ということが議論の的になることさえあります。それは、タイム独自のフィーリングとでも言いましょうか、とにかく、私たちの作るバイクにはそれがないとダメだと考えています。例えば、何らかの技術を採用することで、バイクのある数値が上がる場合があるとします。しかし、もしそれを採用することで数値は上がってもタイムとしての魅力を失ってしまうことになると判断されれば、私たちはそれを採用しません。それが私たちのものづくりです。そう、私たちは「喜びと楽しみ」のためにバイクを作っている、ということです」
全国のタイムファンに聞かせてあげたかった。氏のこの言葉にしびれ、ますますタイムが好きになった。
SPECIAL INTERVIEW 営業部長、タイムのフィロソフィーを語る
タイム営業部長のナヴァロ氏が、もう一人のゲストとして来日。ルサブシャール氏にはものづくりの観点から話を聞いたが、ナヴァロ氏にはブランド展開やフィロソフィーの観点から話を聞いてみることにしよう。
まず、そもそもタイムというブランドの目的や打ち出したいこととは何か?
「タイムブランドを展開する我々タイム・スポーツ社は、昨年からロシニョール・グループ(主にウインタースポーツ用品を展開する企業)の一員となりました。まず、グループ全体の使命は「最高のアウトドア・エクスペリエンスをシーズン問わず提供すること」です。そのためにタイムとしては、全製造設備をグルノーブル近郊のロシニョール社屋に移管し、従来以上の品質と技術革新を追求することに。それが真のパフォーマンスを実現する、唯一の道だと考えます。究極のエクスペリエンスを、自転車エンスージアストに提供する。それがタイムブランドとしての使命なのです」
なるほど、究極の体験か。では、具体的にそれはどういうことなのだろうか。
「それは ''自分にふさわしい場所で、ふさわしいときに、ふさわしい自転車に乗っている感覚を味わってもらい、かけがえのない時間を過ごすことを可能にする'' ということです。ですから、技術によってあの''タイム・フィーリング''を実現し、最高の価値を届けるよう努力しています。2018モデルには新技術やデザインを惜しみなく投入しました。タイムとともに、皆さんも究極のライドを味わってください」
究極の体験を提供する。その明確な目的こそが、ユーザーが抱くあのタイムの魅力の正体かもしれない、そんな気がした。
TIME CAMP 2017 in AWAJISHIMA
圧巻。タイムファン大集合!
ポディウム社主催のファン向けキャンプイベントも、今回が今年の最終回。最後を飾るのは「タイムキャンプ」だ。 会場となる淡路島の当日の天気予報は高確率の雨。そのため当日キャンセルも出たが、結局現地へ足を運ぶと奇跡の快晴!合計4回の本キャンプは梅雨の時期と重なる回が多かったものの、何と全てが晴れることとなった。まさに、自転車の神様がファンたちに微笑んでいるようだ。
今回集まったタイムオーナーは19人。やはり生粋のレーシングブランドであるからか、全員の走力が高い。交流ファンライドでは、ゲストのナヴァロ氏とルサブシャール氏(どちらも豪脚)が積極的に先頭を引いてペースを上げたが、なかなか集団がばらけない。集団走行も美しく決まっていた。 普段から乗り込んでいることがうかがわれる。タイムオーナーは一味違うのだ。
また、パーツアッセンブルも見事で、性能とバイクの美しさが両立するよう組まれたものばかり。ライド中、参加者が一同に会し記念撮影したが、その様子はまさに圧巻。さながら「タイム祭り」のようだった。
世界的ブランド FSA&Visionに迫る
今回は、FSAセールス担当のエドアルド・ジラルディ氏に質問をしてみた。
A フル・スピード・アヘッド、つまり全力疾走を意味します。本場ヨーロッパではアップグレード用のパーツブランドとして認知されていて、特にKフォースライトなど軽さに特化したカーボンシリーズの人気が高いですね。
Q2 どこにある、どんなブランドなの?
A 1992年に台湾のベアリングメーカーが発足させたブランドで、現在もこの地で500人以上が生産に携わっています。販売拠点はイタリアとアメリカにあって、レースの現場に近いイタリアでは研究開発も行っているんです。
Q3 プロチームではどのくらい使われているの?
A プロツアーとプロチーム合わせて10チーム、さらにシクロクロスとMTBの有力チームにも機材を供給しています。トップ選手から得られるコメントは非常に貴重で、それを積極的に製品開発へとフィードバックしています。
Q4 もっとFSAのことが知りたい。ウエブサイトはあるの?
