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練習からの模擬レースで自転車走行を磨き、エンデューロで仕上げるFlecha走行会!

イベント
今年のGWは10連休というビッグな休暇期間。仕事や学校などの都合によっては長く休暇が取れなかった方もいたと思うが、レジャー関連業界では「ここぞ!」とばかりに様々なイベント企画が目白押しだった。

スポーツ関連、そして自転車に関するイベントも同じように、いつも以上の企画がGWには開催されていたなかで「2019Flecha走行会Spring in フレンドリーパーク下総」が、千葉県成田市の下総フレンドリーパークにて5月4日に開催された。

主催は茨城県を拠点とし、ジュニア選手が多く活躍するサイクルチーム「Flecha(フレーチャ)」。協力に開催地元の千葉県に拠点を持つ「湾岸サイクリング・ユナイテッド」、千葉県成田市拠点のReady Go JAPAN女子シクロクロスチームを運営する「NPO法人サイクリスト国際交流協会」、主催のサイクルチーム「Flecha」と同じく茨城県でジュニア選手育成にも力を入れている「茨城シクロクロスチーム」、そして合同会社LinkTOHOKUが運営を支え、開催の日を迎えることとなった。
 
開会式から最高の五月晴れ!主催や協力から走行安全のための注意喚起を丁寧に
開会式から最高の五月晴れ!主催や協力から走行安全のための注意喚起を丁寧に


イベント当日は朝から五月晴れの素晴らしい青空が広がった。心配していた風の影響も少なく、多くの参加者やチームメイトに観客の方々、関係者が下総フレンドリーパークに集まった。

朝のコース試走を終えた参加者たちは9時からの開会式に出席。その際に協力チームの代表から、この後すぐに行われる走行練習会の担当講師紹介とともにコースや走行上の注意なども説明。今回はジュニアやユースについてはFlechaのメンバーが担当。大人の男性は湾岸サイクリング・ユナイテッド、女性についてはReady Go JAPAN女子シクロクロスチーム、初心者については茨城シクロクロスチームが担当する。

 
先ずは走行練習会からスタート。走行前の準備から説明
先ずは走行練習会からスタート。走行前の準備から説明


開会式の後いよいよ走行練習会からスタート。最初は年齢・性別区別なく一緒に基本走行の方法から。そして走行に自信のある選手から順番にコースを数周回しながら、講師も並走して参加者それぞれの走りをチェックし、その後の練習組み分けの参考にする。

ちょっとコースに慣れてきたところで組み分け練習に移行。レース経験があるが今以上に速く走れるようになりたい人は、ロードレースならではの走行テクニックの細かい実践。レースにチャレンジしてみたいけど、レーススピードに慣れてみたい人は徐々に走行ペースを上げていきながら集団で走る要領を覚えていく。そして自転車にもっと慣れて走れるようになりたい人には、下総コースのアップダウンごとにギヤをチェンジするタイミングや走行ラインを見つける方法。オフロード走行に応用したい方には、自転車コントロールテクニックを中心に指導した。

この走行練習会にはタップリ90分を費やし、その際に得た知識を活かして早速「模擬レース」にプログラムを進める。この模擬レースは先ずスタート直後からは5周回までは全員で安全なペースでの集団走行を行い、その先頭をコントロールする講師が少しづつペースを上げ、残り2周回となるコントロールラインからリアルスタート!下総の約1.5kmコースに充分、練習会で慣れたところでレースとなるのでキレイな集団走行から、リアルスタートの瞬間から集団を抜け出しアタックすることを試してみたり、ゴールのスプリント位置取りなどもチャレンジして、一段上のレース走行を覚えたようだ。

クラス別・距離別の模擬レースを何回か走って、ちょうど正午になったタイミングで昼食休憩となり、自転車の話題や情報交換タイム。ランチを食べ終わった参加者から順番にコース試走をしたり、子供達は芝生で遊んだりしながら午後の準備へ。

 
2列ローテーションなど、多くの人数が集まるからこそできる練習を中心に実施
2列ローテーションなど、多くの人数が集まるからこそできる練習を中心に実施


午後は1.5kmのコースを14周回する「ユース・ジュニアロードレース」。このレースの前には、参加するユースとジュニアの選手たちが各自の自転車が国際ルールに準ずる規定のギア比率にセッティングされているかどうかの「ギア検査」と、レース出走前に選手自ら出走の意思を示す「出走サイン」を実施し、実際の公式ロードレースで困らないように実習してもらう。

