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【速報】ロンバルディアでレオパードのツァウグが初優勝!

レース

UCIワールドツアーの1戦であり、シーズン最後を飾る伝統のクラシックレース、イル・ロンバルディア(ジロ・ディ・ロンバルディア)が10月15日に北イタリアで開催され、スイスのオリバー・ツァウグ(レオパード・トレック)が、終盤を単独で逃げ切って優勝した。誰も優勝を予想できなかった30歳のツァウグは、プロ初優勝がロンバルディアという大金星になった。2位はダニエル・マーティン(ガーミン・サーベロ)、3位はホアキン・ロドリゲス(カチューシャチーム)だった。3連覇を期待されていたフィリップ・ジルベール(オメガファルマ・ロット)は8位に終わった。この日は日本から唯一参加していた新城幸也(チームヨーロッパカー)が序盤に集団からアタックした6人の逃げに加わり、TV中継が開始するまで逃げ続けて日本のファンを大いに楽しませてくれた。この日の完走はたった63人で、新城も残念ながら途中棄権に終わっている。

今年はさわやかな秋晴れに恵まれた"落ち葉のクラシック"。ゴールまで残り54km、ギザッロ峠の登坂が始まったときに先行していたグループから単独でアタックしたのは、地元イタリアのビンチェンツォ・ニーバリ(リクィガス・キャノンデール)だった。彼は単独で逃げ続け、マドンナ・デル・ギザッロ礼拝堂のある山頂を、大勢の観客の声援を浴びながら集団に1分以上の差を付けてトップで通過した。しかし、ニーバリの快走は次第に衰え始め、残り16.5kmで40人ほどの先頭集団に捕まってしまった。

ゴールまで残り14km、最後の峠だったビッラ・ベルガーノは平均勾配7.4%、長さ3.3km。トーマス・ロブクウィスト(スカイ)、マーティン、グレッグ・バンアーベルマート(BCMレーシング)が先頭で上りはじめたが、ここで飛び出したのはクライマーのツァウグだった。プジェミスラウ・ニエミエツ(ランプレ・ISD)とイバン・バッソ(リクィガス・キャノンデール)が追走したが、ジルベールは脱落。ツァウグはビッラ・ベルガーノ峠の山頂で、後続に15秒差を付けることに成功した。バッソとニエミエツにはマーティン、ホアキン・ロドリゲス(カチューシャチーム)、ドメニコ・ポッゾビーボ(コルナゴ・CSFイノックス)も合流し、5人でツァウグを追いかけたが、ギザッロの守護聖人の祝福を受けたのはスイス人だった。ツァウグは後続に8秒差を付けたまま、レッコのゴールラインに飛び込んだ。

「ボクもチームも驚いたよ。ボクはチャンスを得て、最高の結果を得られた。自分が何を成し遂げたのか、まだ十分に理解してないけどね。実を言うと、このアタックは、先週あったレースの時からするつもりでいたんだ。調子もよかったけど、こんな人生のチャンスをつかめるくらい幸運でもあったのさ」と、ツァウグは記者会見で初優勝の喜びを語っている。スイス人がロンバルディアを制したのは、1998年のオスカー・カメンツィン以来だった。ツァウグはガゼッタ・デッロ・スポルト紙のインタビューで、来季もレオパードの後継であるレディオシャック・ニッサンで走ると語っている。

来季ロンバルディアは日程が変わり、リンブルフ世界選後の9月29日に開催される。

■第105回イル・ロンバルディア結果
[10月15日/UCIワールドツアー/イタリア/241km]
1 オリバー・ツァウグ(レオパード・トレック/スイス)6時間20分2秒
2 ダニエル・マーティン(ガーミン・サーベロ/アイルランド)+8秒
3 ホアキン・ロドリゲス(カチューシャチーム/スペイン)+8秒
4 イバン・バッソ(リクィガス・キャノンデール/イタリア)+8秒
5 プジェミスラウ・ニエミエツ(ランプレ・ISD/ポーランド)+8秒
6 ドメニコ・ポッゾビーボ(コルナゴ・CSFイノックス/イタリア)+8秒
7 ジョバンニ・ビスコンティ(ファルネーゼビーニ・ネーリソットリ/イタリア)+15秒
8 フィリップ・ジルベール(オメガファルマ・ロット/ベルギー)+15秒
9 カルロス・ベタンクール(アックア&サポーネ/コロンビア)+15秒
10 リッカルド・キアリーニ(アンドロニジョカットリ/イタリア)+15秒
11 ルーカ・パオリーニ(カチューシャチーム/イタリア)+27秒
12 グレッグ・バンアーベルマート(BMCレーシングチーム/ベルギー)+27秒
27 ダミアーノ・クネゴ(ランプレ・ISD/イタリア)+1分15秒
40 ビンチェンツォ・ニーバリ(リクィガス・キャノンデール/イタリア)+7分14秒
(http://www.gazzetta.it/Speciali/GiroLombardia/it/)