A 2017年4月に新しいサイトFull Speed Aheadを立ちあげました。日本からのアクセスが多いことも把握しており、年末までに日本語に対応したいと考えています。 また、規格が乱立しているヘッドパーツやBB専用の検索サイトも用意しました。
Q5 ヴィジョンとFSAの関係は?
A いくつか重視しているパーツはありますが、FSAはコンポーネント、ヴィジョンはエリートライダー向けのホイールやハンドルまわりを中心としたブランドです。そこが大きな違いでしょうね。
プロを引退したとはいえ、現役当時のスマートな体型を維持しているセールスのエドアルド・ジラルディ氏。普段どのように自転車と接しているのかを聞いてみた。
「今は友人たちと自然の中でサイクリングをするのが楽しみですね。途中に上り区間を最低でも一つ通るようなルートが好きなんです。とはいえ、ヒルクライムのためにトレーニングをしているわけではありません。バイクが発するノイズと呼吸音を聞きながら上るのが好きで、それによって自分のバッテリーがチャージされるんです」
マイバイクのこだわり
●100% FSAパーツでチューンアップしています。
●コースに応じて、簡単にチューンリングを交換して対応しています。(アフターバーナーモジュラークランクセット)
●お気に入りのホイールを使用。 反応性、剛性、軽量性などにおいてベストのバランスを確保しています。(Kフォース29")
●コーナリング時の反応とバランスが良く、レーシングポジションがとりやすいハンドル&ステム(SLK-20ディグリーズステム、SLKハンドルバー)
FSA&Vision 各製品のグレード分け
ヘッドパーツだけで年間400万セットを完成車メーカーに納入するなど、パーツ供給をコアビジネスとするFSA。精度や技術を必要とする部分で、それだけ信頼を得ているという証拠でもある。そんなFSAと、別ブランドのヴィジョンのアフターマーケットパーツは、主に使用されている素材別にグレード分けがなされているのだ。
KフォースライトとSL-Kライトは、軽さを追求するためにカーボン素材を多用。シマノならデュラエースに相当するグレードだ。その下のエナジーはアルミ素材のみとなり、アルテグラに該当する。そして、入門クラスの完成車に採用されていることの多いゴッサマーは105、オメガはティアグラ相当と考えれば分かりやすいだろう。なお、ヴィジョンは4つのグレードを展開している。
FSA
K-FORCE LIGHT
SL-K LIGHT
ENERGY
GOSSAMER
OMEGA
VERO
TEMPO
Vision
metron
Trimax carbon
Trimax
Team
KフォースライトとSL-Kライトは、軽さを追求するためにカーボン素材を多用。シマノならデュラエースに相当するグレードだ。その下のエナジーはアルミ素材のみとなり、アルテグラに該当する。そして、入門クラスの完成車に採用されていることの多いゴッサマーは105、オメガはティアグラ相当と考えれば分かりやすいだろう。なお、ヴィジョンは4つのグレードを展開している。
FSA
K-FORCE LIGHT
SL-K LIGHT
ENERGY
GOSSAMER
OMEGA
VERO
TEMPO
Vision
metron
Trimax carbon
Trimax
Team
FSAが放つハイブリッドコンポ K-FORCE WE
スマホのアプリと連携
製品名のWEとは、ワイヤレス・エレクトリックのこと。すでに電動コンポも無線コンポも市場に存在するが、それらに対してKフォースWEの持つ絶対的なアドバンテージはコネクティビティだ。
専用のアプリをスマホにインストールすれば、シフトスイッチの割り振りや変速スピード、電源オフまでの時間が任意に選択できる。さらに、バッテリー残量とユーザーの変速パターンからあと何回シフトできるかも分かるので、無駄な継ぎ足し充電によるバッテリーのメモリー効果も発生しにくいのだ。
変速時、チェーンへの負荷によって消費される電力が変わるため、あくまでも参考値ながら、一度の充電で4000〜6000km走行できるという。年間1万km走るライダーでも年に1〜2回充電すれば十分というわけだ。これもKフォースWEの長所であり、さらに1つのバッテリーを前後のディレーラーが共有しているので、片方の電力が底をついて動かなくなるという心配がない。
シフトレバーのバッテリーはコイン形リチウム電池のCR2032だ。レバーはカーボン製で、スタンダードに対して6mm短いコンパクトレバーも用意。さらに、無段階でリーチアジャストが可能だ。フロントディレーラーには無線の受信部があり、電源スイッチもここに用意。ラック&ピニオン機構で可動し、最大キャパシティは16Tとなっている。リヤディレーラーは32Tまでのローギヤに対応。シングルアームというシンプルな構造で、ここに充電ポートが設けられているのは合理的と言えるだろう。
