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ブエルタ・ア・エスパーニャ2018 第8ステージはアップヒルのゴールスプリントでバルベルデがサガンを打ち負かして今大会2勝目

レース
 
スペインで開催中の第73回ブエルタ・ア・エスパーニャ(UCIワールドツアー)は、9月1日にリナレスからアルマデンまでの195.1kmで第8ステージを競い、ポイント賞のマイヨ・ベルデを着た地元スペインのアレハンドロ・バルベルデ(モビスターチーム)がアップヒルのゴールスプリントで世界チャンピオンのペテル・サガン(ボーラ・ハンスグローエ)を打ち負かし、今大会2勝目を上げた。

総合リーダーのマイヨ・ロホはフランスのリュディ・モラール(グルパマ・FDJ)が守り、日曜日に行われる今年最初の山岳ステージを迎えることになった。総合2位のバルベルデとのタイム差はわずか37秒だ。



第8ステージは176選手が出走。南部アンダルシアを離れて北上を始めたにもかかわらず、気温は36℃になり、選手のガーミンは42℃を記録した。スタートしてすぐにティアゴ・マシャド(カチューシャ・アルペシン)、ホルヘ・クベロ(ブルゴス・BH)、エクトル・サエス(エウスカディバスクカントリー・ムリアス)の3人がアタックし、この日の逃げになった。

今年のブエルタは第7ステージまで全参加選手が完走を続けていたが、この日は遂にリタイアが出た。スタートして間もなくして、マウリツ・ラメルティンク(カチューシャ・アルペシン)がレースを棄権。彼は腹痛をわずらい、故郷オランダで検査を受ける予定だ。

3人の逃げは18km地点で8分を越えた。逃げで総合成績が最も上位だったのはマシャドだったが、モラールよりも21分57秒遅れていた。35km地点でタイム差が10分に近づき、メイン集団ではグルパマ・FDJがやっと仕事を始めた。70km地点でタイム差はまだ11分あった。

スプリンターを擁するチームも集団を引き始めると、タイム差は減り始めた。ゴールまで残り60kmで、その差は6分にまで縮まっていた。先頭では上りセクションでサエスが加速したが、抜け出すことはできなかった。メイン集団ではサガンがパンクに見舞われたが、すぐに復帰できた。

ゴールまで残り14kmで、3人と集団のタイム差は1分を切った。残り7kmでマシャドが飛び出し、単独で抵抗を続けたが、残り6kmを切ったところで集団に吸収され、逃げは終わった。

最後はアップヒルでのゴールスプリントになり、残り300メートルでイバン・ガルシア(バーレーン・メリダ)が集団の先頭を引いたが、残り150メートルでサガンが飛び出した。しかし、その後方に付けていたバルベルデがあっさりサガンを追い抜き、先頭でフィニッシュラインを通過した。


■今大会2勝目を上げた38歳のバルベルデのコメント
「ボクにとって良いゴールになるだろうと言われていた。考えていたのはタイムを失わないことで、その上でここで何ができるか様子を見た。チームはボクを完璧なポジションに置いてくれた。残り500mはアップヒルで、それはいつでもボクに有利だった。

ボクはサガンの後輪に付き、右側から彼を追い越したかったが、閉じ込められてしまうのが怖く、ニッゾロが左側から来た。疑いはしたが、道が開けたのを見つけた。こういうゴールでサガンを打ち負かすのは、とてもモチベーションが上がる。自信になるよ。調子がいいと感じているし、日々自分のコンディションを最大限に活用したい。明日からは、ボクとキンタナに何が起きるのかを見守ろう。ボクは調子がいいし、何のプレッシャーもない」


■マイヨ・ロホを着て今年最初の山岳ステージに挑むことになったモラールのコメント
「今日は前の2ステージよりも簡単だった。最後は難しかったが、ボクたちは前でいいポジションに留まっていた。今日はスプリントでサガンを打ち負かしたバルベルデが、今どれほど強いかを見ればわかるように、明日コバティリャで彼を退けるのは厳しいだろう。彼はマイヨ・ロホ獲得に名乗りを上げる本命だ。