そんな準備が整った選手たちがスタートラインに集まり、午後1時からレーススタート!最初の1周回はローリング走行し、2周回目からリアルスタート。

このユースやジュニアのレースに出場しない大人は応援となるが、午前の練習会参加を通じて観戦の新たなポイントもわかるようで「このタイミングでかかるとゴールまで間に合わないんだよね」など、レースの解説もできそうなぐらいの感想やコメントが出ていた。レース自体も練習会でシッカリと体が温まり準備できていることもあったのか展開は大人顔負けとなり、レース実況も本格的に入れてゴールまで熱く盛り上がった。

 
午後からのユース・ジュニアレース前にはギア比検査や出走サインを体験
午後からのユース・ジュニアレース前にはギア比検査や出走サインを体験
ユース・ジュニアロードレース、スタート1分前!ヘルメットキャップなどでカテゴリーを識別
ユース・ジュニアロードレース、スタート1分前!ヘルメットキャップなどでカテゴリーを識別


この後は50分間の「ウィーラースクール体験会」を実施。「事前にウィーラースクール指導者講習会に参加し、そのノウハウを教えていただくと同時に、実は自転車走行の会得が子供より大人の方が上達までに時間がかかることに気づきました。そこで今回から子供はもちろんですが、大人も楽しんで実施できるウィーラースクールそのものを少しでも体験できるよう、走行会スケジュールに含める事を決めました」と実施までの経緯を教えてもらった。

確かに体験会を通じて自転車コントロールの難しさやコツを会得してもらい、さらに普段からできるようなヒントも参加者に得てもらった。

そして最後は「120分エンデューロ」。全員ソロで走行し、今日の朝から1日かけて得た様々な自転車走行のコツを120分間、それぞれのペースで走りながら、声をかけて集団を形成したりローテーションも綺麗に回したり非常にスムーズな走りで、一緒に走る講師たちも今日の指導結果に手応えを感じたようだ。

 
ウィーラースクール体験会では全4種目のセクションにチャレンジ!
ウィーラースクール体験会では全4種目のセクションにチャレンジ!
最高のコンディションのなか、ラストの120分エンデューロまで下総のコースを満喫
最高のコンディションのなか、ラストの120分エンデューロまで下総のコースを満喫


全ての走行スケジュールを終え、綺麗な夕焼けのもとで表彰式。今回の表彰式で賞状を授与された参加者の皆さんは、次回の大会で賞状を持参すると参加料は無料となる特典付きなのも、今イベントの楽しみの一つだ。

そして続く閉会式では「次回大会は来年2020年の1月19日・土曜日に下総フレンドリーパークにて開催」との発表も併せておこなわれた。締めの記念撮影後まで長い一日ではあったが、手応えを得た参加者は走り足りないようで、会場の片付けをしている側でコースを走る人もいた。

主催のサイクルチームFlechaの代表・南野 道宏氏は「今回で3回目の開催となった走行会ですが、朝の試走から走行練習をたっぷりおこなうスケジュールで準備とウォーミングアップ、そしてコース走行に慣れた状態でレースに移るため、参加者の皆さんにはレースやサイクリングのために日頃からの準備や練習、そして心構えが重要か改めて理解できる良い機会になったと思います。次回のイベントでは、先ずジュニアやユース年齢の参加者を対象に個人タイムトライアル、ショートコースでのロードレース、そしてフルコースでのロードレースの総合タイムで争うステージレース形式で実施する予定です。個人総合トップには「総合リーダーベスト」を着用してもらい、その総合リーダーを目指すレースとして戦ってもらいたいと思います。一方で大人の参加者の方々も走行練習会はもちろんですが、個人タイムトライアルや模擬レース、そして120分エンデューロの実施を予定しております」とコメントを寄せた。

ジュニアも大人の選手も自転車を安全に楽しむために、練習会とレースがセットになった充実メニューの「Flecha走行会」。次回イベントに是非、参加を検討してほしい。


写真撮影:チームFlecha事務局、NPO法人サイクリスト国際交流協会
テキスト:須藤 むつみ

 
表彰式で授与された賞状は次回大会の参加無料券となる特典付き
表彰式で授与された賞状は次回大会の参加無料券となる特典付き
締めの記念撮影、皆さんお疲れ様でした!
締めの記念撮影、皆さんお疲れ様でした!