今後、変速系のみのセット販売や、セカンドおよびサードグレードの展開も検討しているとのこと。第4のコンポメーカーとなったFSAの動向にぜひ注目してほしい。
●価格/ 19万9500円(ボックス1・税抜)、14万1500円(ボックス2・税抜)
※各セット販売のみ
●セット 内容/
ボックス1:ブレーキ&シフトレバー・前後ディレーラー・バッテリー&ケーブル・充電器
ボックス2:クランクセット・ブレーキ&ケーブルセット・スプロケット・チェーン
●全グループセット重量/ 1977g
アマチュアライダーへの最適解 SUPER COMPACT
●価格/3万9800円(税抜)
●クランクアーム/中空カーボン
●適合コンポ/スラム&シマノ10速〜11速
●クランク長/ 170mm、172.5mm、175mm
●歯数構成/ 48-32T、46-30T
●PCD / 90mm
●重量/ 617g
より軽いインナー32Tや30Tを実現
50×34Tなど一般的なコンパクトクランクよりも歯数の小さい、その名もスーパーコンパクトクランクが誕生した。注目の歯数は48×32Tと46×30Tで、最大のメリットはもちろんインナー×ローのギヤ比が軽くなることだが、FSAの狙いはチェーンラインの適正化だという。
一般のアマチュアライダーが11段のトップ側数枚を使うことはほとんどないが、このスーパーコンパクトを使えば全てのギヤを有効に使うことができる。しかも、常時使うスプロケッ ト側のギヤが小さくなるということは、上下の歯数差が少なくなることに。まさに一般ライダーのためのクランクセットなのだ。
インプレッション
ぜいたくにも、このスーパーコンパクトクランクをKフォースWEとの組み合わせで試すことができた。歯数差はキャパシティの上限である16Tだが、インナーからアウターへの変速は驚くほどスムーズ。そもそもFSAは、コンパクトクランクでは一日の長があるだけに、このあたりの勘所をきちんとつかんでいるようだ。なお、あまり知られていないが、FSAのチェーンは専属契約を結んだ工場でのみ作られており、変速性能はもちろん、耐久性や静粛性にも優れている。おそらく、このチェーンもスムーズな変速に貢献していた可能性が大。こちらもぜひセットで組んでみてほしい。
FSAのパワーメーター POWER BOX
2017年、FSAはハイブリッドワイヤレスコンポのKフォースWEだけでなく、パワーメーターもデビューさせた。9年前に創業したドイツのパワー2マックス社と共同開発したもので、軽量でシンプルかつ価格も控えめながら、±2%という精度の高さがポイントだ。今年のツールで初の区間優勝を果たしたファビオ・アールが所属するアスタナプロチームをはじめ、コフィディス・ソリュシオンクレディやディレクトエネルジーの選手らが使用していたことからも、信頼性は非常に高いといえよう。
バッテリーのライフは300〜400時間を公称し、これは距離にして6000〜1万2000kmに相当する。そして、バッテリーを交換する際に特殊工具は不要で、ユーザー自身でそれを行えるのはうれしい。通信規格は ANT+で、ガーミン・エッジシリーズなどのデバイスとの接続が可能。ケイデンスセンサーも内蔵されており、チェーンステーに別のセンサーを追加しなくてもいい。
ロードバイク用のラインナップはカーボンとアロイの2種類。前者のクランクはUDカーボン仕上げで、中空構造により圧倒的な軽さを実現。165〜180mmまで6種類もの長さを取りそろえるなど、プロのニーズにも応えられる仕様となっている。一方のアロイは競争力のある価格設定が魅力。FSAは完成車への標準装備も想定しているといい、この値段ならば不可能ではない。パワーメーターの勢力図はこれで一変する可能性大だ。
●価格/14万8000円 (税抜)
●クランクアーム/中空カーボン
●適合コンポ/スラム&シマノ10速〜11速
●クランク長/ 165mm、170mm、172.5mm、175mm、177.5mm、180mm
● 歯数構成 / 53-39T、52- 36T、50-34T、46-36T
●PCD / 110mm
●重量/ 733g
●価格/7万9800円(税 抜 )
● クランクアーム /冷間鍛造アルミ
● 適合コンポ/スラム&シマノ10速〜11速
●クランク長/ 170mm、172.5mm、175mm
●歯数構 成/ 53-39T、52-36T、50-34T
●PCD/ 110mm
●重量/ 921g
ヴィジョンの実力を徹底検証!
