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2019UCIロード世界選・女子エリート 與那嶺恵理、金子広美は落車でリタイア

レース
英国のヨークシャーで開催中の2019年UCIロード世界選手権は、9月28日(土)  に女子エリート ロードレースが行われ、オランダのアネミエク・ファンフルーテンが優勝した。日本の與那嶺恵理、金子広美は落車による機材トラブルで遅れ、完走できずにレースを終えた。

 

與那嶺恵理「バッドラックです」

與那嶺恵理は今シーズンすでに50レース以上を走りこの世界選に臨んだ。「今年はレースが多かったので疲れています」と言い、厳しい山岳コースである世界選に「無事にフィニッシュにたどり着きたい」とスタート前には話していたが.....。

アネミエク・ファンフルーテン(オランダ)がロフトハウスの上りでアタックし、形成された2番目の追走グループに與那嶺はいたが、斜行してきたライダーに前輪をとられて落車。そして再出走したものの今度はリヤディレーラーが破損し、シマノのニュートラルサービスからバイクを借りるもペダルが違い、チームカーを待ちながらニュートラルバイクを押してランニングしていたという!

「いい集団で上れていたんですよ。普段いつも自分が上るときの選手たちの位置で走れていたので、ここでレースが決まるわけじゃないし、というテンポで走っていてこれ(落車)ですから。ジ・エンド、バッドラックです。でもこれを含めてレースなので」。與那嶺は左手小指と左足にケガを負ったままハロゲートの周回路まで走り、そこでDNFとなった。
 

金子広美「仕事をしたかった、本当に悔しい」

金子広美の役割は與那嶺のアシストだった。柿木孝之コーチはスタート地点のブラッドフォードで、「40km地点まで與那嶺のアシストをしっかり務める。完走することは考えていない」と言い切った。しかしその金子にも不運が襲いかかった。最初の上りを越え20km過ぎ、落車に巻き込まれてしまったのだ。

「ちょっと集団から離れて、アップダウンで追いつき、そこで前がガシャンとなって、前と横から来て逃げ場所がなかった。避けきれなかったですね。さらにハンドルが曲がってしまってすぐ再スタートできなくて、そこで集団が行ってしまいました」。

「本当に悔しいです。今回は與那嶺さんのアシストで、常に見えるところで、與那嶺さんにトラブルがないか、気にしながら走っていました。昨日のミーティングでも2つ目の上りまで與那嶺さんのアシストで、そこから先は考えていなかった。だから、その仕事をしたかったです。調子も悪くなくて、脚も全然あったので、ショックです。本当に今回は悔しいです」。

金子もハロゲートの周回路まで走ってきたが、周回に入る手前で降ろされた。「何かにつなげようと思って走ってきました」、金子は目を潤ませながらそう話した。
 


2019UCIロード世界選手権
女子エリート ロードレース結果(9月28日 ブラッドフォード〜ハロゲート 149.4km)
1. Annemiek van VLEUTEN(オランダ)4:06:05
2. Anna van der BREGGEN(オランダ)+2:15
3. Amanda SPRATT(オーストラリア)+2:28

DNF 與那嶺 恵理
DNF 金子 広美

​【text&photo:Hitoshi OMAE】

2019UCI世界選手権公式サイト

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