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【ワフー】今、スマートトレーナーが面白い!

新製品
近年のローラー台の進化は留まるところを知らず、どんどん実走に近づいている。中でも注目すべきローラー台を紹介しよう。

text:佐藤 喬
photo:佐藤竜太/岩崎竜太/サイクルスポーツ編集部
 

圧倒的 eスポーツ感!wahoo(ワフー)

オプション:トレーナーフロアマット 価格/1万550円(税抜)、バイクデスク 価格/3万4015円(税抜)
オプション:トレーナーフロアマット 価格/1万550円(税抜)、バイクデスク 価格/3万4015円(税抜)


wahoo(ワフー)ここが強み!
● 他社にはない独自の機能
● トータルコーディネート力
● 対応アプリの多さ


寒い冬。外に出ることがおっくうになり、トレーニングからもつい遠ざかりがちだ。だが、冬が寒いのは皆同じ。冬に効果的なトレーニングができれば、ライバルに差をつけることが可能だ。ローラー台はそんな冬に向いたトレーニング機材だが、苦手意識を持っている人も多いはず。ペダルを回しても風景は変わらず、スピード感も皆無。要するに、心地良さがまったくないのだ。

だが、ローラー台が''苦行''だった時代は終わろうとしている。各モデルともにパワーメーターなどのデジタルデバイスやアプリとの連携を強め、ゲーム性を高めているからだ。結果、今日のローラー台トレーニングは、トレーニングというよりはビデオゲームに近くなった。

ワフーは、そんな流れの最先端にいるブランドだ。あの最強軍団、チームスカイが使っていると言えば解説は不要かもしれない。高いパワー計測精度や静粛性、バイクの角度まで変える実走感を備えつつ、豊富なアプリにより飽きさせない工夫もある。これはもはや、トレーニング機材ではなくeスポーツの領域に入ったと言うべきだ。

もちろん、トレーニング効率もいいと思われる。滑らかな実走感は、ペダリングにおける固定ローラー台固有の変な癖がつくことを防ぐだろうし、バイクの前輪を持ち上げて角度を変える「キッカークライム」は、上りのフォームを身に付けることにつながるだろう。
 

滑らかでリアルな走行感「キッカー」

特筆すべき静粛性と滑らかな実走感を誇る。実走感をもたらすのは、大きなフライホイールと負荷アルゴリズムだ。そのリアルさに驚くことだろう。抵抗値は2200Wを超えるので、厳しいトレーニングにも向く。

KICKR(キッカー)
●価格/ 15万2550円(税抜)
●寸法(脚を開いた状態)/長さ50.8㎝×幅71.1㎝×高さ43.2㎝
●参考重量/ 21.3kg
●対応エンド/ 130-135㎜クイックリリース、12×142㎜スルーアクスル、12×148㎜スルーアクスル
●対応カセットスプロケット/シマノ&スラム(9~ 11速)
※シマノ11速カセット(11-28T)が付属する!

計測可能項目:パワー/速度/ケイデンス/距離

最大シミュレーション勾配:20%

最大対応出力:2200W

対応アプリ:ズイフト/フルガズほか18種
※純正を除く

 

静寂性チェック:66.4db(チェーンの音しか聞こえない!!)

圧倒的な静粛性は、ドライブトレインの音しか聞こえないと言えるほどだ。その点でも実走時のバイクに似ており、リアル感につながっている。

※ 90rpm / 250Wで10秒走行したとき、ローラー台本体から約1m離れた地点で騒音計を用い計測。その平均値。バイクの摺動音も含み、完全に正確ではないのであくまで参考として。
 

フル装備 参考スペース:長さ約240cm、幅約71cm

一式をそろえると大掛かりなように見えるが、実際は図のとおり、それほどでもない。必要とするスペースは通常の固定ローラー台と同程度。

※ 700Cロードバイクを使い、適切な位置で機材をセットした参考値。あなたのバイク次第で数値は変わるので、あくまで参考として。
 

自動で勾配が変化する!キッカークライム

仮想コースの勾配に合わせて自動的にフレーム前部を持ち上げ、傾きを再現してくれる、驚異のアイテム。最大で上り20%、下りマイナス10%まで再現するので、激坂ヒルクライムもハイスピードの下りも楽しめる。

KICKR CLIMB(キッカークライム)
●価格/7万9250円(税抜)
●寸法/高さ65.4㎝×幅30.5㎝×長さ43.18㎝
●参考重量/ 8.0kg
●対応エンド/クイックリリース、12×100㎜スルーアクスル、15×100㎜スルーアクスル、15×110㎜スルーアクスル

 
最大下り勾配 −10%
最大下り勾配 −10%
最大上り勾配  20%
最大上り勾配 20%

ローラー台に特化したスーパー扇風機。キッカー ヘッドウインド

風量が自動で変わる!速度・心拍数に対応
風量が自動で変わる!速度・心拍数に対応

専用の扇風機だが、ただ風を送るだけではなく、速度や心拍数に合わせて自動的に風量が変わるのだ。体験すると、そのリアル感に驚くだろう。もちろん手動での風量調整も可能なので、暑いときも心配ない。

KICKR HEADWIND(キッカー ヘッドウインド)
●価格/3万2000円(税抜)
●寸法(レッグを伸ばした状態)/長さ45.7㎝×幅30.5㎝×高さ48.3㎝
●参考重量/ 5.4kg

キッカーコア

廉価版ではあるが、最大パワー出力は1800Wと必要にして十分。もちろん、ズイフトなどさまざまなアプリやソフトに対応する。

KICKR CORE(キッカーコア)
価格/ 11万3000円(税抜)
 

純正アプリ ワフーフィットネス


ワークアウトの管理やデバイス設定、キャリブレーションができる純正のアプリケーション。数字が大きめで見やすい。

主な機能
・デバイスの設定
・キャリブレーション
・ワークアウト
 

IMPRESSION 実走は過去のものになる!?

ローラー台そのものの静寂性、滑らかな実走感も驚きだが、そこに勾配を再現するキッカークライムと、走行条件に合わせて風量を変えるキッカーヘッドウインドが加わると、もはや実走を超える。ワフー固有の実走感とさえ言えるかもしれない。勾配の調整幅は広いので、激坂トレーニングも可能だ。しかも勾配と風量は自動で変化するので、手動で調整するわずらわしさもない。これはもはや実走をまねる段階を脱した、''ワフーというオリジナルのスポーツ''か!? そんな印象さえ受けてしまう。


問・インターテック(ワフー)
TEL  050・3816·7167