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コバティリャ山頂ゴールのブエルタ・ア・エスパーニャ第9ステージはキングが逃げ切り区間2勝目、総合首位はS・イエーツ

レース
(©Bettiniphoto)
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スペインで開催中の第73回ブエルタ・ア・エスパーニャ(UCIワールドツアー)は、9月2日にタラベラ・デ・ラ・レイナから標高1965mでカテゴリー超級のラ・コバティリャ山頂までの200.8kmで第9ステージを競い、米国のベンジャミン・キング(チームディメンションデータ)が独走で逃げ切り、第4ステージに続いて今大会区間2勝目を上げた。

総合リーダーのマイヨ・ロホを着ていたフランスのリュディ・モラール(グルパマ・FDJ)は、最後のラ・コバティリャ登坂でメイン集団から脱落し、区間優勝したキングから6分以上遅れてゴール。メイン集団でゴールした英国のサイモン・イエーツ(ミッチェルトン・スコット)が、スペインのアレハンドロ・バルベルデ(モビスターチーム)よりたった1秒上回り、総合首位に立った。イエーツは今季5月のジロ・デ・イタリア(UCIワールドツアー)でも、総合リーダーのマリア・ローザを13日間着用している。



今年最初の山岳ステージである第9ステージは175選手が出走。スタートしてすぐに山岳賞ジャージを着たルイスアンヘル・マテ(コフィディス)がアタックし、11人の逃げ集団が形成された。

最初に越えた52.3km地点のカテゴリー1の峠の山頂はマテが先頭で通過。集団は5分20秒遅れていた。続くカテゴリー3とカテゴリー2の峠もマテが先頭で通過して山岳賞ポイントをきっちり稼いだ。

11人の逃げ集団で総合成績が最も上位だったのは米国のベンジャミン・キング(チームディメンションデータ)で、モラールより6分34秒遅れの総合26位だった。メイン集団のタイム差はそれ以上になり、キングがバーチャルリーダーになった。

ゴールまで残り62kmで、タイム差は9分を越えた。集団はグルパマ・FDJとモビスターが引いていた。残り40kmを切ったところで、タイム差は10分近くなったが、それ以上にはならなかった。

先頭の逃げ集団では、ゴールまで残り29.5kmでベルギーのトーマス・デヘント(ロット・スーダル)がアタックし、デヘント、キング、バウケ・モレマ(トレック・セガフレード)、マテ、リュイス・マス(カハルラル・セグロスRGA)、ディラン・トゥーンス(BMCレーシングチーム)、レト・ホレンシュタイン(カチューシャ・アルペシン)の7人に絞られた。

その先頭集団から、ゴールまで残り18kmのカンデラリオの町中の石畳の激坂でマスとキングが抜け出したが、マスは脱落し、キングが独走を開始した。残り9kmで最後のコバティリャの登坂が始まった時、先頭のキングは追走の6人に1分33秒差、メイン集団に6分20秒差を付けていた。

コバティリャの登坂がスタートすると、追走グループからモレマがアタックし、先頭のキングを追いかけた。ゴールまで残り5.7kmで、キングとモレマのタイム差は47秒、メイン集団はまだ5分以上後方にいた。残り1.3kmで、モレマはキングを18秒差にまで追い詰めたのだが、ここで失速し、追いつくことができなかった。キングはそのまま逃げ切り、区間2勝目を上げた。

メイン集団では、コバティリャの登坂で先頭をラファウ・マイカ(ボーラ・ハンスグローエ)が引き続け、マイヨ・ロホを着たモラールが早々に脱落してしまった。さらにチームロットNL・ユンボが先頭を引き、ミハウ・クフィアトコフスキー(チームスカイ)が脱落。メイン集団は20人ほどになった。

そこから終盤にミゲルアンヘル・ロペス(アスタナプロチーム)がアタックしたが、すぐにナイロ・キンタナ(モビスターチーム)とヨン・イサギレ(バーレーン・メリダ)が反応した。続いてウィルコ・ケルデルマン(チームサンウェブ)も仕掛けたが、キンタナがそれを許さなかった。

ロペス、キンタナ、ケルデルマンはキングよりも2分40秒遅れでゴール。サイモン・イエーツは彼らよりも9秒遅れたが、バルベルデはさらに15秒遅れていた。前日までの総合成績で、総合2位のバルベルデに14秒遅れだったイエーツは、たった1秒差で総合首位に立ち、マイヨ・ロホに袖を通した。

しかし、最初の頂上ゴールで好調な走りを見せたキンタナも14秒差、ロペスも27秒差に付けていて、トップ10のタイム差が1分以内という混戦で、今年のブエルタは最初の1週間を終えることになった。

 
 
■区間2勝目を上げたキングのコメント
「ボクは絶対にこのブエルタで最高のクライマーではないよ! ボクの2勝は戦術が大きな役割を果たした。最初の勝利はロランやマテのような選手たちとプレーしたもので、今回はピュアなクライマーのモレマとだった。

こういう最後の上りでの自分の能力がわかっていたから、ふもとに到着する前に、タイムを得なければならなかった。ドヘントが加速した時、ボクは注意していて、それからマスと一緒に行った。ボクは彼のことを長いこと知っていて、彼がとても強い選手だとわかっていたからだ。

