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ブエルタ第3ステージで41歳のホーナーが区間優勝してリーダージャージを獲得!

レース


第68回ブエルタ・ア・エスパーニャは8月26日にビゴからミラドール・デ・ロベイラ(バラガルシア・デ・アロウサ)までの179.8kmで第3ステージを競い、米国のクリストファー・ホーナー(レディオシャック・レオパード)が、カテゴリー3ゴールの上り坂の残り1kmからロングアタックを決め、グランツールで初の区間優勝を果たした。後続は3秒遅れでゴールし、2位にはアレハンドロ・バルベルデ(モビスターチーム)、3位にはホアキン・ロドリゲス(カチューシャ)が入った。マイヨ・ロホを着たビンチェンツォ・ニーバリ(アスタナ)はこのグループでゴールしたが、ホーナーは区間1位で10秒のボーナスタイムも獲得したため、総合首位の座は奪われてしまった。沖縄生まれで今年10月に42歳になるホーナーは、グランツールで史上最高齢の区間優勝者になった。
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第3ステージは196選手がスタート。オフィシャルスタートが5km遅くなったため、距離が184.8kmから179.8kmになった。スタートしてすぐに地元スペインのパブロ・ウルタスン(エウスカルテル・エウスカディ)がアタック。ファブリシオ・フェラリ(カハルラル)、シリル・ベシー(コフィディス)、ビセンテ・レイネス(ロット・ベリソル)、ルーカ・ドーディ(ランプレ・メリダ)が合流し、この日の逃げグループを作った。5人は24km地点で6分近い差を付けたが、集団はオメガファルマ・クイックステップがコントロールし、それ以上の差は許さなかった。74kmの補給所で、タイム差は4分40秒だった。

ゴールまで残り43kmを切り、逃げのタイム差が1分になったとき、集団ではカーブで落車が発生した。幸いリタイアするような負傷者は出なかったが、この影響で集団はいくつかに分断してしまった。そのなかには総合上位を目指すバウケ・モレマ(ベルキン)やティボー・ピノ(FDJ.fr)も入っていた。残り37.2kmで5人の逃げが吸収されたときにも、後続集団はまだ25秒後ろを走っていた。風が強く、落車のすぐ後に狭く長い橋を渡ってアロウサ島を周回する特殊なレイアウトだったこともあり、遅れた選手たちはなかなか復帰できなかったが、復路の橋を渡り終えたときにモレマはメイン集団に復帰。そのほかの選手たちも、ゴールまで18.5kmになったときには集団に戻っていた。

ゴールまで残り5kmになり、カテゴリー3のミラドール・デ・ロベイラの上り坂がスタート。長くのびた集団から残り3kmで最初にアタックしたのは地元スペインのフアンアンチニオ・フレチャ(バカンソレイユ・DCM)だったが、すぐにイタリアチャンピオンのイバン・サンタロミータ(BMC)に追い抜かれてしまった。サンタロミータは独走でゴールを目指したが、フラム・ルージュの手前で集団から飛び出したホーナーにあっさり抜かれてしまった。41歳の老兵はそのままゴールへと飛び込み、区間優勝とマイヨ・ロホを手中に収めた。

「長い間、この瞬間を待ち続けていた。ボクの目標はマイヨ・ロホを着ることだった。チームタイムトライアルでそれに手が届くと思っていた。今日のステージが始まる前に、ボクはそれを考えていたんだ。夢がかなったよ」と、ホーナーは喜びを語った。「ブエルタでは総合成績で可能な限り上位を目指すのが目標だ。ボクにとってもっとも難しいのは個人TTだ。(2010年に)バスク一周で総合優勝したときのように、時には上手く走れることもある。しかし、上りもTTも両方走れる選手たちと競って勝てるかというと、それは難しい。ボクは上りはとてもよく走れるけれど、TTはいつでもとてもいいわけではないからだ」

8月27日はラリン/ア・エストラーダからフィニステラ(エタパ・フィン・デル・ムンド)までの189kmで中級山岳区間の第4ステージが行われる。ゴールのフィニステラ(ガリシア語でフィステラ)はスペイン最西端にある岬で、「陸地の終わり」を意味している。
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■第3ステージ結果

[8月26日/ビゴ~ミラドール・デ・ロベイラ(バラガルシア・デ・アロウサ)/179.8km]

1 クリストファー・ホーナー(レディオシャック・レオパード/米国)4時間30分18秒

2 アレハンドロ・バルベルデ(モビスターチーム/スペイン)+3秒

3 ホアキン・ロドリゲス(カチューシャ/スペイン)+3秒

4 リゴベルト・ウラン(スカイ/コロンビア)+3秒

5 ダニエル・マーティン(ガーミン・シャープ/アイルランド)+3秒

6 バウケ・モレマ(ベルキン/オランダ)+3秒

7 ミケーレ・スカルポーニ(ランプレ・メリダ/イタリア)+3秒

8 アイマル・スベルディア(レディオシャック・レオパード/スペイン)+3秒

9 ニコラス・ローチ(サクソ・ティンコフ/アイルランド)+3秒

10 イバン・バッソ(キャノンデール/イタリア)+3秒

11 ビンチェンツォ・ニーバリ(アスタナ/イタリア)+3秒

14 セルヒオルイス・エナオ(スカイ/コロンビア)+13秒

22 ロマン・クロイツィーゲル(サクソ・ティンコフ/チェコ)+13秒

25 ティボー・ピノ(FDJ.fr/フランス)+13秒

■第3ステージまでの総合成績

1 クリストファー・ホーナー(レディオシャック・レオパード/米国)9時間37分40秒

2 ビンチェンツォ・ニーバリ(アスタナ/イタリア)+3秒

3 ニコラス・ローチ(サクソ・ティンコフ/アイルランド)+11秒

4 アイマル・スベルディア(レディオシャック・レオパード/スペイン)+13秒

5 ロベルト・キーゼルロブスキー(レディオシャック・レオパード/クロアチア)+23秒

6 アレハンドロ・バルベルデ(モビスターチーム/スペイン)+24秒

7 リゴベルト・ウラン(スカイ/コロンビア)+25秒

8 ラファウ・マイカ(サクソ・ティンコフ/ポーランド)+35秒

9 ダニエル・モレノ(カチューシャ/スペイン)+44秒

10 ロマン・クロイツィーゲル(サクソ・ティンコフ/チェコ)+45秒

16 バウケ・モレマ(ベルキン/オランダ)+52秒

18 ホアキン・ロドリゲス(カチューシャ/スペイン)+56秒

23 ミケーレ・スカルポーニ(ランプレ・メリダ/イタリア)+1分12秒

29 イバン・バッソ(キャノンデール/イタリア)+1分29秒

31 ティボー・ピノ(FDJ.fr/フランス)+1分38秒

44 セルヒオルイス・エナオ(スカイ/コロンビア)+3分02秒

[各賞]

■ポイント賞:ニコラス・ローチ(サクソ・ティンコフ/アイルランド)

■山岳賞:ニコラス・ローチ(サクソ・ティンコフ/アイルランド)

■コンビネーション賞:ニコラス・ローチ(サクソ・ティンコフ/アイルランド)

■チーム成績:レディオシャック・レオパード(ルクセンブルク)

(http://www.lavuelta.com/)