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Jプロツアー2018 第22戦・南魚沼ロードレースでマンセボが優勝

レース
濃霧の中フィニッシュするフランシスコ・マンセボ(左)とホセ・ビセンテ・トリビオ(右、共にマトリックスパワータグ )
濃霧の中フィニッシュするフランシスコ・マンセボ(左)とホセ・ビセンテ・トリビオ(右、共にマトリックスパワータグ )


2018年シーズン全22戦の最終戦は、2年ぶりの開催となる南魚沼ロードレース。Jプロツアーの中でも最もステータスの高い「経済産業大臣旗ロードチャンピオンシップ」としての開催。さらに、昨年急逝したJBCFオフィシャルフォトグラファー故・高木秀彰氏のメモリアルレースとして行われた。

コースは南魚沼市にある三国川ダムの周囲を回る12km。細かなカーブが連続し、残り2kmからフィニッシュまでは標高差100m以上を一気に上るハードなコースだ。

台風は前夜のうちに通り過ぎたものの、朝から断続的に雨が降り続く1日。真夏日となった前日とうって変わって肌寒さを感じる中での最終戦となった。

P1クラスタは10周120km+2km。スタート直後の上り区間で山本元喜(KINAN Cycling Team)が集団の先頭に立ってペースアップ。頂上付近でフランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ )がアタックすると、増田成幸(宇都宮ブリッツェン)が反応し、2人が先行する。その後追走集団が次々と合流し、1周目終了間際にメイン集団が吸収する。

2周目、マンセボを含むマトリックスパワータグ、宇都宮ブリッツェン、シマノレーシング、山本らを含む11人の集団が先行。そこからマンセボのペースアップに追従した7人の先頭集団が再構成される。メンバーは、マトリックスパワータグ のマンセボとホセ・ビセンテ・トリビオ、宇都宮ブリッツェンの雨澤毅明と岡篤志、シマノレーシングの湊諒、LEOMO Bellmare Racing Teamの米谷隆志、KINAN Cycling Teamの山本。5周目には米谷が遅れるものの、メイン集団との差は1分30秒まで開く。

6周目、シマノレーシングがコントロールするメイン集団と逃げる6人との差は2分近くまで開く。8周目に入り、メイン集団のコントロールが宇都宮ブリッツェンに代わると差は一気に1分まで縮まる。先行する集団では、ホセと山本が登り区間でペースアップ。マンセボと湊が続き、雨澤と岡は集団に戻った。これにより先頭集団は4人となり、残り2周となる9周目に入る。

その直後マンセボがアタック。ホセが続き、山本と湊は遅れる。マトリックスパワータグ の2人は先頭交代しながらペースアップし、後続との差を1分まで広げて最終周回に突入する。追走するメイン集団からは、増田成幸(宇都宮ブリッツェン)入部正太朗、横山航太(以上シマノレーシング)の3人が飛び出す。しかし残り半周を切ってもタイム差は50秒までしか縮まらず、勝負は決まった。

マンセボとホセのワン・ツーフィニッシュにより、マトリックスパワータグが団体成績でも優勝。昨年に続き経済産業大臣旗を獲得した。また、このレースから設定された敢闘賞は、序盤から積極的な動きを見せた山本に贈られた。

このレースをもってJプロツアー2018年シーズンが終了した。個人総合は窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング)が初優勝。団体総合は宇都宮ブリッツェンが2014年以来の優勝となった。

 
表彰式では南魚沼市特産のお米と日本酒が副賞として贈られた
表彰式では南魚沼市特産のお米と日本酒が副賞として贈られた


Jプロツアー第22戦
第52回JBCF経済産業大臣旗ロードチャンピオンシップ
第4回JBCF南魚沼ロードレース 高木秀彰メモリアル
日付:2018年10月7日
開催地・コース:新潟県南魚沼市 三国川ダム周回コース(12km/一周)
距離:122km(P1)、26km(F)、50km(E1)、38km(E2)、26km(E3)


P1クラスタ 122km
1位 フランシスコ・マンセボ・ペレス(マトリックスパワータグ ) 3時間14分20秒
2位 ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ ) +0秒
3位 横山航太(シマノレーシング) +1分3秒
4位 入部正太朗(シマノレーシング) +1分7秒
5位 増田成幸(宇都宮ブリッツェン) +1分13秒
6位 木村圭佑(シマノレーシング) +1分40秒

敢闘賞 山本元喜(KINAN Cycling Team)


2018団体成績
1位 マトリックスパワータグ 720p
2位 シマノレーシング 520p
3位 宇都宮ブリッツェン 285p


2018総合成績
個人総合優勝 窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング)
U23賞 織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)
団体総合優勝 宇都宮ブリッツェン


写真・文:一般社団法人 全日本実業団自転車競技連盟

 
経済産業大臣旗は2年連続でマトリックスパワータグの手に
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