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ブエルタのピレネー最終日はバルギルが２勝目／ニーバリがマイヨ・ロホを死守

レース 2013.09.10

ブエルタ

第68回ブエルタ・ア・エスパーニャは、９月９日にグラウスからサリェント・デ・ガリェゴのアラモン・フォルミガル山頂までの146.8kmでピレネー最終日となる第１６ステージを競い、フランスのワレン・バルギル（アルゴス・シマノ）がコロンビアのリゴベルト・ウラン（スカイ）をゴールスプリントで下し、第１３ステージにつづく今大会２勝目を上げた。３位にはバルトシュ・フザルスキー（ネットアップ・エンデューラ）が入った。総合争いはリーダージャージのマイヨ・ロホを着たビンチェンツォ・ニーバリ（アスタナ）が、ゴール目前のスペイン勢の攻撃でついに遅れたが、総合首位の座は辛くも守ることができた。しかし、総合２位のクリストファー・ホーナー（レディオシャック・レオパード）とのタイム差は28秒、３位のアレハンドロ・バルベルデ（モビスターチーム）との差は1分14秒になってしまった。
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区間優勝したバルギルは、62km地点から逃げ出して先行していた逃げグループに、ゴールまで残り34kmで合流した選手の１人だった。この逃げ集団は、ゴールへとつづく最後のアラモン・フォルミガル峠のふもとでメイン集団に３分差を付けていた。逃げ集団から最初にアタックしたのは、地元スペインのフアンマヌエル・ガラテ（ベルキン）だった。バルギルとミカエル・シェレル（ＡＧ２Ｒ・ラモンディアル）が追いついて３人で逃げ続けたが、ゴールまで残り10kmで捕まってしまった。バルギルはそこからもう一度アタックし、先頭に立った。

バルギルは追走グループに35秒程度の差を付け、つづら折りの峠を逃げ続けたが、残り１kmのフラムルージュ目前でウランに追いつかれてしまった。しかし、21歳のバルギルにはまだ余力が残っていた。ゴール手前200メートルで、後方からドミニク・ネルツ（ＢＭＣ）とフザルスキーが追いついてきたのを見て、スプリントを開始したウランにしっかりと付いていき、昨年のロンドン五輪で２位になったウランをゴールスプリントで下した。
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メイングループでは、ゴールまで残り３kmでポイント賞のマイヨ・ベルデを着たバルベルデがアタックしたが、ニーバリは反応せず、アシストのタネル・カンゲルト（アスタナ）が引いてバルベルデを吸収した。しかし、残り2kmの手前でカウンターアタックしたホアキン・ロドリゲス（カチューシャ）は、捕らえることができなかった。アシストがいなくなったニーバリは、バルベルデのグループの最後尾にしがみついていたが、バルベルデのアタックに付いて行くことができず、取り残されてしまった。しかし、ニーバリは遅れを最小限に留め、マイヨ・ロホは失わずに済んだ。

「ボクには難しいステージのゴールだった。向かい風で苦しめられたからだ。残り２kmでたくさん失ってしまったよ。もっといい結果を期待していたけれど、この３日間でボクのチームは全力で働いていた。レースをコントロールするには、たくさんのエネルギーが必要なんだ。マイヨ・ロホはボクの背中に重くのしかかっている。それは初日から感じている。とても厳しいブエルタだ。でもボクは楽観的に構えている。これから上る峠は今日よりもボク向きだ。ずっと厳しいからね」と、ニーバリはピレネー最終日について語っている。

一方、ホーナーは「いい日だった。ニーバリから22秒も奪えたからね。ボクは総合１位により近くなったんだ。終盤にプリト（ロドリゲス）がボクたち全員を苦しめた。ニーバリが今日、たまたま弱かったのかどうかはわからないけれど、もし彼が本当に疲れているのなら、モチベーションが上がるよ」と、語っている。

３日間の過酷なピレネー山岳ステージを終え、10日は２度目の休養日となり、マイヨ・ロホを守るニーバリとアスタナチームにとっては朗報だ。そして最終週初日の11日は、カラオラからブルゴスまでの189kmで平坦区間の第１７ステージが行われる。
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