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ブエルタは第11ステージの個人ＴＴでカンチェッラーラが優勝、総合首位はニーバリが奪還

レース 2013.09.05

ブエルタ

第68回ブエルタ・ア・エスパーニャは、休養日明けの９月４日にアラゴン州のタラソナで38.8kmの個人タイムトライアルを競い、スイスのファビアン・カンチェッラーラ（レディオシャック・レオパード）が、ＴＴ世界チャンピオンのトニー・マルティン（オメガファルマ・クイックステップ）に37秒差を付けて区間優勝した。３位にはイタリアのドメニコ・ポッゾビーボ（ＡＧ２Ｒ・ラモンディア）が入った。リーダージャージを着た米国のクリストファー・ホーナー（レディオシャック・レオパード）は2分54秒遅れの区間20位でゴール。1分25秒遅れで区間４位に入ったイタリアのビンチェンツォ・ニーバリ（アスタナ）が、ふたたび総合首位に返り咲いた。
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実はこの日の朝、ニーバリはブエルタを棄権する可能性もあった。彼は前日、スズメバチに右目の上を刺されてしまったのだが、アスタナが加盟しているＭＰＣＣのアンチドーピングルールにひっかかるおそれがあるため、痛み止めの軟膏を使用することができなかった。ニーバリは右目が腫れた状態でスタートしたのだが、幸いこの日の走りには影響が出ず、マイヨ・ロホのホーナーに１分以上の差を付けることができた。

「今朝は目の腫れがだいぶ引いていたけれど、まだ痛かった。でも、次第に良くなっていった。いつもはアレルギーはない。こういう風に明らかに目が腫れたときに薬を使う許可はＵＣＩから得ている。でも、それをＭＰＣＣが認めるかはわからない」と、ニーバリは説明している。「風が強くてとても厳しいＴＴだった。リズムを保つのが難しかったけれど、ボクは素晴らしいレースをできた。だからうれしいよ。これ以上上手くはできなかった。ボクはマルティンやカンチェッラーラみたいに58や56のギアでは走れないからね。ボクは55×11で自分のベストを尽くしたよ」

ニーバリと総合を争う地元スペインのアレハンドロ・バルベルデ（モビスターチーム）は、序盤の上り坂で前輪がパンクするアクシデントに見舞われ、タイヤ交換でタイムを失ったが、ニーバリとの差を27秒に留めることができた。一方、同郷のホアキン・ロドリゲス（カチューシャ）はスタートしてすぐにボトルがケージから落ちてしまい、カンチェッラーラより３分遅れでゴール。総合成績でニーバリとのタイム差が２分半以上になってしまった。

第１１ステージは186選手がスタート。第１０ステージで落車したマッテーオ・モンタグティ（ＡＧ２Ｒ・ラモンディアル）とイバン・ベラスコ（カハルラル）が出走しなかった。ベルギーのケビン・ドウィールト（オメガファルマ・クイックステップ）はＴＴ中に落車して鎖骨を骨折し、途中リタイアした。

５日はマエリャからタラゴナまでの164.2kmで第１２ステージが行われる。平坦区間になっているが、コースには中盤にカテゴリー３のコリェット峠越えがある。
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