ハンドル2種類、ホイール3セットをテストするにあたり、バイクはタイムのアイゾン(クラシックフォークとアクティブフォークそれぞれ、エアロシートポスト)を使用した。なお、ステム一体型のハンドル、メトロン5Dインテグレーテッドのみ、都合によりエアロロードのサイロンを用意した。当日は風が強く、これらを試すには絶好のコンディションとなった。
使用バイク:タイム・アイゾン
使用タイヤ:
チューブラーの場合/ハッチンソン・プロツアー(700×25C)
クリンチャーの場合/ハッチンソン・インテンシブ2デビルズグリップ(700×23C)
メトロン5Dインテグレーテッド
●素材/カーボン
●ステム長/ 100mm、110mm、120mm、130mm
●ハンドルバー幅/ 400mm、420mm、440mm(芯-芯)
●ドロップ/ 125mm
●リーチ/ 80mm
●重量/ 395g
納得の剛性感
強豪スプリンターが名指しで選んでいるワンピースハンドル。これの使用を前提に設計されたエアロフレームも多く存在する。
【IMPRESSION】
翼断面の上ハンは10度のフォワードアングルが付けられており、クルージング時に最高に握りやすい。まるでフレームと一体になっているかのような剛性感で、各部の形状も含めてスプリンターが選ぶのも納得。
トライマックスカーボン4Dコンパクト
●素材/カーボン
●幅/ 400mm、420mm、440mm(芯-芯)
●クランプ径/31.8mm
●ドロップ/ 125mm
●リーチ/ 80mm
●重量/ 225g
手首やヒジに無理がない
トライマックスはヴィジョンにおけるセカンドグレード。上ハンの翼断面形状以外はメトロン5Dインテグレーテッドに準じる。
【IMPRESSION】
エアロ断面の上ハンの面積はメトロン5Dの半分ほどだが、10度のフォワードアングルによって手首やヒジの角度に無理がないのは共通。外側に5mmオフセットされた下ハンは、ブレーキレバーの操作性に優れる。
メトロン55SLチューブラー
●リム素材/カーボン
●重量/ 1430g(前後、クイックリリースを除く)
●リム高/ 55mm
●リム幅/ 24.3mm(外幅)
●スポーク本数/前輪:16、後輪:21
●対応スプロケット/シマノ、カンパニョーロ(それぞれ10速〜11速)
平地のレースで武器に
リヤにアンギュラコンタクトベアリングを採用、フランジを大径化するなどハブを刷新。アッセンブルはイタリアで行われる。
【IMPRESSION】
ハイトが55mmで24.3mm幅のリムは見た目にボリューミーだが、そのルックスからは想像できないほどにこぎ出しが軽く、アルミリムのトライマックス30KBを明らかに上回る。そして、巡航スピードを維持しやすいことと、惰性での転がりの軽さが印象的で、特に平地主体のレースでは大きな武器となろう。ただし、風による操安性への影響は少なくないので、あらかじめ注意を。
メトロン40SLチューブラー
●リム素材 /カーボン
●重量/ 1330g(前後、クイックリリースを除く)
●リム高/ 40mm
●リム幅/ 24.8mm(外幅)
●スポーク本数/前輪:16、後輪:21
●対応スプロケット/シマノ(10速〜11速)
抜群の軽さと安定感
55SLの40mmハイト版だがリム幅がわずかに太い。ハブの種類や2:1のスポーキングなど、基本的な設計は55SLに準じる。
【IMPRESSION】
メトロン55SLから乗り換えると、まるでウインドブレーカーを脱いだかのような軽い身のこなしに。それでいて巡航維持性能も極端に低下しておらず、速度の上げ下げならこちらのほうが対応しやすい。減速時に伝わってくるリム側面の平滑さは55SLとも優秀で、同梱の専用シューと合わせて安心してコントロールできる。アイゾンとの相性は、この3セットの中では一番だ。
トライマックス30KB
●リム素材/アルミ
●重量/ 1495g(前後、クイックリリースを除く)
●リム高/ 30mm
●リム幅/ 18.9mm(内幅)、23.7mm(外幅)
●スポーク本数/前輪:16、 後輪:21
●対応スプロケット/シマノ(10速~11速)、 カンパニョーロ(9速~11速)
ダイレクトで扱いやすい
流行のワイドリムを採用。シュー当たり面をサンドブラスト後にブラックアルマイト処理。重量/価格比に優れたホイールだ。
【IMPRESSION】
マヴィックのキシリウムエリートやフルクラムのレーシング3などが属する、最も売れている価格帯で勝負するのがこのトライマックス30KBだ。先のカーボンホイール2本と比べればやはりこぎ出しは重く、アルミリム+クリンチャータイヤによるダイレクトな硬さを感じる。だが、強風の中で最も扱いやすかったのはこれで、廉価ホイールからのステップアップには最適だ。
ヴィジョン総評
上記のように、タイム・アイゾンとのマッチングが最もいいと感じたのは「メトロン40SL」だ。オールマイティなアイゾンのキャラクターをより引き立て、自分が速くなったと錯覚するだけでなく、操縦に自信が持てるのもいい。なお、「メトロン55SL」をテストしたあと、フロントのみ「40SL」に交換したら、明らかに風による影響が少なくなった。「トライマックス30KB」は、普段着感覚で扱えるのが魅力。ブラックアルマイトのリムは実に精悍で、グレーのロゴも含めて他と一線を画しているのがいい。
ヴィジョンはトライアスリート御用達のブランドというイメージが強かったが、少なくとも今回テストした製品はロードで積極的に使いたいものばかり。プロ選手からのフィードバックが生きていると感じた。
リレートーク Vol.4
Q:これからのロードバイクはどこに向かう?
