ニュース
ジロ・デ・イタリア2019 第11ステージはユアンが区間2勝目
レース
2019.05.23
第102回ジロ・デ・イタリア(UCIワールドツアー)は、2019年5月22日にカルピからノヴィ・リグレまでの221kmで第11ステージを競い、オーストラリアのケイレブ・ユアン(ロット・スーダル)が集団ゴールスプリントを制して今大会2勝目を上げた。
区間2位はフランスのアルノー・デマール(グルパマ・FDJ)、3位はマリア・チクラミーノを着たパスカル・アッカマン(ボーラ・ハンスグローエ)だった。この日、中間スプリント地点でもポイントを獲得していたデマールは、ポイント賞総合首位に立った。
総合リーダーのマリア・ローザは、イタリアのヴァレリオ・コンティ(UAEチーム・エミレーツ)が守った。
第11ステージは162選手がスタート。前日に残り1kmで発生した落車に巻き込まれて負傷したイタリアのマッテーオ・モスケッティ(トレック・セガフレード)が出走しなかった。
オフィシャル・スタートと同時にマルコ・フラッポルティ(アンドローニジョカットリ・シデルメク)、ミルコ・マエストリ(バルディアーニ・CSF)、ダミアーノ・チーマ(NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ)がアタック。今年のジロで逃げの常連であるイタリアの3人が第11ステージの逃げグループになった。
逃げは21km地点で集団に6分差を付けたが、スプリンターを擁するチームがコントロールし、それ以上にはならなかった。ゴールまで73.2kmの中間スプリント地点でタイム差は2分半だった。
集団からは中間スプリント地点でデマールが飛び出し、アッカマンが応戦したが、デマールが4位通過で2ポイントを獲得。前日のゴールは落車してポイントが稼げなかったアッカマンは、ポイント賞総合でデマールに1ポイント差に迫られていたため、この時点でポイント賞総合首位の座をデマールに奪われてしまっていた。
集団はロット・スーダルとドゥクーニンク・クイックステップが引き、3人の逃げはゴールまで残り25.5kmで吸収された。集団はスプリンターを擁するチームが集団の先頭でゴールスプリントの準備を開始。最後はマリア・チクラミーノのアッカマンが先頭をきってスパートしたが、それを発射台にしたユアンが飛び出し、今大会2勝目を手中に収めた。
デマールは区間2位で連勝はできなかったが、マリア・チクラミーノを獲得。ポイント賞争いは首位のデマールが194ポイント、2位のアッカマンが183ポイント、3位のユアンが159ポイントになった。
第11ステージも区間4位に終わったイタリアチャンピオンのエリア・ヴィヴィアーニ(ドゥクーニンク・クイックステップ)は、結局今年のジロで区間1勝もできないまま、レースを去ることになった。
■今大会で2勝目を上げたユアンのコメント
「今日の長いステージは、他のスプリンターたちが脚に痛みを覚えるから、昨日よりも少しボクに向いていた。ボクはアッカマンがまだ良いのを知っていたから、彼の後ろについて行った。彼は良い発射台を持っていたから、後ろに付いていてよかった。ボクは正しいタイミングで行った。ボクはいつも自分がトップスプリンターの1人だと考えていた。区間2勝は本当にボクがその1人だということを証明している」
■第11ステージ結果[5月22日/カルピ~ノヴィ・リグレ/221 km]
1. EWAN Caleb (LOTTO SOUDAL / AUS) 5h 17’ 26”
2. DEMARE Arnaud (GROUPAMA - FDJ / FRA)
3. ACKERMANN Pascal (BORA - HANSGROHE / GER)
4. VIVIANI Elia (DECEUNINCK - QUICK-STEP / ITA)
5. CIMOLAI Davide (ISRAEL CYCLING ACADEMY / ITA)
6. CONSONNI Simone (UAE TEAM EMIRATES / ITA)
7. GIBBONS Ryan (TEAM DIMENSION DATA /RSA)
8. NIZZOLO Giacomo (TEAM DIMENSION DATA / ITA)
9. MARECZKO Jakub (CCC TEAM / ITA)
10. BENNETT Sean (EF EDUCATION FIRST / USA)
144. HATSUYAMA Sho (NIPPO - VINI FANTINI - FAIZANE' / JPN) 01’ 30”
■第11ステージまでの総合成績
1. CONTI Valerio (UAE TEAM EMIRATES / ITA) 45h 02’ 05”
2. ROGLIC Primoz (TEAM JUMBO - VISMA / SLO) 01’ 50”
3. PETERS Nans (AG2R LA MONDIALE / FRA) 02’ 21”
4. ROJAS Jose' (MOVISTAR TEAM / ESP) 02’ 33”
5. MASNADA Fausto (ANDRONI GIOCATTOLI - SIDERMEC / ITA) 02’ 36”
6. AMADOR Andrey (MOVISTAR TEAM / CRC) 02’ 39”
7. ANTUNES Amaro (CCC TEAM / POR) 03’ 05”
8. MADOUAS Valentin (GROUPAMA - FDJ / FRA) 03’ 27”
9. CARBONI Giovanni (BARDIANI CSF / ITA) 03’ 30”
10. BILBAO LOPEZ Pello (ASTANA PRO TEAM / ESP) 03’ 32”
162. HATSUYAMA Sho (NIPPO - VINI FANTINI - FAIZANE' / JPN) 1h 38’ 12”
[各賞]
■ポイント賞(マリア・チクラミーノ):DEMARE Arnaud (GROUPAMA - FDJ / FRA)
■山岳賞(マリア・アッズーラ):CICCONE Giulio (TREK - SEGAFREDO / ITA)
■新人賞(マリア・ビアンカ):PETERS Nans (AG2R LA MONDIALE / FRA)
(ジロ公式サイト)
第12ステージはカテゴリー1のモントーゾ峠を越える
今年のジロも後半戦に入り、いよいよ山岳ステージがスタート。5月23日はクネオからピネローロまでの156kmで、終盤にカテゴリー1のモントーゾ峠を越える第12ステージが行われる。標高1248mのモントーゾ峠は全長8.8kmで平均勾配は9.5%。山頂まで2.5kmに最大14%の難所がある。
モントーゾ峠の山頂はゴールまで残り32.1km地点にあり、峠を下り終えた後もまだゴールまでは16km近くあるが、ゴール手前2.5km地点には「ヴィア・プリンチピ・ダカヤの壁」と呼ばれる全長500mの丘を越えなければならない。この丘は平均勾配13.2%だが、中盤に最大20%の難所がある。「ヴィア・プリンチピ・ダカヤの壁」は、モントーゾ峠越えの前にも一度通過する。
第6ステージからマリア・ローザを守っているコンティは「明日はメインの登坂がハードなので、マリア・ローザを守るのは難しいだろう。でも、明日もマリア・ローザを守りたい」と、コメントしている。
モントーゾ峠の山頂はゴールまで残り32.1km地点にあり、峠を下り終えた後もまだゴールまでは16km近くあるが、ゴール手前2.5km地点には「ヴィア・プリンチピ・ダカヤの壁」と呼ばれる全長500mの丘を越えなければならない。この丘は平均勾配13.2%だが、中盤に最大20%の難所がある。「ヴィア・プリンチピ・ダカヤの壁」は、モントーゾ峠越えの前にも一度通過する。
第6ステージからマリア・ローザを守っているコンティは「明日はメインの登坂がハードなので、マリア・ローザを守るのは難しいだろう。でも、明日もマリア・ローザを守りたい」と、コメントしている。