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第2回相馬復興サイクリング参加レポート
イベント
2019.06.15
2019年5月26日(日)。福島県の相馬地方(相馬市、南相馬市、新地町、飯舘村)で、震災復興サイクリングイベント「相馬復興サイクリング」が今年も開催された。
昨年の9月に開催された第1回目は、台風24号の影響もあり雨の中での開催だったが、今年は参加者と運営実行委員の方々の晴れへの思いが伝わり見事快晴。開会式では事務局長の鈴木さんと、ワラガイの今野さんの挨拶があった。みんなの晴れへの思いが実現されたことに、とても喜んでいた。
出発前には今年も「相馬野馬追」保存会の方による口上を今年も頂いた。
昨年叶わなかった飯舘村を通るロングコース(105km)が今年は開催され、参加者578人中288人が走った。
スタートから最初の給水ポイントまでしばらく登り坂が続き、気温27度Cとかなり暑い中でのライドになったが、事務局長鈴木会長の一押しポイント「新緑のトンネル」が暑い日差しを遮ってくれた。
ここから第1エイドまではしばらく緩やかな登りと平坦な道が続く。昨年までは無かった東北中央自動車道が相馬市から第1エイドの霊山までの一部区間が開通されていた。
スタートから登り続けて27km、ようやく第1エイド「まきばのジャージーエイドステーション」に到着。気温も大分上がり始め、用意されていた「まきばのジャージー」の塩ソフトクリームにみんな一斉に飛びついた。
ここで本当は下りきった先には景色がとてもすごい真野川渓谷に入るはずだったが、大雨の影響で落石があったため、急遽本コースから南下し臨時コースへ。さらに上り坂ということで、坂好きの参加者にはきっとたまらないコース!
しばらく険しい下り坂とアップダウンが続き、飯舘村の草野地区に入ったところで、原発事故で生じた汚染土が大量に残っている風景を目の辺りにした。
一方で、その付近には住民の方々も生活し、事実と向き合いながら復興をめざしている姿を見て、現実の厳しさを痛感した。
臨時コースから本コースへと戻り、ようやく48km地点の真野ダムに面した第2エイド「飯舘村エイドステーション」が見えてきた。
ここでは唐揚げとソーセージ、ポテトが入った補給食があり、また、地元大倉地区の女性達による「こぶし会」の方々が、自家製の梅干しと、塩麹漬けの冷やしきゅうり
を用意して迎えてくれた。
特に厳しいコースを走りきったあとの梅干しはとても身にしみる!
ちょうど昨年もあった3つめのエイド「相馬市エイドステーション」に入り、今年も相馬市民のソウルフード「お星さまケーキ」と冷たいいちごジュースが振る舞われた。
今年も大会のメインスポンサーに当たる北斗電気設備工事の大規模ソーラーが見えてきていよいよ松川浦エリアへ。
昨年は雨と波しぶきであまり見ることのできなかった大洲松浦川線沿いの景色を、走りながら一望することができるとともに、ここでも少しずつ復興向かっていく風景が見られた。
4つ目のエイド「松川浦エイドステーション」は昨年の松川浦新漁港の手前。広大な海の景色を見ながら、看板娘?達によるメヒカリの唐揚げが振る舞われた。外はサクサク、中はふんわりしていて、塩加減も絶妙!
本大会の名所でもある松川浦大橋を渡り、昨年も訪れた相馬市東日本大震災慰霊碑「原釜慰霊碑」へと立ち寄った。
応援していた地元のサイクリストの方が、参加者の無事と復興祈願のため手を合わせてくれた。
コースは新地町に入りいよいよ終盤に。昨年はまだ工事中だったところも徐々に進んでおり、またさらに新しい復興の工事が進んでいた。
ここでは昨年もあったフルティカという高糖度トマトと、地元JAの方々が作っているパウンドケーキとミニあんぱんを頬張り、ゴールまでの最後の道のりを走り始めた。
常磐道自動車道に並列した最後のアップダウンコースを走りきり、13時過ぎにゴールの相馬市民会館へ。最後には昨年も振る舞われたアサリご飯とつみれ汁を頂き、第2回相馬復興サイクリングは終了した。