TIME:最終的には全てがディスク化するだろう
FSA:パワーメーターの需要はもっと高まる
FSAセールス エドアルド・ジラルディ氏
「アジア地域の中でも、日本市場には可能性を感じています。日本人は歴史や品質を重視してくれるので、我々の製品が将来的に伸びないわけがないと考えています。あるカテゴリーに参入するとき、我々はまずトップモデルから出します。KフォースWEがまさにそうで、これで新しいイメージを作り、そのあとにセカンドモデルやサードモデルを出していく。他のパーツがそうであるように、我々は素材や製法を変えてグレードを分けるのが得意ですから。
パワーメーターは、ヨーロッパでもホビーサイクリストにまで普及しています。これからもっと需要が増えると考え、パワーボックスを発表しました。特にアロイは戦略的な価格となっています。予算的に悩んでいた人でもこれなら買いやすいでしょうし、将来的には完成車にプリインストールしてもらえるよう働きかけます。日本の皆さん、日本語サイトをお楽しみに!」
タイム研究開発部長 グザビエ・ルサブシャール氏
Q:今後ロードバイクはどのような方向へ向かっていくのか。特にディスクブレーキへの切り替えについて、タイムはどう考えているのかは気になるところだ。
「ブレーキシステムについて言えば、5年後には全てディスクブレーキに変わると思いますね。まあ、もっと時間はかかるかもしれませんが、最終的にはそうなると思います。ディスクブレーキが効果を発揮するのはカーボンリムのホイールを使用する場合で、それにはベストチョイスです」
Q:では、エアロ、軽量、オールラウンド、エンデュランスといった''ロードバイクの細分化''が進んでいるが、この観点ではどうだろうか?
「タイムについて言えば、あらゆるタイプの乗り方に対応する方向性になると思います。私たちのDNAはレースですので。これから出す新モデルに期待してください。今は言えませんが(笑)」
TIME:最終的には全てがディスク化するだろう
FSA:パワーメーターの需要はもっと高まる
FSAセールス エドアルド・ジラルディ氏
「アジア地域の中でも、日本市場には可能性を感じています。日本人は歴史や品質を重視してくれるので、我々の製品が将来的に伸びないわけがないと考えています。あるカテゴリーに参入するとき、我々はまずトップモデルから出します。KフォースWEがまさにそうで、これで新しいイメージを作り、そのあとにセカンドモデルやサードモデルを出していく。他のパーツがそうであるように、我々は素材や製法を変えてグレードを分けるのが得意ですから。
パワーメーターは、ヨーロッパでもホビーサイクリストにまで普及しています。これからもっと需要が増えると考え、パワーボックスを発表しました。特にアロイは戦略的な価格となっています。予算的に悩んでいた人でもこれなら買いやすいでしょうし、将来的には完成車にプリインストールしてもらえるよう働きかけます。日本の皆さん、日本語サイトをお楽しみに!」
タイム研究開発部長 グザビエ・ルサブシャール氏
Q:今後ロードバイクはどのような方向へ向かっていくのか。特にディスクブレーキへの切り替えについて、タイムはどう考えているのかは気になるところだ。
「ブレーキシステムについて言えば、5年後には全てディスクブレーキに変わると思いますね。まあ、もっと時間はかかるかもしれませんが、最終的にはそうなると思います。ディスクブレーキが効果を発揮するのはカーボンリムのホイールを使用する場合で、それにはベストチョイスです」
Q:では、エアロ、軽量、オールラウンド、エンデュランスといった''ロードバイクの細分化''が進んでいるが、この観点ではどうだろうか?
「タイムについて言えば、あらゆるタイプの乗り方に対応する方向性になると思います。私たちのDNAはレースですので。これから出す新モデルに期待してください。今は言えませんが(笑)」