明日の最後の上りは走ったことがない。ボクはより短く、険しい上りの方が好きだ。それはクライムの連続のようだ。上りが4000mあるから、そのふもと(コバティリャ)に着いた時にはボクたちはすでに消耗しているだろう。その後、どうなるかだ」
 
 
 
 
■第8ステージ結果[9月1日/リナレス~アルマデン/195.1km]

1. ALEJANDRO VALVERDE (MOVISTAR TEAM / ESP) 04H 35' 54''
2. PETER SAGAN (BORA - HANSGROHE / SVK)    
3. DANNY VAN POPPEL (TEAM LOTTO NL - JUMBO / NED)
4. JON IZAGUIRRE (BAHRAIN - MERIDA / ESP)
5. GIACOMO NIZZOLO (TREK - SEGAFREDO / ITA)
6. JESUS HERRADA (COFIDIS, SOLUTIONS CREDITS / FRA)
7. SIMON YATES (MITCHELTON - SCOTT / GBR)
8. BJORG LAMBRECHT (LOTTO SOUDAL / BEL)
9. IVAN GARCIA CORTINA (BAHRAIN - MERIDA / ESP)
10. STEVEN KRUIJSWIJK (TEAM LOTTO NL - JUMBO / NED)

■第8ステージまでの総合成績
1. RUDY MOLARD (GROUPAMA - FDJ / FRA) 31H 20' 34''
2. ALEJANDRO VALVERDE (MOVISTAR TEAM / ESP) + 37’’
3. EMANUEL BUCHMANN (BORA - HANSGROHE / GER) + 48’’
4. SIMON YATES (MITCHELTON - SCOTT / GBR) + 51’’
5. TONY GALLOPIN (AG2R LA MONDIALE / FRA) + 59’’
6. MICHAL KWIATKOWSKI (TEAM SKY / POL) + 1' 06’’
7. JON IZAGUIRRE (BAHRAIN - MERIDA / ESP) + 1' 11''
8. NAIRO QUINTANA (MOVISTAR TEAM / COL) + 1' 14''
9. STEVEN KRUIJSWIJK (TEAM LOTTO NL - JUMBO / NED) + 1' 18''
10. ENRIC MAS (QUICK - STEP FLOORS / ESP) + 1' 23’’

[各賞]
■ポイント賞:ALEJANDRO VALVERDE (MOVISTAR TEAM / ESP) 
■山岳賞:LUIS ANGEL MATE (COFIDIS, SOLUTIONS CREDITS / ESP) 
■コンビネーション賞:ALEJANDRO VALVERDE (MOVISTAR TEAM / ESP) 
※第8ステージは BENJAMIN KING (TEAM DIMENSION DATA / USA) が着用
■チーム成績:ASTANA PRO TEAM (KAZ)
■敢闘賞:JORGE CUBERO GALVEZ (BURGOS BH / ESP)
 

今年最初の山岳ステージは標高1965メートルのコバティリャ山頂ゴール

MAP : Unipublic
MAP : Unipublic
9月2日はタラベラ・デ・ラ・レイナをスタートし、標高1965mでカテゴリー超級のラ・コバティリャ山頂にゴールする、全長200.8kmの第9ステージが行われる。今年のブエルタは第1週の最後に最初の厳しい山岳ステージが設定された。

前半には3つの峠越えがあり、最初に越える標高1375mでカテゴリー1のピコ峠は全長15.3kmで平均勾配は5.5%。その後、すぐにカテゴリー3とカテゴリー2の峠を越える。後半は山岳ポイントのないアップダウンが続き、ゴールのコバティリャ山は全長9.8kmで平均勾配は7.1%。序盤に12%の難所がある。
 
 
レース公式サイト

 

第8ステージのハイライト映像