ブエルタ第5ステージでオーストラリアのマシューズがグランツール区間初優勝!
第68回ブエルタ・ア・エスパーニャは8月28日にソベルからラゴ・デ・サナブリアまでの174.3kmで第5ステージを競い、オーストラリアのマイケル・マシューズ(オリカ・グリーンエッジ)が集団ゴールスプリントを制し、22歳でグランツール区間初優勝を果たした。2位はアルゼンチンのマキシミリアノアリエル・リチェセ(ランプレ・メリダ)、3位はベルギーのジャンニ・ミールスマン(オメガファルマ・クイックステップ)だった。リーダージャージのマイヨ・ロホはイタリアのビンチェンツォ・ニーバリ(アスタナ)が守った。
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第5ステージは195選手が出走。前日の落車で鎖骨とヒジを骨折したウェスリー・サルツバーガー(オリカ・グリーンエッジ)が出走しなかった。この日ブエルタは、スペイン北西部のガリシア地方を離れ、南下を開始。カスティージャ・イ・レオン地方のサナブリア湖を目指した。スタートして8kmでアントニオ・ピエドラ(カハルラル)、ニコラ・エデ(コフィディス)、ユルフン・バントワル(ロット・ベリソル)、アルノー・クールテイユ(FDJ.fr)が逃げ出し、1km先で ウイナー・アナコナ(ランプレ・メリダ)が合流して5人になった。この逃げグループは70km地点のカテゴリー3のコベロ峠のふもとで、アスタナがコントロールする集団に10分半近いタイム差を付けていた。
しかし、区間優勝を狙うガーミン・シャープやオリカ・グリーンエッジが仕事を開始すると、その差はどんどん縮まっていった。終盤に入ってオメガファルマ・クイックステップも加わり、ゴールまで残り10kmでタイム差は50秒になった。ここでクールテイユが先頭グループからアタックし、バンドワルが合流してゴールを目指したが、努力の甲斐なく残り3.5kmで吸収されてしまった。アルゴス・シマノが先頭を引く集団からフラム・ルージュ目前でアルカンシエルのフィリップ・ジルベール(BMCレーシング)がアタックしたが、エネコツアーで負傷した左ヒザが癒えていない世界チャンピオンには、いつものようなパワーはなかった。最後はアルゴス・シマノの列車を上手く利用したマシューズが飛び出すと、誰も彼に追い付くことはできなかった。
グランツール初出場だったマシューズは、すでに第4ステージでも区間3位になっていて、大会5日目で早くも成功を収めた。「元選手のジュリアン・ディーンがチームで働いていて、彼が最後の20kmを下見していたから、ボクたちはそれがどんなものか正確に知っていた。それがプレッシャーを取り払ってくれたんだ。ボクたちは何も知らずに走っていたわけではなかった。さもなければ今日は勝てなかっただろう。これはまちがいなくチームのおかげだ。彼らは100%ボクのために走ってくれた」と、区間優勝したマシューズは勝因を語った。「これはボクにとって初めて走るグランツールだから、勝てるとは思っていなかったけれど、勝ちたいとは思っていた。今日は20人くらいの選手に勝つチャンスがあった。そのなかでボクを運ぶために、チームメートたちは献身的に働いてくれたんだ」
8月29日はグイフエロからカセレスまでの175kmで、平坦区間の第6ステージが行われる。ゴールのカセレスはエストレマドゥーラ州にある世界遺産の街だ。
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■第5ステージ結果[8月28日/ソベル~ラゴ・デ・サナブリア/174.3km]
1 マイケル・マシューズ(オリカ・グリーンエッジ/オーストラリア)4時間28分22秒
2 マキシミリアノアリエル・リチェセ(ランプレ・メリダ/アルゼンチン)
3 ジャンニ・ミールスマン(オメガファルマ・クイックステップ/ベルギー)
4 ニキアス・アルント(アルゴス・シマノ/ドイツ)
5 タイラー・ファーラー(ガーミン・シャープ/米国)
6 エドワルド・ボアソンハーゲン(スカイ/ノルウエー)
7 アントニー・ルー(FDJ.fr/フランス)
8 グレゴリー・ヘンダーソン(ロット・ベリソル/ニュージーランド)
9 ダニエーレ・ラット(キャノンデール/イタリア)
10 グレガ・ボレ(バカンソレイユ・DCM/スロベニア)
■第5ステージまでの総合成績
1 ビンチェンツォ・ニーバリ(アスタナ/イタリア)18時間43分52秒
2 クリストファー・ホーナー(レディオシャック・レオパード/米国)+3秒
3 ニコラス・ローチ(サクソ・ティンコフ/アイルランド)+8秒
4 アイマル・スベルディア(レディオシャック・レオパード/スペイン)+16秒
5 アレハンドロ・バルベルデ(モビスターチーム/スペイン)+21秒
6 ロベルト・キーゼルロブスキー(レディオシャック・レオパード/クロアチア)+26秒
7 リゴベルト・ウラン(スカイ/コロンビア)+28秒
8 ダニエル・モレノ(カチューシャ/スペイン)+31秒
9 ラファウ・マイカ(サクソ・ティンコフ/ポーランド)+38秒
10 ロマン・クロイツィーゲル(サクソ・ティンコフ/チェコ)+42秒
14 バウケ・モレマ(ベルキン/オランダ)+49秒
16 ホアキン・ロドリゲス(カチューシャ/スペイン)+53秒
21 ミケーレ・スカルポーニ(ランプレ・メリダ/イタリア)+1分15秒
27 イバン・バッソ(キャノンデール/イタリア)+1分32秒
29 ティボー・ピノ(FDJ.fr/フランス)+1分41秒
42 セルヒオルイス・エナオ(スカイ/コロンビア)+2分59秒
[各賞]
■ポイント賞:ダニエル・モレノ(カチューシャ/スペイン)
■山岳賞:ニコラス・ローチ(サクソ・ティンコフ/アイルランド)
■コンビネーション賞:ニコラス・ローチ(サクソ・ティンコフ/アイルランド)
■チーム成績:レディオシャック・レオパード(ルクセンブルク)