上りは本当に厳しく、とてもキツいセクションがいくつかあった。ボクはモレマに捕まると思っていた。ボクはドヘントやトゥンスのような選手は蹴落とせなかった。ボクはとても苦しんだが、望みを捨てず、やり遂げたのさ」


■最初の山岳ステージでマイヨ・ロホを獲得したサイモン・イエーツのコメント
「今日はマイヨ・ロホのことを考えていなかった。期待していたものではなかった。ボクはただ、前で最高の選手たちに付いていっただけだ。ボクは数秒遅れていたし、正直言って(マイヨ・ロホ獲得には)ちょっと驚いたよ。でも、良いサプライズで、このジャージはとても嬉しいよ。

ジロの後で、これにはちょっと慣れている。自分の調子がいいのは分かっている。タイムはまだとても僅差だ。ちょっと先行してゴールした選手はコロンビア人たちだった。彼らは高度に慣れていて、ボクたちは2000メートルでゴールした。だから、それが差になったんだと思う。今は休養日を楽しんで、チームと一緒に次の総合バトルの計画を立てるよ」
 
 
(©Bettiniphoto)
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■第9ステージ結果[9月2日/タラベラ・デ・ラ・レイナ〜ラ・コバティリャ/200.8km]

1. BENJAMIN KING (TEAM DIMENSION DATA / USA) 05H 30' 38''
2. BAUKE MOLLEMA (TREK - SEGAFREDO / NED) + 48''
3. DYLAN TEUNS (BMC RACING TEAM / BEL) +02' 38''
4. MIGUEL ANGEL LOPEZ (ASTANA PRO TEAM / COL) +02' 40''
5. NAIRO QUINTANA (MOVISTAR TEAM / COL) +02' 40''
6. WILCO KELDERMAN (TEAM SUNWEB / NED) +02' 40''
7. RIGOBERTO URAN (TEAM EF EDUCATION FIRST - DRAPAC P/B CANNONDALE / COL) +02' 43''
8. JON IZAGUIRRE (BAHRAIN - MERIDA / ESP) +02' 46''
9. SIMON PHILIP YATES (MITCHELTON - SCOTT / GBR)  +02' 49''
10. GEORGE BENNETT (TEAM LOTTO NL - JUMBO / NZL) +03' 02''    

11. ALEJANDRO VALVERDE (MOVISTAR TEAM / ESP) +03' 04''
12. THIBAUT PINOT (GROUPAMA - FDJ / FRA) +03' 05''
13. STEVEN KRUIJSWIJK (TEAM LOTTO NL - JUMBO / NED) +03' 05''
14. TONY GALLOPIN (AG2R LA MONDIALE / FRA) +03' 05''
15. EMANUEL BUCHMANN (BORA - HANSGROHE / GER) +03' 08''
16. FABIO ARU (UAE TEAM EMIRATES / ITA) +03' 20''
25. MICHAL KWIATKOWSKI (TEAM SKY / POL) +04' 44''
43. RUDY MOLARD (GROUPAMA - FDJ / FRA) +06' 23''

■第9ステージまでの総合成績
1. SIMON YATES (MITCHELTON - SCOTT / GBR) 36H 54' 52''
2. ALEJANDRO VALVERDE (MOVISTAR TEAM / ESP) + 01''
3. NAIRO QUINTANA (MOVISTAR TEAM / COL) + 14''
4. EMANUEL BUCHMANN (BORA - HANSGROHE / GER)  + 16''
5. JON IZAGUIRRE (BAHRAIN - MERIDA / ESP) + 17''
6. TONY GALLOPIN (AG2R LA MONDIALE / FRA) + 24''
7. MIGUEL ANGEL LOPEZ (ASTANA PRO TEAM / COL) + 27''
8. RIGOBERTO URAN (TEAM EF EDUCATION FIRST - DRAPAC P/B CANNONDALE / COL) + 32''
9. STEVEN KRUIJSWIJK (TEAM LOTTO NL - JUMBO / NED) + 43''
10. GEORGE BENNETT (TEAM LOTTO NL - JUMBO / NZL) + 48''

11. FABIO ARU (UAE TEAM EMIRATES / ITA) +01' 08''
14. WILCO KELDERMAN (TEAM SUNWEB / NED) +01' 50''
15. MICHAL KWIATKOWSKI (TEAM SKY / POL) +02' 10''
16. THIBAUT PINOT (GROUPAMA - FDJ / FRA) +02' 33''

[各賞]
■ポイント賞:ALEJANDRO VALVERDE (MOVISTAR TEAM / ESP) 
■山岳賞:LUIS ANGEL MATE (COFIDIS, SOLUTIONS CREDITS / ESP) 
■コンビネーション賞:ALEJANDRO VALVERDE (MOVISTAR TEAM / ESP) 
※第10ステージは BENJAMIN KING (TEAM DIMENSION DATA / USA) が着用
■チーム成績:TEAM LOTTO NL - JUMBO (NED)
■敢闘賞:LUIS GUILLERMO MAS (CAJA RURAL - SEGUROS RGA / ESP)
 

9月3日は最初の休養日

MAP : Unipublic
MAP : Unipublic
今年のブエルタは最初の週が終わり、9月3日はサラマンカで最初の休養日を過ごす。休養日明けの4日は、サラマンカ(サラマンカ大学800周年)からフェルモセリェ、ベルミージョ・デ・サヤゴまでの177kmで平坦区間の第10ステージが行われる。
 
 
レース公式サイト

 

第9ステージのハイライト映像